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凍結した大地、
彷徨する雄の白熊

雌の匂いを頼りに、
年に一度の交尾を求め

蒼白い氷山の突端、
雌雄は獰猛に唸り

出逢い対峙する、
選択の余地はない

生き残って来た意志 ....
無風に花瓶、押し倒れ
転がる転がる、少女の手許

受け止める幼手、花瓶は砕け
甲高い笑い声、さも当然に

さも当然に、笑い声響くなか
花瓶は完璧に粉々に、亀裂走る円卓

少女は意識し ....
意識 開かれていく
音の響き自在な界に
眠りの底 オオゥオオゥ
覚醒の内 ォォイ ォォイ
子音は母音に溶解し
回遊するシの言葉ガ
音像の絶えざる変形に
至福の在る形態、歌い創る

( ....
防御の意識を溶解され
ビートの強度が脳髄貫き
自己循環のループ壁取っ払い
スッポンぽん ノ 真っ裸
偽って 成って 鳴ったなら
個体の内楽音 ハ 天体間楽音
あおあお宇宙 すっくと独り
 ....
母音響く思考の界に
  魂の舞い戯れ
  子音は均衡し
この物質の界を司る



あああ
ううう
あおいソラ
     
     おおお
     えええ
     えい ....
次々に侵入浸透してくる音像、
粘つき交わったり飛び跳ねたり
それぞれが何ともランダムに
形象意味を打ち鳴らし波打ち
意識の内界に絹糸の言葉響かせ
凹み穿っては逃れ去っていく

豪放な震動 ....
光点の移動、鮮やかに残響し
至高の形象、彫塑されていく

青はいよいよ青く
白はいよいよ白く
闇に映えて闇に映えて

響きの交錯と分離は絶え間無く
運動性の中でのみ只在る崇高

肉 ....
いよいよ目が開かなくなってきたな
思考だけが薄暗闇で生動しているな

視覚ルートは切断され
思考プロセスだけ体験され

思考はいよいよわたしのものではなく
思考はいよいよシの言葉に近付い ....
細かい雨が降り続くなか
最寄り駅前のロータリーに着くと
くるくる廻るビニール傘
黄色い小さな長靴履いた
三歳くらいの女の子が
くりくりまぁるい目をキョロキョロさせ立ち止まっていて
通りかけ ....
昼間の熱光、
眼球を突き刺し
神経に塩揉み込み
叫び脈打つコメカミ

何をこれ以上耐える必要がある!

烈火の太陽、
脳髄に爆発し続け
逃走の情欲に顔埋め
爆音ノイズ掻き鳴らす
 ....
茜の斜光の残像が
余韻響かせ揺れ動く

生きた理念に魂充たされ
この界に現象する未知輝く

眩暈し覚えず跪き
褪せて青澄む天仰ぐ
葉脈の一筋一筋
陽光の留まり点灯し
くっきり浮き出す緑に
生動スル命の循環は止まず

改めて懐かしく
見慣れた細部に
生きる力を貰う
傷みを耐え凝視集中
彷徨う森の静謐な午後

 ....
このひたすら退屈かつ競争狂気の線形時計時間を切断せよ 
垂直に!垂直に!
おまえの魂が未だ、
肉の感覚欲望の屈辱に屈していないのなら

紫陽花はいよいよ青を深め濃くして霊気放ち。
動かない川の水、
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交、
濃密に静止し
対岸の雑木林、
そよとも揺れず
枝絡む円い隙間から、
白い空間 奥まり覗く

凝視されている気配

 ....
海が
 光の海が
  広がる狭まる
   明るみ眩んで
   暗まり遠退き
  揺らぎ揺らいで
 静まる感覚
奥まる意識


秘かな降臨
 気づきの一瞬
  凝視の継続
   ....
激痛深夜包む静謐
包む深淵に踏み沈み
朦朧と憧れ昇る境の段、

ハレルヤ飛び降りろ!

溶け消え逝く恍惚迷妄、
抑え抑え意識保ち
内奥の木霊に愛の響き聴く

律動し続ける宇宙に
 ....
小学生時、
休み時間の校庭で
クラスメート達と遊んでいる最中
ふと空を見上げ
僕は目撃した、

覆い尽くしていた黒雲が割れ
垣間見えた空の青が裂け
一条の燃え響く光の帯
校庭で遊ぶ生 ....
ざくり 
 ざくり
  切り開いていく

  ザクリ
 ザクリ
切り裂かれていく



沈没しようが
岸に辿り着こうが
時流は静かに流れる

己、凝視スル眼
潮流を読み笛 ....
長坂の
途を巻いて
舞い降りた天使は、
寄せ波引き波に気を合わせ
光の響きを七色の虹に変えて
足早に石灰岩の舞台に水を打ち
消え逝く人々の祈りを聴き取る。

