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雨ってやつは
悲しくもない 涙みたいだ
くたびれた革靴の つま先から
じわじわと 染み込んでくる
晩秋の雫
 
子供の頃は 雨に酔った
そのどこか 厳とした冷たさに

突然景色がうつ ....
白い菜園に 実を結んだ言葉
それを摘み取る 冷たい指先
醜いものは はじいて
麗しいものを つまんで

己が息に触れて 眼鏡は曇る
籠に集めた実りを 俎板に揃える

食卓に並ぶ 自家製 ....
夕暮れの海
東はステンレスのように冷ややかな薄いブルー
西は白熱した銅線のようなオレンジ
お前は美しい
限りない数の表情を持ち
いつもどこかを目指している
お前は優しい
あるゆる色を映す ....
 山ほどCDを買って 本当に気に入ったのは多分、全体の1、2割だろう。
 今聞いているのは 老ピアニストが奏でる イマフウのジャズなのだが

 Black and White というタイトルの曲 ....
そう

これが人生

空白の中で ぽつんと立ち尽くしている

前も後ろもない

あるのはただ 紙切れのように破れやすい

自分という存在

かさかさと音を立てて 私は首をめぐら ....
車は嫌いだけど
走るのは好きだ
このひょろりとした二本の足で ぐずぐずと走るのが
周りの景色が 少しずつ風の中に溶けていく感覚
肺が 呻きながらも 喜ぶ
口を きっと結ぶ
僕には 目的地が ....
子供が鈴なら 親の愛は それを揺らす風

世界が鈴の音で いっぱいになれば いいのに
君は優しい家庭に 育ったんだな
パステルカラーの思い出を いとおしげに語る その口元
少し気の早い 白のコートの襟の上で結ばれた サクランボのような微笑み
夕暮れの向こうから忍び寄ってきた寒さに ....
ありふれた言葉が好きだ
使い慣れた工具のように
なんだって 作れるから

人を切り裂くような刃も、包み込むような温もりも、
言葉の鉱石を鍛え 糸を縫い合わせて
この手に 携えることが出来る ....
雨上がり
秋空高く 舞うトンビ
のどかで いいねぇ

生き急ぐ勤め人が ふと見上げて立ち止まる
゛自然界の時刻表は ずいぶんスカスカだなぁ゛と
木の枝に止まってぼんやりするのに 口実なんて ....
木原東子さんのさすらいのまーつんさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨のむこうに- さすらい ...自由詩15*11-10-23
菜園- さすらい ...自由詩6*11-10-21
海へ- さすらい ...自由詩4*11-10-18
私的な音楽牧場- さすらい ...散文(批評 ...111-10-16
紙人形- さすらい ...自由詩4*11-10-14
自転車- さすらい ...自由詩3*11-10-8
鈴の音- さすらい ...自由詩6*11-10-5
ある家族- さすらい ...自由詩4*11-10-4
ありふれた言葉- さすらい ...自由詩5*11-10-3
トンビ- さすらい ...自由詩5*11-9-30

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