とても柔らかな
パンを焼いていると
わたしの指は
マヨネーズ
できることと
できないことの
お風呂場に散らばった
キュウリの抜け殻を
お父さんはまだ
片付けてくれな ....
木村屋のアンパン食べ
町の色は移り変わり
散歩する。
ポールを抱く街路樹
君を呼ぶ声
振り返り
笑顔を見せる
もう泣かないで
北風が吹き
狐の嫁入り
縦に振る頭
輝く光る ....
午前二時の欲望の鱗に覆われた美しい女よ、君の心臓で春の星座が死に夏の星座が生まれる、そのガラスの左足からは無垢な昆虫少年が駆け出す、その眼は夜露に沈めた薔薇のきらめき、その背中の湖畔では恋人たちが火星 ....
風の音
波の音
軋む音
観覧車
まだ動いている
頂点まであと少し
潮風わずか
錆ついて
私はなるだけ真面目でいたいと思っています。
やさしい人に憧れそういう風になりたいとも思っています。
そしてややこしい事はきらいです。
生活に困窮した友人と話していました。
彼はつらいつらい ....
殴ろうとしてあげた右腕をふりおろそうとすると
空気の抵抗にあたるさきからさらさらと砂のようになってかすんでしまった
なくなった利き手に呆然としながら、彼女をみると
殴ろうとしていた先の左 ....
{引用=
生きていくのに必要な
自分の命を数えたら、わからない
人に「1」だと教わっても
まだ、わからない
とても汚くつかってしまう
生きていくのに必要な
人 ....
食虫植物ズというノイズバンドでいつも弦の足りていないギターに傷を付けたり付けられたりしていた彼女が今日のライブ中に死んだ。おれは隣で彼女が書いた「子宮なんかいらない」という歌を叫びながらベースアンプ ....
箍を外すとほうていがへいていしましたが霊気でぬれそぼりました
、箍を外すとらららん星団がシャチのあいだをながれていきまし
た、箍を外すとすでにありづかの収益構造ができあがっていま
した、箍を外す ....
スライドする「時」にも
リボルブする「空」にも
おかまいなく アベニューの
しらはえに欣喜乱舞する 子雀たち
それは
(余命を知ってか知らずか)
血の意図を発露するに真剣な
....
紫陽花を食べながら
あなたを待つ午後
雨はまだあがらない
太陽はもう沈まない
粒の中に
粒、ずっと粒
惑星のように
ささやくと
平たくなる
蟹になる
蟹はハサミを見ている
ハサミの向こうに海
海からの風
でもハサミだけ見ている
ハサミに刻まれた
....
ちびっ子がちびっ子だった頃
男の子は半パンにランニングシャツ
女の子はノースリのワンピとかで原っぱを駆け回っていた
いじめっ子、いたことはいたけど
みんな等しく貧しんだって思いでお ....
はみがきの
チューブからから
....
ドイツ語で
石段を数える
男の子
かわいい
カエデの薫る風
洗濯物は乾き
インクは倒れ
一面真っ黒になる
おべっかつかう
母親
なにもしない
父親
明け方の境界線の一歩向こう
刈られていく夜の茂みに紛れて
朝はすぐそこまで来ている
私は息を潜めて眠る狩人
獲物の吐息を敏感に察知して
眉間に弾を撃ち込むのだ
勝ち取った朝を祝い
歓喜の ....
飛行機雲がかかっている
港湾事務所のひび割れた窓の外に
海はすでに手続きを済ませ
気体との区別を曖昧にし始めている
偶然という言葉だけでは
もう生きていけない
....
ただ 紺 としか言いようのない色の
ベニヤのようなうすっぺらい壁面の上に
サビだらけのトタン屋根がふわりと乗っけられている
建物そのものが 甘く針金で結わえられて
地球の上に ふわりと ....
あなたの狂気に触れた時わたしは海の底へしずんでしまいたかった
あ、共鳴してる。
(そんな気がして)
熱くなるのに気づかれないうちに海の底へしずんでしまいたかった
(深海はつめたいわけではあ ....
この空を知っている
この空の青さを憶えてる
台風が洗っていったんだね
空の低いところを
いつもとは反対向きに走っていく雲たちがいる
空の高いところでは
動かないように見えていても
そ ....
「踊り続けることだよ」って、そう、いつぞやの懐かしいメッセージ
シンプルな言葉ほど確かに伝えるのは難しいものです
首を360度回転させて
まともに前を向いているみたいに見せるく ....
なんでもない休日の
中間点からおよそ50歩ほど
家に近づいたあたりで
やっぱり雨は降り出した
ありきたりの舗道を
無邪気に塗り潰していく雨粒
いつだって間が悪い僕は
もちろん傘な ....
青空ほどの巨大なレモンの上で愛が偽装される
午前二時の女よ
君の美しく透きとおった心臓でカッコウが啼く
むれる
あめの
おとが
ことばに
ちかく
、 、 、
おぼれ
なき
ぬれ
それはお ....
「玄関口の先で大きなムカデが踏み潰されて死んでいた 。醜いのですぐに埋めてやった。
」鉢を動かしたら出てきたので踏みつけて殺してやったのだと
母が言っていた。
久しぶりのお天気に布団 ....
立ち止まるのもありとは思うものの
夏らしさを感じる風の勢いに身を任せてみる
買い物帰りとかに立ち寄る近くの公園
このあたりは放射線とは多少なりとも無縁でいられるのか
小さな子供たちのにぎや ....
私の子供に生まれてきてくれて本当にありがとう
君の存在は私がここに生きた証となり
そして君は私のことをこんなにもこんなにも
幸せな気持ちでいっぱいにしてくれ
そして愛してくれ
....
そういう風に
口が三つに分かれて
青いトイレットペーパーが濡れていく
少しでも 動けば
電話が鳴って
あなたの 紅い 風船が
割れていくのかな
水滴のサーカスが
雨に濡れて
三角 ....
女教師 と 女学生
『 遠足前日 』
* : * : * : * : *
先生:ってことでね、おうちに帰るまでが遠足です。 なにか質問がある人ー
生徒:はーい! ....
きいてね。
きいたこと、あってもね。
うるさいだろうけど、ね。
ねぇ、きいてね。
きいてね。
その耳たぶでね。
もっと奥のほう、
まごころ ....
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