 独り独りの限界と可能性、 ....
沈黙の陰影の深みから
浮き彫りになるある形姿は、
外から感覚に訴えかけながら
内から感情を揺さぶるある造形。

流出しながら凝集し
力を超えた力の木霊が、
過剰に常に過剰に反響し
ある ....
街道をふらふら歩き進み歩道沿い、
赤い赤い花の群れ渦
の中に
黒い革靴一つ、落ちている
右片方だけ 色褪せ 皺の寄り
黒い革靴、落ちて在る。

存在の大海原に
今日も冷雨は降り続け
 ....
割れ目が口を開く
唸りを上げて滴り
蕩けるキャンディー
眉間に皺寄せ叫び悶え
微細な重層亀裂ノイズ
脳髄に充満し滑走し始める
破滅に向かう忘却のグルーヴ 
発情する爆発する幻想のケダモノ ....
人は自らの魂の体験を深めれば深めるほど
独りになっていく独り戦慄し痙攣する

繋がりは必要だ繋がりが自らの独りを浮き彫りにする
浮き彫りになった旋律の泡立ち振動こそ個体魂の律動

したら、 ....
絞り出される音叉の連動
魂の浅瀬から鏡に映り

響く残響奥底からの木霊
未知なる既知の郷愁に震え

空洞の底から噴き上げる熱
変わらぬ憧憬を未来から招来し

夜の砂漠を間欠的に舞い吹 ....
胸に空いた穴
は、
いつしか空洞となり
広がり続ける虚ろ。


人には、
決して忘却の底に沈めることのできない記憶
というモノがある。

深い愛情関係の唐突な切断、
無私の意識の ....
わたしはバター
熱いあなたの舌に
乗せられ転がり踊り
少しずつ少しずつ
溶かされトロリ
液状になるの

そしたら、

一人難儀に苦悩する
愛しいあなたも
いつのまにか
蕩け溶け ....
落ちる白い壁、この真夜中

沈黙の充満、物という物
剥き出しに在り
全てが均一に在るという
無機の死の奈落
無言の虚無の生々しい幻の告知
そうして俺はこの胸の広がりゆく空洞を抱え
物質 ....
もこもこもこもこ
 私の中に潜り込むアナタ
もわもわもわもわ
 私の中で熱くなるアナタ

私という溶けゆく造形
 崩れて朽ちて流れ出し
  扉が無くなる境が消える
   そうして意識は ....
物という物、在り
在る物の浮き立つ
今宵、荒れ狂った情動吐き出し

沈黙に滲み出す
生と死の境界 消滅し、
時の流れ 秘やかに静止し続ける。
漂い波打つ
波打ち漂う

 響きの光の
  光の響きの

渦巻き潜る
潜り渦巻く

  光の響きの
 響きの光の

集まり造る
造り集まる

 響きの光の
  光の響き ....
梅昆布茶さんのひだかたけしさんおすすめリスト(398)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
原初他者恐怖(改訂)- ひだかた ...自由詩116-6-23
必然- ひだかた ...自由詩2*16-6-21
思考シ.06- ひだかた ...自由詩216-6-20
思考シ.05- ひだかた ...自由詩216-6-19
思考シ.04(改訂)- ひだかた ...自由詩116-6-13
思考シ.03- ひだかた ...自由詩416-6-11
思考シ.02- ひだかた ...自由詩416-6-10
思考シ.01- ひだかた ...自由詩316-6-8
駅前の雨(改訂)- ひだかた ...自由詩3*16-6-7
壊れた肉体- ひだかた ...自由詩416-6-6
重なる界- ひだかた ...自由詩316-6-2
生きる- ひだかた ...自由詩516-6-2
個体の力- ひだかた ...自由詩216-6-1
原光景.2(改訂)- ひだかた ...自由詩316-6-1
臨界(改訂)- ひだかた ...自由詩216-5-31
均衡(改訂)- ひだかた ...自由詩316-5-31
原光景(改訂)- ひだかた ...自由詩416-5-30
個船- ひだかた ...自由詩316-5-28
使命- ひだかた ...自由詩516-5-26
造形未知- ひだかた ...自由詩216-5-26
神秘- ひだかた ...自由詩316-5-25
墜落- ひだかた ...自由詩416-5-24
独りの魂〇皆の魂- ひだかた ...自由詩3*16-5-22
奥まる意識のその底で- ひだかた ...自由詩716-5-18
切断の虚無- ひだかた ...自由詩516-5-15
優しい女- ひだかた ...自由詩316-5-13
真夜中の恐怖- ひだかた ...自由詩616-5-12
変容する愛- ひだかた ...自由詩4*16-5-6
白い部屋- ひだかた ...自由詩3*16-5-5
楽音宇宙.2- ひだかた ...自由詩8*16-5-3

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