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{引用=進歩は昔話を撲滅する}
 あんたの事は食わしちゃる
 あたしが部屋で何しとるかは
 詮索せんといて
 覗きでもしたら出て行くきね

女房のオツーはそう言って襖を閉め
日がな何事か ....
ニーラは{ルビ主人=マリック}の為に
四種のカリーを毎日作る
チキンのカリー 豆のカリー
マトンかさかな 野菜カリー
グジャラートは三人の女中に
朝昼晩を割り当てている
そうしてその日一等 ....
小雨に当たって今日の花は
桜の花々は眠っているよう
だから金環食の事を考える
五月二十一日
太陽、月、地球が一直線上になるという
些細な椿事の天体図を想う

それから太陽のフレアになって ....
はらはらと花のすずろに散る夜の
天に半月血膿のおぼろ

鉢巻の日の丸手向けきりもみで
修羅が散花の空挺部隊

施餓鬼会の夜風に濁声放ちます
モンペ逆子の父恋唱歌

皮膚病の犬のあばら ....
         作詞 花 水子
         作曲 奥座敷まこと
         歌  キャシー芭菜々田
 赤ちゃん列車


あゝ、カンテラもなく黎明の
生ぐさ暗きトンネルを
 ....
 齟齬の由来

影はいつも
動く舗道の上
坂もスルスル
ずるいね
こっちは歩いているのに
考える人はこっちなのに
のっぺらぼうの頭の方が
よっぽど考え深げ
憂わしげだ
「そうね。 ....
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている

私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた

私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
体が重い、頭が重い
手先が器用で走るの遅い
夕やけ嫌い、夜ふけ好き
考えるのが趣味
思うのがよすが
知っているけど知らん顔
わかりもせずにわけ知り顔
かき捨ての恥まみれ
含羞忘れの外聞 ....
夜中、近くで唐突に
金槌の連打が始まった
どこかで屋根を叩く
天気予報では
明日は雨と言っていた
大工は屋根を叩く
厚い雲の下、夜闇の中
もの皆眠る屋根の上
一人の大工が屋根を叩く
 ....
たんすの中で服達が
牛や熊みたいに押し合っている
それぞれに獣毛をマネた人型の
ウールや化繊の上着達
ラム革合革
色とりどりの
似合いもしないスカート達
無用に増えるコート達
毎年足り ....
モナコ辺りのシンデレラ
リモで手を振るみんなのディーヴァ
バーゲン漁りをせずに済む
女が幸運なのかは知らない
尻の軽い女だって?
ここには沢山いるからねぇ
パリスヒルトンのバカづらも
ノ ....
わたくしが
ブロッコリーの作付面積比、堂々の全国第三位
この{ルビ片岩志=かたいわし}村の長となった暁には
まず、村名をブロッコ里ー村に変え
村民の皆さんにはブロッコリーの里の住民
ブロッコ ....
オレは傷つきやすいヒトだから
オマエの言う事なんかに耳は貸さない
アスファルトの無限の連なりに出過ぎた
赤いコートの物乞いの過ぎ去る一瞬に
一瞥を投げるのみ
カーラジオの蝿・蚊の軽い唸りや
 ....
丑二ツ
闇底の寝屋
戸板の合わせ目の
線なす月影に蒼く透け
枕辺にうずくまるおんな
痩せさらばえ
ざんばらと髷ほどけ
何処から入り来たやら
長い鉤爪震わせて
寝入る頭骨に額つけ
中 ....
{引用=パラダイス通信}
カラカウア アヴェニュー
炎天の楽園を
ANAスカイツアーズ
藍染めのスカスカアッパッパー
バターン死の行進よろよろしく
孫の男子づれ
紅蓮日傘の婆さんが行く
 ....
夜は雨
どこからか雨
水を弾くタイヤの音
通りの向う
どこかで屋根を落ちる滴

私はここにいて
眠る人のことを思う
生き満たされぬ人を思う
又ここにいて
眠れぬ人のことを思う
燃 ....
近頃だせーダッフルコートを
ファミレスで脱いだ娘は今どき見上げたショートボブ
カラーリングもメイクも知らない
つぶらな瞳を見開いたまま
発育を15で停めた18歳のレジスタンスは北風の中
孤立 ....
 春の採点

