わたしのなまえは ゆきえです
わたしは夏にうまれた ゆきえです
夏にうまれたのに ゆきえなのです
幸せと言う字に 恵まれたと書きます
わたしの半分は 冬にある 
そんなことを  ....
{画像=080802125241.jpg}

水たまりに空が映って
雲が動いていた
雨は上がったようだ
太陽は力を蓄えようとして
朝はこれからのエネルギーを予感している
陽炎がすでに
 ....
友達が風を捕まえた。
見せて貰うと
風は虫かごに入れられて
崩れないように
消えないように
中へ中へと
その身を渦巻いた。
見続けて感じた時間は
ほんの数十秒、
虫かごの隙間から
 ....
あと
いくつ夏があるだろう
母のいる夏

母に
もしものことがあったら
私は
どんな風に送るだろう
出来れば

いくつかの詩と
数え切れない花束で
彼女を 包んで

黄泉の ....
君の出棺に間に合わなかった僕が 
斎場に辿り着き、参列者がまばらに帰り出した頃 
最近遠ざかりかけていた2人の友が残っていて 
互いの潤んだ瞳を見たら 
互いの鎖が何故か、{ルビ解=ほど}けた ....
入道雲の浮かぶ
背丈ほどもある草むらの
風の抜けていく
ふかみどりに、時折
沈むようになった鉄条網
(U地区)と
わたしが、そう
呼びつづけた街の住人
たちが、みなで立てた
鉄の ....
すぐ気づいても
遠ざかる距離が悲しくて
どこにあるって確信があった
なのに
その確信もプラスチックの虹玉のように
くしゃくしゃとしぼみ
ちっぽけな捨てられるガムみたいな
塊になってしまう ....
三角錐の収斂点が三つ
夜の底を穿ち
針の先が落ちて響く
おの いちる
おる いのち
いち の おる
いのち おる
ち の おる い
いる ちのお
いる の オチ
のち おいる
おちる の い
おちいるの
おい ちるの?
血要る斧
野 ....
この坂道は君とともに上った坂道

ふたりして登坂の辛さにあえぎ
君の差し出した手のひらの熱さに驚きながらも
未来への扉が垣間見えたような気がして

したたる汗の交わる戸惑いと
きつく握り ....
小学校の卒業式の日、
担任の梶原先生が「白い花が咲いてた」という歌を歌ってくれた。
大きな顔をした恐い先生、歌の声は低くて優しかった。
ふだん怒ると顔が真っ赤になったけど、歌ってる顔も真っ赤 ....
お面屋さんを通り過ぎた

額の左側にドラえもんをつけた真っ赤な頬のアンパンマンは

ひょっとこみたいな顔で

指をくわえて林檎飴に見とれている


 +


浴衣については一言 ....
なんで幸せそうに詩を綴るんだろう?













 ....
青空に沈めた星
を飲み込んだ天使が
夏に乗って
滝を降りてくる
脱色された夕暮れ
頭を垂れる私の絶望が
かすかに呼吸している
女よ
私にどこまでも透明な愛を
与えたまえ
青く甘い雨 ....
眠くなって
土の毛布を被り
静かに横たわるきみの
物言わぬ墓石の前で
祈りを捧げる
すっかり春が過ぎてしまって
もう暑いくらいで
着ていたシャツの袖を捲り上げて
それでも額にに ....
一、
君はすでにその時、落としていたんだよ、君の、愛ってやつを。店員は私の顔を覗き込んで、少しいらいらして言った。私と店員はごみ箱に落とした万年筆を、閉店後に探さなければならなかった。私の愛 ....
今年初めての茄子が採れたので
お義父さんが好きだった
茄子味噌炒めを作ってみました

だけど、いつまでも残っています
冷蔵庫には
茄子一本分の茄子味噌炒めが
ぽつん、と

美味しくな ....
 
 
砂漠の真ん中で
公衆電話が鳴り続けている
そんな気がして目が覚める
妻の寝顔がぼんやりと見える
雨が窓を濡らす音が聞こえる
今夜はきっと砂漠でも
雨が降っていることだろう
  ....
携帯電話を略して
ケータイと言う
それでは
携帯という形態だけが
うきぼりになり
電話としての
機能を失っている
たしかに
失っている
電車の中
学校の中
レストランの中
エト ....


