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詩人のふりをしていた似非随筆家がくたばり
みんな瞳をのぞきこんだ
そこにはただ
遺族に裂かれて捨てられた
人生訓もどきの山が詰め込まれているだけだった






 ....
秒針に隠れ 見えなかったものが
少しずつ少しずつ見えてきて
たくさんのすがたかたちが
ひとつになろうとしている


窓の外を
泳ぐ熱
誰かの静かな
内臓の熱


 ....
ここにひとつの傾きがあり
常にこちらに関わることなく
指から指へ歩いている
触れるたびに弱々しくなり
菓子に落ちて
ひとつ増える










 ....
左目はいつのまにか
左目になった
今も
怪訝な顔をしている


花を折っても
花のまま笑む
悲しくて
誰も見なくなった


海が窓を切り
壁にしたたる
冬の ....
わたしと犬と
雪の契約
灰空と歯に
降りてくる白



わたしとすずめ
{ルビはなれてくらす=ちかづけぬまま}
わたしとすべて
{ルビはなれてくらむ=ちかづけぬまま ....
涼やかな頭皮だ
わたしには無口だ
いたるところに夜が来ても
朝の尻まで知るよしもない


哺乳類の腹
蒼と金
次の日へゆく
彩雲はゆく


午後の道と鈍
 ....
雨を押すと出る
水彩の
青空


夕方の
爬虫類の



波に奪られた
光に奪られた
警告


白墨
白の絵の具
何も描けずに打ち寄せる

 ....
けものの時間が人から生えて
見知らぬかたちをなぞりかがやく
断崖まで 河口まで


海へ至る昼
白く傾いで
高さは低さ
流れなだらか


板たち 鳥たち 兄妹 ....
冬のあぶく冬の蒼
橋を洗い水を洗い
よどむ流れの背をつまみ
波を姿に押しもどす


膝の上
水の爪
氷そそぐ水
灯の下の無音


そこに封じようとするこころみ
そ ....
すべての水の凶兆に立ち
濡れた緑を見つづけている
静かな悪魔が建てた街


どこまでが幻か
袋の底の底をまさぐる
鳥のような 砂のような


瞳が沈み 昇る真下 ....
わたしはあなたの影しか知らない
そう言って幾度 舌を出しただろう
一度に燃え尽きる無数の蝋燭
その揺れめがけ 蒼は降り来る


消えかけた右腕を明るく照らし
頭上の痛み  ....
雪の失い冬から
あふれ出る道
水の指の軌跡に
遠去かる道


午後を照らす灯
ぬるく星となり
ひとつとふたつの視線のはざまを
音と光を行き来する速さで


冬と枝が ....
夜のむらさき
静かな息つぎ
誰も此処には
来ないむらさき


影はむらさき
波は眠る火
風に貼る絵は
尽きることなく
常に何処かを
すぎるむらさき



 ....
融けつづける雪に
無数の目があり
そのすべてが
空の指揮者を見つめている
腕も顔もない指揮者を
見つめている
















 ....
月のような陽が
雨の奥から見つめ返す
白へ白へ
流れ込む青


冬は冬を巻き
隙間はまたたき
足首の渦 山への径
白く踊る日々


悲しい嘘が
空に咲いて ....
花に目を閉じ
花に冥らず
おのれに見ひらき
立ちつくす


何かが緩やかに異なる日
顎の原からうなじの天へ
かみ合うもの無く廻る歯車
巨大なひとつの 宙の歯車

 ....
川辺の光の
光のあやとり
すぎるものたちが
映り映らず
すぎてゆく


生きものは生きもののまま
在るものも無いものもつながってゆく
降る会話 巡る会話
水紋ではな ....
灰と水と 光と音が
道の行方を消してゆく
午後のむこうには何もない
午後のむこうには何もない


蜘蛛の巣をたばねた
冬の雨の日
むらさきと黒の目の
水たまりを見 ....
三角を転がし
水草の涙
地に触れて立つ
ひとつの辺


近い蒼と
遠い青が混在し
指は糸をつまめずに
夜を見送る


静電気と水彩
誰もが踊りを咎めても
 ....
長靴についた雪をとり
鉢植えの土に撒いたら
左目の下を葉で切られた


しばらく無言で
見つめあった


わたしは誰も見ない
そんな声を
聞いた気がした

 ....
赤い鉄橋が
鳥居のように立ちつくす
影の硝子の奥の午後


さわれぬ光をさわらず昇り
灯は街から剥がされて
夜は緑へ緑へ向かう


昇りゆく灯のさらなる上を
虎は ....
光の獣に
つまずき転ぶ
今日は左目の翳りの日


遠のく灰を
見つめていた
舌に降る雪の
水紋を聴いた


呼ぶ声はひとつ
呼ぶ声は六つ
冬かこむ冬
崩れか ....
水に映る 白いまだら
狼の家族を 追い立てる光
撒かれる水鳥の骨より白く
昼の月に背を向ける
昼の月に 背を向ける
あきらかなひとりを
あきらかなひとりにひもといて
明るすぎる街
誰もいない街


雨の爪
左目から背
骨から骨
痛みの無い痛みの外の
奮え 奮え


脊髄の海 ....
ねじれた柱が
気層を持ち上げる
白と黒と昼
互いを
知らぬ光


穏やかな日には
忘れられた言葉が近づく
思い出されないまま
たたずみ 微笑んでいる


左右 ....
窓に触れない雨があり
夜を背負い 立ちつくす
月が動く音
動く色


痛みは歌い
浮かび出る
既に内に居るかのように
外に外に居つづける


どこまで離 ....
ただのみきやさんの木立 悟さんおすすめリスト(206)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(49Y.9・13)- 木立 悟自由詩712-10-7
ひかり_めぐり_Ⅲ- 木立 悟自由詩212-9-29
ノート(ふたつ)- 木立 悟自由詩312-9-17
ノート(冬とけだもの)- 木立 悟自由詩512-8-23
ノート(わたしたるもの)- 木立 悟自由詩512-8-17
ノート(Unleft)- 木立 悟自由詩312-8-1
ノート(ひとりの子)- 木立 悟自由詩612-7-24
降り来る言葉_LX- 木立 悟自由詩412-7-24
夜めぐる夜__Ⅳ- 木立 悟自由詩612-7-9
ひかり_かさなり- 木立 悟自由詩512-6-8
ノート(Thermo)- 木立 悟自由詩412-5-17
こだま_かさなり- 木立 悟自由詩4+12-4-7
ノート(むらさき)- 木立 悟自由詩312-4-2
ノート(49Y.3・14)- 木立 悟自由詩412-3-20
降る日_降る日- 木立 悟自由詩612-3-11
自身を咬むプロキオン- 木立 悟自由詩312-1-31
かたわらに_かたわらに- 木立 悟自由詩712-1-25
煌徨- 木立 悟自由詩712-1-19
降り来る言葉__LVII- 木立 悟自由詩412-1-6
ノート(48Y.1・6)- 木立 悟自由詩412-1-6
歌と境界- 木立 悟自由詩512-1-3
蒼と冠- 木立 悟自由詩511-12-23
ノート(48Y.12・16)- 木立 悟自由詩511-12-16
夜をまたいで- 木立 悟自由詩511-12-16
降り来る言葉_LVI- 木立 悟自由詩411-12-14
しずく_すがた- 木立 悟自由詩411-12-6

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