日本国憲法第九条は死んだ
お前達が殺したのである
憲法九条が何であるかを
お前達はとうとう理解できなかった
理由はひどく簡単である
それは戦争が絶対悪ではないということだ

お前達は戦争 ....
そうしてわたしたちは眠りについた
朝、
無遠慮にかたちを引きずりだす光にまみれながら
疲れきって でも
ほっとして
役目を終えた靴のように萎びて
わたしが
とても小さなこどもだった頃
なにも知らない
知らないということが許されていて
それが
どんなにか幸せだったかということさえも
知らなかった
笑うたび頬に
くぼみを作っていた頃 ....
茨の芽、今日、若すぎる者たちが撒き散らす劇画チックな血

茨の芽、昨日、年嵩の者たちが演じた痛みのわかりやすさ

春、触れよと誘う

茨の芽、千差万別の宿命に満ちながら春に生まれる ....
ふうわりと心が軽くなって
空気がすーっと晴れた
私に見えていた世界に
あなたの見ていた世界を重ねたら
驚くようなことが起こった

正解なんてない
間違ってたっていい
だったら
苦しく ....
川嶋医院の
門柱までの石の階段を
ケンケンしながら昇って行く
昇った先に待っている懐かしい顔
随分と草臥れたセーターを着ている子や
今日おろしたてのジャンパーが
砂や泥で白くなってしまった ....
私のてのひらの雨雲を
誰かに届けるために 
来たのかもしれない

役割は
私が与り知らぬところに
あるのかもしれない

笑うかもしれない
怒るかもしれない

まっすぐな犬のように ....
6026
最後の人間が死んで
機械たちはこの地球を去った
残された都市を歩いているのは
ゾンビの群だけだ
あんなに瓦礫を積んで
何を探しているのだろう?

9158
望遠鏡を覗く ....
真っ赤な花が白い雪でくすんでいる
赤が赤になる前に白がそれを遮り
白が白になる前に赤がそれを遮った
花と雪とが小さな組合を作り
花が風景を焼き過ぎるのを雪が消火し
雪が風景と睦み ....
いくら死人に口なしと言ったって
死んで間もない死人はそっとしておけ
代弁なんて口寄せじゃあるまいし
死んで間もない死人をパペットにするな
祭り上げるな自分たちのために
理想の英雄に仕上げるな ....
手の中に
一枚のレコードがあって
そこには懐かしい音がある

久しぶりに
そっと耳を当ててみる

流れてきたのは

後悔のメロディーだ
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま

こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら

あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でと ....
空に向かって伸びてる道を
僕は一所懸命歩いていた。
歩いて歩いて歩いて歩いた
いつか空に着くもの
と信じて。

歩いて歩いて歩いて歩いたが
空は全然近よってこない。
そればかりか
空 ....
終わったと思っていたことが
何度でも返ってくる

時代がふいに変わっていって
時間切れのベルが鳴ったから
時の中に置き去りにして
綺麗な空に吸い込まれた
終わったと思っていたことが
何 ....
あなたが好きだったものを食べるとき

こけた頬の凹凸と

「水が飲みたい。水が飲みたい。」と

湯飲みを差し出した事を思い出します。

「いただきます。」と手を合わせ

皿の上のも ....
去っていく人よ
あなたの最後のまなざしは誰に向けられていたのか
私への教育の際いつも注がれていたそのまなざしは
それは私を突き抜け、あなたの家族も突き抜け
誰にも捕捉されない自由な原っ ....
真冬のリビングに
玉葱の皮がひらり
落ちている。
昨夜、
母親が手探りで
カレーかポトフーを
つくろうとしたときに
すり抜けたのだろう。



浴室で、
 ....
光の結び目に降る雪は
まだ永い夢を食べている
砂が敷きつめられた部屋を
風がひとり歩いてゆく


黒に黒を足して樹々になり
額の端のついばみを数える
銀から蒼へ至る ....
 
