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よごれた皿を洗うことはたやすくできる
こころを洗うことは容易ではない

精神のよごれが頂点に達して
いつもこわれっっぱなしの回路をさらに脅かす
どこの惑星で治療をうけたらよいのか

基本 ....
きみの取扱説明書をみつけた
ちょっと古びて
もう保証書もどこかへいってしまった

皮膚を剥いでゆくように
すこしずつものを整理してゆく

基本性能だけでいいのだ
死ぬまでにデフォルトの ....
きみの夢は軽いけれどもきみは重い
人間ひとりってたいそうな荷物だ

きみを背負うには僕がかぎりなくかるくなければならない

すべてのものをかかえて吊り橋は容易には渡れないものだろう

僕 ....
世界のはずれの藁葺きのコテッジで
遠く草原にかかる月をのぞむ
( かつてこの月をめでた青年達が不毛なたたかいで旅立ったことも )

フィヨルドと火山を巡り
カレワラの世界にあそび
シベリウ ....
人形の家のノラのようにように妻は家を去った
軽薄でもなく明るく出て行ったものだ
公証人のまえで離婚の書類を書いた

そのあとでコーヒーでも飲もうと言い出して
でも埼玉の東松山などにはマックさ ....
遺蹟

奈良の友人の結婚式に列席したついでに
飛鳥の遺跡を畏友のK士と巡る

石舞台
酒船石
猿石
高松塚古墳

でも駅前で立ち寄ったうどん屋の
出汁がしっかりきいて品よくかるく ....
生あるかぎりです
だれしも遮れない旅をしているとおもうのです
たぶん滅びるのもちかいのかもしれません

ちょっとなにかを選択するのもめんどうくさいのですが
いつも可能性と不可能のコードの端を ....
言葉はなぜあなたにつたわるのだろう
あなたの脳内で維持されている
概念に呼応する音声あるいは文字列を

話し手と聞き手が相互にいれかわりながら
違和もさしてなく理解できる不思議

中国の ....
戸棚の奥からでてきた何のものだかわからない古いリモコン
我が家ではときどきあるのだこういうことが
ためしにあちこち押してみる

わずかな振動が空気を震わせて
とつぜん世界が半壊
するわ ....
わたしは海の月
波間を漂うお月様の影です

仲間があなた達を刺すこともありますが
JAWSほどの脅威でもないので許してやってください

ときどきあなたがたの住む都市という
人工世界を ....
くたびれた我が身に
赤い旗がいくつも立つ
宣告は容赦なくて不要物に
なる日もとおくはない

息子達のために生きているつもりでも
やつらからはなんの音信もなくて

CSN&Y
ぼくたち ....
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり

雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車

いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわい ....
僕にみずみずしいコップ一杯の朝をくれないか
活力に満ちた生みたての卵のような生命を

天のフックから吊るされたマリオネットのように
きょういちにちを微笑んで過ごしたいから
いつか妖精と化すまえに
あどけないふりをしてくれないか
ひとけのない昼下がりに
しどけない昨日の夢を見たいのだから

広辞苑にも大辞林にも誰の日記にも描かれていない
ひそかな言葉で約束をし ....
遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
半音下がった5月に
飛行機雲とポケットの中のちょっとしけた煙草

わかったつもりの自分に言い聞かせてまた
あらたなる接触をこころみる深さをはかる浅瀬で

風のなかにきざまれているもの
そ ....
日々のおおまかな動線や微細な素描に
こころの絵の具の淡彩で色をちらしてほっとする

ビュッフェのようなリトグラフの陰翳の鋭い世界も良いが
ちょっと太陽のぬくもりをもらったような
なにげない淡 ....
心と身体が離れている
その隙間に不安が滑り込む

いちいち手足に呼びかけないと
動作しない人間型ロボットみたいで

いろんなものを詰め込んだ
底の抜けた南京袋

唇から直腸まで
排 ....
てのひらからこぼれるままに
ことばを拾う
忘れていた物の色やかたち
あてはまる隙間のない断片をかかえて歩く
なつかしい風景に返すためにあたためる

星々をめぐる
それは散在する島々のよう ....
様々な波長のことばに耳を傾ける
舞い散る花びらのように光をもとめて
あるいは影に紛れてかたちを失ってゆくものたちよ

