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彼女がバイブでイクのを見つめていた
誰もいない公園でひとりぼっちだった
ひとりぼっちの公園で遊べるだけ遊んでいた
ともだちのいない場所が好きだった
のんびりとした蝉の声でバイブ ....
さいごの蝉が
真夏のふりをして鳴いていた
この坂は高校のときあがっていた
風が吹いていて
UFOみたいな雲がどきどきした
ぜんぶはぐれ雲だ
ぜんぶひとつの空だ
....
睡眠もそう
食事もそう
人間関係も
得意も失意も
喜びや悲しみも
利他やエゴも
愛も嫉妬も
なにものかへと向かってゆくには揚力がいる
この揚力をコントロールすることが必要不可欠
た ....
きょうはどないや
おまえの宇宙の出来栄えは
なあ?
大好きやで
人生ってもぐらたたきみたいや
ずっとたたいてんねん
たたかれてんねん
未来は変えること出来 ....
哀しかった夏
八月もさいごの日
ぼくのこれからを示すように
ひとりぼっちだ
車のなかで夜
なん時間も過ごすようになって
もうどのくらいたつだろう
....
悲しみで張り裂けろこのからだ
遠くで雲が泣いている
からだを裂いて雨粒を落としている
悲しみで張り裂けろこのからだ
愛するひとなら耐えてみろ
愛するひとに同苦しろ
....
俺?
俺はぼろぼろになってあの街から追放されたんだ
え、泣いてやしないよ
この泥があるからこそ蓮の花も咲くらしいから、大丈夫だよ
こころの問題じゃない
脳の問題だ
....
あなたもそうだろう
死んだらまっさきにあなたの過去にゆき
ぼくはあなたに寄り添うから
ぼくはあなたに寄り添うから
幼稚園のときいじめられっ子だった
でもいじめっ子たち ....
いつも悪魔は優しげに
地下鉄の階段を上がってくる
いつも天使は無関心に
背中だけ見せて寝転んでいる
青い泥のような夕暮れだった
命の汚濁のからくりを
じっと息を殺して見つめていた
い ....
たいせつなひとが死んだ
死ぬのは
だれだってあたりきなのに
こんなに悲しみで
ざわついているのはなぜ
死がふしぎなわけでもないのに
別れることは
だれだってあ ....
あらそいごとがきらいな
ひとだった
だから
ぼくを遠ざけようとした
やさしくて
水色のにあうひとだった
だから
あたたかな裸からは海の
おとがした
あのころのぼくをときどき思い出す
お寺で不動明王をみた
石でできたお不動さんだった
こわい顔というより
こっけいなほど醜い顔をしたお不動さんだった
つぎの日図工のじかんに ....
おまえら、大丈夫やからな、
ライトアップされた校庭で
サッカーを練習する少年たちにそう声をかける
こんなことくらい、大丈夫やからな、
くそ忙しくて、しんどくて、おまけにこんなことまでおこっちま ....
ちいさな命たちが
炭素でできた液体で
ながれ星
そう書きあげた半紙が飾られていた
ちいさな命たち
彼らもまた宇宙の炭素なのだ
ぼろぼろになったっていいよ
しあわせになったっていいよ
自然をコントロールするために
知恵があるわけではない
台風一過の夕焼け空を見つめながら
かなしくてもあたたかかった
さびしくてもつな ....
雨にうたれて
悲しみがあふれそうだとしても
宇宙のからくりは
きっと
こんなふうに言っているのだろう
そっとそのまんま
そっとそのまんま
こわれそうな関係を
つなぎとめようと奔走 ....
今すぐ結婚しないひとの
いのちの心配をしてはいけない
花びらがすき放題に散っている
桜木も見あたらないのに
どこからか来て巻きあげられている
雨のあとの曇った朝だった
....
あたらしい葉っぱたち
幽霊みたいないろしてる
まだ濃くなくてやらかくて
みず気があってむきだしで
うまれたばかりの幽霊が
かそけき煙りに浮かんでる
そして
・・・・濃くかたくかわいてゆく ....
雲ひとつなかった
青い空に
裸の木々の先端たちが
根のようにのびていた
空を吸って根を地球にのばしてゆく
地球という孤島に、空という孤独に、
雲ひとつなかっ ....
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