ひとは、これほど醜いのか

愛は、これほど弱いのか

ただ祈るしかないのか



※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
 今、一度


 
冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。

心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む

生まれては ....
お前は世界中の視線の届かない場所へと
巧妙に自分の命を隠した
俺とお前はたくさんのものを交換した
情報や言葉や表情だけでなく肉体や精神にいたるまで
だが交換が命にまで及ぼうとしたと ....
冬の小窓から
零れる ピアノの音

ファの音は寂しくて
シ♭の音はすれ違う

声を出すのはこんなに簡単なのに
気持ちを伝えるのは難しい

触れ合えば
なにか変われる
 ....
1ミリの誤解が胸を締め付ける(オトナになんかなりたくないよ) 外葉をめくったら
白い小さな亀がい
て、脱皮直後の未
防備ゆえのその純
真な甲羅にしばし
じいっと魅入る、
命あるものはみな
平等にそんな生ま
れたてがあった。
 ....
雨の日に、僕は雨粒の音を数えている。僕が数えられるよりももっと速く雨粒は降ってくるし、遠くの雨粒の音はよく聞こえない。それでも僕は雨粒の音を数えている。自分の感性の平原、その静寂に一番響く .... 緑色の雨が降りしきる
世界が寝静まる夜更け

聞こえない雨音の
ひどく透明な反響

苔はひたひたと眠る
緑色の雨に抱かれて
眠れない誰かさんの代わりに

私はハーブティーを淹れ
 ....
はじまりのまりを蹴りました。誰も傷つかないよう、わたしがきみをよびよせるたび、わたしは嘘つきになって、きみがきみのいるところだけが透明になってゆく。テトラポッドは波しぶきをくい止めて。非常口のひか ....          真夜中
に何度も目が覚めた浅い眠
りと眠りの合間に呼び鈴が
かすかに聞こえたんだこん
な時間に宅配便ですのお届
けものは封を切ったら一斉
に飛び立った羽ばたいた部
屋中 ....
書き写したいことが
夜の中核を担っているときは
和紙に目をつぶり
水でうっすらとなぞってみる
見開いた視野の右隅に波紋
その理由を生きることに託した
一途に一途にと朝は求めるけ ....
まよなかに目覚めて
眠れなくなることがある
ピストルでも撃とうと二階へ
ぼんやり階段を昇っていくと
どうしたことかいつまでもたどり着かない
奇妙に思いながらも昇り続けると
いつのまにか階段 ....
衣 ミコさんのおすすめリスト(485)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
憲法九条は死んだ- 紀ノ川つ ...自由詩5*15-2-6
眠りにつく- はるな自由詩715-2-6
雨上がりのステップ- そらの珊 ...自由詩1615-2-6
茨の芽- 月形半分 ...自由詩415-2-6
重ねたら- 森川美咲自由詩1*15-2-5
年をとるといろいろ- ……とあ ...自由詩13*15-2-5
雨かもしれない- やまうち ...自由詩4*15-2-5
6005- mizunomadoka自由詩515-2-5
花と雪- 葉leaf自由詩4+15-2-5
無題- ただのみ ...自由詩16*15-2-4
レコード- 花形新次自由詩215-2-4
- はるな自由詩1315-2-4
道のさき- ……とあ ...自由詩8*15-2-3
銀河- 大島武士自由詩315-2-3
いただきます。- 梓ゆい自由詩315-2-3
去っていく人- 葉leaf自由詩215-2-3
窓辺- あおい満 ...自由詩10*15-2-2
水と手のひら- 木立 悟自由詩415-2-2
祈り(テロの日)- 殿上 童自由詩19+*15-2-1
- あおい満 ...自由詩615-2-1
- 葉leaf自由詩315-2-1
連弾- 瑞海自由詩5*15-1-31
1ミリの誤解が胸を締め付ける(オトナになんかなりたくないよ)- 北大路京 ...短歌315-1-31
夢見るキャベツ- そらの珊 ...自由詩19+15-1-31
雨の日- 葉leaf自由詩6+15-1-29
緑雨- とよよん自由詩6*15-1-28
A_DOG_DAY - 阿ト理恵自由詩12*15-1-28
夜明けに蝶のとどく/即興ゴルコンダ(仮)投稿.8- こうだた ...自由詩6*15-1-27
夜明けに蝶のとどく- かんな自由詩5*15-1-27
はしご- やまうち ...自由詩3*15-1-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17