平日
ちっとも忙しくない日
じっと座っていると
時が頭上を通り越して行く
一世紀ぐらいのストライドじゃないかと
それほど風圧を受ける
目の前の原で四歳の私が
一心不乱に ....
死ぬ時はひとり
病床で死に向け衰弱して行く
ひとり剥がされて行く
それは寂しいことだ
あらゆる愛着を諦めさせられ
消えて無くなるのを
是認させられるだけの日々
世界に別れを告げ
明日に ....
{引用=テーマ/創世記の作意を疑ってみる}
 ここ100年間、基礎科学、応用科学とも各分野の発展はめざましい。10年タームで加速度が増している感がある。
 それでも一般庶民が享受するのは、さしあた ....
今日も昨日と同じく
十万年前とも明日とも同じように生まれ出る
われわれ人類の至宝たち
と俗に言われる人類の落し物たち
あるいはユニセフのお荷物たち
我々がそうであったように
成年に達するま ....
 メカニズム(初級編)

眠れず瞑目している時
瞼の中で
「見開いている」
眼球を思い描く
瞼の中で
「直視している」
瞳を思い描く
と、眼球が痛くなる
膨らみ始めたかのように
 ....
 ハム派樽子の濃い占い


あなたの髪に触れたいの
愛され女の特権で
スキ、スキ / キス、キス

あなたの睫毛を見つめてみたい
わたしをどうか見つめて欲しい
スキ、キライ / スキ ....
白菜68円だったからさー
怒髪の女房に蹴り出されちゃって
憔悴とコンビニ弁当かこつ弟にも鍋いいじゃないと
思ったわけよ
一族のレプラみたいな私でも一応お姉ちゃんじゃん?
て呼ばれたこと一度も ....
やがて再び北風の中
道端のネコヤナギの蕾のように
やさしい春の指先が頬を撫でようと
いつか一つの曲がり角の先
私を包み、光へ導くような
誰もが期待する運命が待っていようと
もうこれ以上一つ ....
{引用=テーマ/SF(サージカル・フィクション)}
 こないだのGO

雪国まいたけのGO(*)は
思慮を醸した声音が好ましかった
がついこの間出ていたGOは
顔面が何か不自然で
目元が ....
神などいない
人間がそれを必要とする以上
絶滅しないだけのこと
世界がいくら愚かしく回っていようと
蒙昧な信心にすがるほど人類はもはや
無垢ではないし社会機構も粗野ではない
人間はただ神を ....
車庫へ還らぬバスは
停留所にも停まらない
ただ辻々で
わずかな客を乗せて行く
代金は要らない
誰もが代償を払っているから

今日は五人だけ乗っている
眼鏡を失くした男と
手紙を置いて ....
ずた袋が歩く
今日の虚しさ
昨日の悲しみ
入れてない人はいない
一人もいないさ
みんなずた袋
明日になんてお絵描きしない
だからさー電車で
対面の頭ごしに
すっかり縁遠い昼間の空見た ....
目を瞑っても嫌な事はそこに在る
目を瞑っても轟音からは逃れられぬように
耳を塞いでも恐ろしい事は起こっている
耳を塞いでも嗅覚は異臭をとらえるように
鼻をつまんでも根本事由はごまかせない
鼻 ....
木原東子さんのsalcoさんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鶴の恩返し- salco自由詩31*13-1-22
クリニズム- salco自由詩16*12-6-5
位相- salco自由詩14*12-5-20
血判- salco短歌7*12-5-19
演歌のニーズを探る_2- salco自由詩11*12-5-15
かげぼふしのありくくに- salco自由詩13*12-5-13
クリーム- salco自由詩18*12-5-10
人種- salco自由詩8*12-5-9
連打- salco自由詩7*12-5-5
反吐と外皮- salco自由詩11*12-5-2
ダウンタウンBoogie-woogie- salco自由詩5*12-4-30
次期村長選マニフェスト- salco自由詩11*12-4-23
運転- salco自由詩6*12-4-14
憑依- salco自由詩10*12-4-10
婆さんワイハに行く- salco自由詩9+*12-4-2
脈絡- salco自由詩28*12-3-25
炭水化物の夜- salco自由詩9*12-3-23
ニジンスキー日和- salco自由詩9*12-3-18
行方- salco自由詩7*12-3-14
智慧の実スケープゴート説- salco散文(批評 ...3*12-3-13
七十億- salco自由詩7*12-3-9
寝しなラボ- salco自由詩4*12-3-6
卦(け)- salco自由詩8*12-3-5
ゴルゴンゾーラのバカヤロー_1- salco自由詩8*12-2-28
無理なお願い- salco自由詩14*12-2-26
アズ_タイム_GOズ_バイ- salco自由詩7*12-2-19
無神論者の為のキリスト- salco自由詩5*12-2-17
- salco自由詩31*12-2-11
感じ- salco自由詩8*12-2-9
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