羽化して浮揚する繊細な翅を持つ蜉蝣のように
永い水底の想いををうたにして ....
硬質なおんなと軟弱なおとこ
大切なものと捨てなければ進めない足枷

サボテンのようにわずかな水分で生きて行く
だれもじぶんを交換できないので
大好きなシャツの袖に腕を通す

生きる意欲は ....
はき古した靴を空に放って風を聴く

はだかの馬が雲となって駈ける野に花をさがす

ひかりを混ぜ合わせていろをつくる
まだ名前のないいろを

いつももちあるいている心のスケッチブックに
 ....
こどもが寝ている
夢を掴みそうになって目が覚めたら
こどもでなくなってしまったあさ

等質に毎日は来ないんだし
まあてきとうでいいやという訳にもいかない

家を出る前におとなのふりをして ....
かつて激しくなにかになりたいと
想ったことがあっただろうか

自分以外のだれかになりたいとはいくども考えたが
それはクラスの席替え程度の安易な願望にすぎなかった

ラモーンズのコピー親父バ ....
月の表面がつるつるであったと信じられていたころ
自作の望遠鏡での観察で月の表面がでこぼこであることを発見した
ガリレオ・ガリレイ

プトレマイオスの天動説はキリスト教神学オフィシャルサイトの既 ....
視野の隅
磔刑の丘が緩やかに
空に溶けて行く先には何もない

君の指先は工場で品質を素早く読み取る
精密な器械でもあるが
ときにわたしを虜にしてしまう
哀しく白い造形でもある

時間 ....
よろこび
いつくしみ
むさぼり

穢土はひとのこころにすむものか
浄土もまたひとのこころにあるものか

コーヒーに
砂糖とクリームをゆっくり溶かしながら
そんなことをおもう

そ ....
まだ自転車に乗れなかったころ
ともだちの自転車を借り
田舎の緩い坂道をおそるおそる降りながら
何度も練習していた

不思議なことにあるときすっと自転車が自分のものになる
そんな瞬間を体験し ....
今日も街を行き交うひとびとの影を踏んで歩く

一瞬にして微塵に還るもの
止めどなく細く長く伸びるもの
軽く薄く風に舞うもの

ときどきそれさえも無い人に出会うが
それも街の雑踏の風景の一 ....
友人の車のターボチャージャーがいかれて修理に15万ほどもかかるので
通勤の足の無い友人に僕の車を貸してある。
僕はといえば通勤は自転車で5、6分歩いて10分というところなので
日常的に自分の車に ....
そらの珊瑚さんの梅昆布茶さんおすすめリスト(434)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ちっちゃな宇宙船にのって- 梅昆布茶自由詩1815-9-17
空っぽについてのマニュアル- 梅昆布茶自由詩1915-9-1
半魚人の夜- 梅昆布茶自由詩1615-8-22
世界のはずれのコテッジで- 梅昆布茶自由詩1615-8-21
僕がいつまでもつたえようと試みる大好きな詩友たちへなんてne- 梅昆布茶散文(批評 ...715-8-10
遺あるいは- 梅昆布茶自由詩1415-7-18
生あるかぎり- 梅昆布茶自由詩2015-7-8
言葉- 梅昆布茶自由詩2015-7-2
リモートコントロール- 梅昆布茶自由詩2015-6-17
海月通信- 梅昆布茶自由詩1615-6-5
息子へ- 梅昆布茶自由詩1215-6-1
文化村通り- 梅昆布茶自由詩1315-5-28
朝のマリオネット- 梅昆布茶自由詩1415-5-25
ある妖精編- 梅昆布茶自由詩1215-5-22
桜の散り染める夜に- 梅昆布茶自由詩1915-5-15
半音下がった5月- 梅昆布茶短歌915-5-8
迷子のうた- 梅昆布茶自由詩15*15-4-29
地図- 梅昆布茶自由詩1215-4-22
花を敷く- 梅昆布茶自由詩2015-4-9
消波堤- 梅昆布茶自由詩1615-3-31
サボテン- 梅昆布茶自由詩1015-3-20
- 梅昆布茶自由詩15*15-3-8
こどもの夢- 梅昆布茶自由詩1115-3-6
夜が零れる- 梅昆布茶自由詩15*15-3-4
ガリレオの星- 梅昆布茶自由詩1615-2-27
磔刑の丘に- 梅昆布茶自由詩1215-2-23
朝のユーモレスク- 梅昆布茶自由詩1715-2-11
自転車に乗って- 梅昆布茶自由詩2215-2-5
影踏み- 梅昆布茶自由詩2115-1-30
赤いモペット- 梅昆布茶散文(批評 ...915-1-19

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