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【また きます】


「雨が降り始めましたから
みなさん もう いそいで 降りてください」
と云われて 震えた
そういわれて わたしは いそいで 
その場を離れてしまった

ほんとう ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう

重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから  ....
絵の具の声が
はじめて油絵具を手にした少女には 聞こえた。
「恥じるな ためらうな チューブから色を ひねりだせ」
開封し、すこしだけ色を出してはみるけれど、ぬっちょりとした色があるだけの
そ ....
点子にも ほんとうの名前があるらしいです。
しかし
点子と点呼されたときから、わたくし 点子となったのでございます。

汽車ほど、人間の個性を軽蔑したものなどありません。
この明治の世で ....
たぶんに、自分のせいだ。たぶん、自身が悪いのだ。
敵は 見えない敵じゃない、見えていることが敵なんだ。
聞えないことが敵じゃない、聞えていることが辛いんだ。
見えているのに 伝え方が解らな ....
OMOTENASHIわたくし 妖怪 おもてなし と申します。
わたくしの体のほとんどの部分は 水とコラーゲンなのでございます。
人間の水分量は たったの六割だそうですね。 
よくそれで生きていら ....
嵐の日 雷が空気をゆらして
瞼をとじても 光がときより私をゆさぶるの
わたしの心にあった 汚いものの 
沈殿させる濁った想いを
荒々しい雨風が 洗い流してくれる気がする

今日みた ....
御爺ちゃんは お魚を食べるとき それはそれは丁寧に 
その骨をならべて
なぜか 零戦の話をしてくれた 
骨のアーチを並べながら、「綺麗だ」「綺麗だ」と
繰り返えしながら 並べられる銀色
 ....
体重計にのれたなら 勝利
のれないなら 敗北
豚の体脂肪率は十四パーセント程度と聞いて 愕然とする
そうすると 私は豚ではなく 
豚よりも ぷるるんとしている 

ひ ....
【カタツムリの抜け殻】


実家には もう人の気配は無い
生気のない 家に行くには 迂回路しかなく
すぐそこに家はあるのに ふるい路は
家を まの当たりにしていながら ゆるやかに曲がり ....
各駅停車で、春に向かう



このあたりは 四十年前より 毒々しい
昔はこの辺りのことを 武蔵といった
私は相変わらず 色白だ
恋人の八雲が人間の女にネコババされるのでの時間を ....
まーつんさんのるるりらさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
住う寝る所_二編- るるりら自由詩27*14-9-4
漬物石を放り投げた小さな手- るるりら自由詩13*14-7-19
血管少女- るるりら自由詩15*14-4-23
点子が、行く。- るるりら自由詩17*13-12-11
そらの最上階- るるりら自由詩12*13-12-11
おもてなし妖怪2013- るるりら自由詩24*13-10-3
どこまでも続いていきそうな予感- るるりら自由詩21*13-8-31
- るるりら自由詩17*13-8-22
やわらかい、かわいい、きれい- るるりら自由詩15*13-5-1
カタツムリの抜け殻- るるりら自由詩28+*13-3-19
各駅停車で、春に向かう- るるりら自由詩17*13-2-11

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