原光景.2(改訂)
ひだかたけし

動かない川の水、
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交、
濃密に静止し
対岸の雑木林、
そよとも揺れず
枝絡む円い隙間から、
白い空間 奥まり覗く

凝視されている気配

確かにアカラサマに

雑木林は川に沿って
樹木黒々密生した森となり
濃紺に暗んだ空
半球を描き広がる奥

全く微動だにしない
この界
何かが潜んで 顕わに
顕わに潜む   何か

無音無動 湧き上がるソコから
透明透徹した木霊
不断に反復され








自由詩 原光景.2(改訂) Copyright ひだかたけし 2016-06-01 12:26:26
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