日替わりの絵画


ハガキ

ハガキなのだけれど
絵ハガキにはなれなかった
悲しい
ハガキなのだけれど
机の中でうずくまっている
寂しい

誰か ....
ブラックコーヒーもタブレットも
静かな苦み、それこそ初めての煙草の味を
忠実に私に思い起こさせるのに

桜の約束も果たせなかった今年や
蟻の蠢く夏の照りつける道路や
そういう風景は い ....
ドリップしたコーヒーを
疲れた体に
一気に流し込む

深煎りの
深みのある味で
コクがある。

仲直りや
喧嘩や
失恋や
色々ある。

活躍している。
飛躍している。
勉 ....
 
 
空地で少年たちが野球をしていた
打球は大きな弧を描き
空のどこかへと消えて
二度と戻ってくることはなかった
家に帰るとリビングの隅に
ボールが転がっていた
返さなければ、と思い ....
おれの存在は
ナシにした話みたいなもの
壊れたオートロック
煙を上げたラジオ
真夜中にズレこんで
サイクルをゆがませる
うまく流れたはずの流れ
わずかに残留して
腐敗を ....
この街の駅前
待ちわび続けた冷たい犬

この街の雑踏
白い杖から遠ざかるハイヒール

この街の店頭
量産型の安い文句

この街の食事
薄い酒で流し込むレトルト


プレートが ....
カーブミラーにうつる道が
ふと現実でない方向を示す
そんな気になる夜明け前
労働を始める人と
労働を終えた人がすれ違う

そしてこの道を
ただゆっくりと歩む老人は
人生の終着へと向かっ ....
こんな日はいつも雨が降っている

遺影で笑う人を
私はあまりよく知らない

よくある失敗談で
食べてしまうというお焼香
やり方は知っている
でも実践は小学生の時以来だ
少しどきどきし ....
  それっぽい朝に
  それっぽく目覚めた
  鏡に映るのはうんざりするほど
  それっぽい僕だ



  午前はそれっぽい本を読んだ
  正午に池袋へ出て
  君とデートを ....
花の名前を
知らないで愛でている

赤い花
青い花
黄色い花と
色の名前で愛でている

その色だけがすきなのではないけれど
と きいてもいない花にさえ
言い訳しながら

人はす ....
  山道の途中
  荒れた道の真ん中に
  母が落ちていた
  僕はそれをリュックに詰めた



  川に至り
  清水で口を漱いでいると
  父が流れてきた
  僕はそれ ....
塩崎みあきさんのおすすめリスト(229)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
1/2- るるりら自由詩12*11-7-4
水たまりに夏の空が- beebee自由詩16*11-7-3
風追っかけ- 電灯虫自由詩6*11-7-2
朝の蛍- umineko自由詩12*11-7-2
はからい_- 服部 剛自由詩211-7-1
(U地区)の青- ズー自由詩6*11-6-28
忘れ物- 真坂木自由詩611-6-28
三角錐の収斂点- 吉澤 未 ...自由詩111-6-28
アナグラム- salco自由詩6*11-6-27
坂の上のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2411-6-27
白い花- yo-yo自由詩6*11-6-26
祭り囃子- 村上 和自由詩811-6-26
なんで詩を綴るんだろう?- TAT自由詩411-6-25
絶望- ぎよ自由詩111-6-25
祈りの在り処- 寒雪自由詩311-6-25
レシートと店員- 長押 新自由詩4*11-6-24
茄子味噌炒め- 小原あき自由詩12*11-6-24
コール- たもつ自由詩311-6-24
ケータイのけいたい- 中川達矢自由詩6*11-6-23
物の印象。- 吉澤 未 ...自由詩211-6-23
香りの住処- 自由詩2*11-6-20
コーヒー- ペポパン ...自由詩3*11-6-20
空地- たもつ自由詩811-6-20
たどたどしい進法の季節、かさばる目覚めに血を掻いたなにか- ホロウ・ ...自由詩3*11-6-20
[センター街で君と飲んだ日]- 東雲 李 ...自由詩1*11-6-19
世界は眠りから始まった- 朧月自由詩311-6-19
あなたが生まれた時、あなたは泣いて、周りの人は笑っていたでし ...- 村上 和自由詩711-6-18
それっぽい一日- 草野春心自由詩4+*11-6-18
誠実の花- 朧月自由詩211-6-18
山道- 草野春心自由詩311-6-17

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