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雲には雲の消長あれど
もとよりその場に出でくるものにて
専らおのれより動くことなし
ゆえにいま雲の目の前を動きゆくは雲のゆくにあらずして
空のゆくなり

{ルビ陸板=プレート}上に我らと我 ....
やがて
色彩の和声も荼毘(だび)に伏されよう
弔鐘すでに熔けおち
あるいは
ふるびた博物館で骨組みをさらす古代魚
の、夢にすぎぬかもしれない夜の訪れ
時の基底膜を無音が
うち鳴らす。
 ....
幸福は夜の街の背骨を静かに転がっていた
肉の空に欲望が星座を刻むので
僕はガラスの羽をむしる
植物学的な憂鬱が赤い涙を流す
コインの裏で窒息する女をよそに
星たちが地上に唾を吐きかける
僕 ....
カスミさん
会うたびに「はじめまして」と言いますね
記憶を保てないあなたは
世俗の煩わしさに悩むこともないのでしょう
私とは違う 栗色の瞳は
何を追っているのでしょうか

カ ....
逃げた素足が語った

黒くなった素足が語った

全部の感情が入り混じって
しまった。と

赤い血を見て悦び
青い空を見て泣き
黄色い手を振って

埋もれ足掻いた色彩達

どれ ....
灼熱する夏の大地に
長くつらなるアリの行列
その列をたどると
いっぴきのセミの死にゆきあたる

地上にこぼれた命を
食らいつくすアリの集団

哀しみはなく
厳かさはなく
叫びはきこ ....
あれは

あの頃の月だろうか


路線減少の煽りか
飛び乗ったのは
各駅停車で
遅くなってしまった事と
帰ってからの雑務処理が
シャツに張り付いて消えず
べっとりと重い

大 ....
拡がるたびに
笑みは昇る
照らされる土
くちもと


数えます
沈みます
報告する
雨の道


ふちどりが
音になり
閉めても閉めても
吹いている
 ....
北に面した 小窓で
     サーカスをみせてくれた 1翅の紋白蝶
南に開いた 大窓で
     スクランブルを見せてくれた 一羽の野鳥
どちらも 一瞬だった 
          「生」の ....
ひとつの錐と
ひとつの傷
その間にあるものすべてが
錐により傷に押し込まれてゆく
錐により 錐により 錐により


奏でる前に
降っていた
奏でられるはずのものが
 ....
ビルが並ぶ世界に
酔ってしまった僕は
向日葵に魅せられ現実の世界に戻ってきた

首を垂れて
太陽を見ようとしない向日葵はどこか僕に似ていたんだ

そう
現実から逃げ続けている僕に
 ....
六時の
時報を聞いたからあと300秒で天井が落ちてくる。部屋番号の素数には意味がない。棚に飾られているフィギュアは四肢を切断して並び変えておいたのだが、部屋の上下側面はコンクリートで覆われている。
 ....
いずもふるねの かなしさは
まことは きびのえいゆうに
まけたじじつを かくされて
かなしきいりねの だましうち
そのうち いずものへいていと
おうと をうと たまのやまわけ
きびと やま ....
高濱さんの自由詩おすすめリスト(163)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
望景- 「ま」の ...自由詩4*11-9-17
挽歌- つむ自由詩3*11-9-16
悲しい夜- ぎよ自由詩111-9-16
カスミの空- 御笠川マ ...自由詩411-9-14
- 宇宙姫自由詩211-9-14
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ペナルティー- 信天翁自由詩111-8-28
Earthbound(VCS3)- 木立 悟自由詩311-8-19
夏の終わり色- 影法師自由詩311-8-15
フラジール- nico自由詩211-8-14
ふるね- ……とあ ...自由詩8*11-8-1

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