あなたは穏やかな顔で
小さな決断を秘めて
歩いていった

常識という言葉で
くくられることに
理解できないと
泣いたあなたが

言葉にはきこえる以外に
意味があるのだと
それをあ ....
娘の男運はもしかして
女遊びの因果ではないのかと
たまに思ったりもしたものだ
若い頃は勢いに任せて馬鹿な真似もした
何故、あいつがメガネに適わぬ男ばかり
それも救い難く安い奴ばかりに行くのか ....
青春はとうに過ぎてしまったけれど

どの辺りがそうだった?と問われれば迷わずにあそこだったと指を指す




YやんやK君やその他諸々 ....

その絶望



把手


のある

の胸
あるひは穴
のある

の腕


「夜の要素」の冒頭の二連です。
この奇妙な形式の詩の作者は北園克衛(きた ....
空は青すぎた
夢みたように青くて
黄色い帽子をかぶった子供たちは
疑うことの無い目で
ばらばらと 塊になっていた

交差点で その塊は
黄色の子供は乗り出す
車は知らん顔で過ぎた

 ....
県道に 甲羅せんべゐ へばりつく 河で泳いで いればいいのに むかし
落ちていた石ころが
月になりたい
と泣いていたので
僕は
星にならなれるよ
と笑った
石ころをつかみあげて
力いっぱい遠くへほおる
すると
涙が尾を引いて
石ころは帚 ....
太陽は
さくさく さくさく夏にしてゆくよ
さくさく
いつまで咲いているのって
言われるかもしれない花は
あわてて風に開ききったカラダを揺らす

袖だって半分だ
裾だって短めだ
足だっ ....
お願いだからどうか
どうか君の横で眠るその人を
起こさないように
声を立てないように

唇に指を当てて
僕はおびえた顔の君を眼で制する
そのまま動かないで
なにもしゃべらないで

 ....
{引用=――わらべうた}


空は晴れていました。それはもう、
実にみごとに晴れわたっていまし
た。僕(子供)は逆上がりができ
なくて、学校でみんなから笑われ
て、からかわれて、そのせい ....
デカダンスな景色が焼きついて


あんまり考えてると


半身の喪失感がひどくなる







空は青いね




君は元気にしてますか?



 ....
ガーベラ
モッコク
ミモザ
ナデシコ

ツユクサ
ゼラニウム
アジサイ
コデマリ

パンジー
シラン
ユキノシタ
キバナコスモス
うなずいた 君のつむじが いとおしい

ひっそりと うずくまってる 待宵草

明日など 信じてないよ あの日から

ビー玉に 閉じ込めたいよ すてる恋

ひとり占め これからずっと 私 ....
 
 
恋と詩と
あとひとつ
思い出せないのです
と言って
遠いところへ
いってしまった
あとひとつ
それはあなたの
声、かもしれなかった
 
 
あなたのされこうべをかかえて
どこまでも歩いていく
あなたの影をひきつれて
どこまでも歩いていく
あなたのまぼろしといっしょに
どこまでも歩いていく






いきていく
君かもしれない
水銀のように形なく
まどろんだり拗ねたりするのは
僕の隣で眠る君かもしれない

瞬きを繰り返しては破裂する
懐かしい季節は背徳に伏し
窓際でこころに抱えるには大きすぎる
 ....
さみしい人は敏感だ
さみしい人は
さみしいということに一生懸命

あまりに一生懸命にさみしがるから
周りにいる人は触れられなくなってしまう

さみしがる人が
さみしいということにひたむ ....
西條 八十全集1、2、3(抒情詩)、4(時局詩・少年詩)と13(詩論・詩話)巻
?国書刊行会発行 
を、借りました。何も考えずに予約して、来たら一冊が辞書ほどの分厚さでびっくり。
西條八十と言え ....
{引用=上滑りした会話が
水槽の中で泡を吐いた
外は
しみこむような雨
果実を一つ
大きな手が絞ったような


呼吸困難で
死にそうだと
酸素が足りないのだと
嘆く声が聞こえる ....
静かにうたえば
静かな明日がくると夢みた
みそうだった
こんな静かな夜だから

どこからか訪れるはずの
朝がくる前に
私は少ししなければならない
たとえば謝罪のような
 ....
皮肉なものですね

愚痴をこぼしたくなるとき
その愚痴を聞いてくれ人は
愚痴なんか聞かせたくない人だったりする

遠まわしな言葉が
あなたの
うんうんという相槌とともに
だんだんと本 ....
カワバタからのメールを朝めがさめて見ようとしたらメールが三件になっていた
ひとつはユキオから
ユキオからは、四月の六月、そのひとことだけだった
ヨシミはたまにユキオに写メだけを送る
ヨシミはそ ....
六月にはなにも書けない
上昇し続ける温度と
いつでも雨を隠しているような
湿度に
脅かされて
六月にはなにも書くことが出来ない
消化出来ないものを胸の内に抱えて ....
ろくに足も
使えない奴
お前の語る
自由に
何の意味がある
優しさを
振りまくふりをする
その瞳
お前の
その瞳に
悪魔の宿るのを見た
柳の木の下で
羊の群れを刈り取り
小動 ....
熱い とひとり言うのも飽きて
熱いねえ って呼びかけてみた
誰もいないのだけれど
そうしたらその声は
出しっぱなしのストーブに こだま したよ
金属質の涼しげな音で
冬の熱はとっくにさめき ....
大江健三郎言う所の『自意識過剰の病気』になって



何の事はねぇ只の統合失調症なんだけど





んでも昔の呼び名の方が凄味があって良かったよな ....
何もないとき
幸せなとき
何にもないとき
楽なとき

津波の前触れ
考え方を変えろと
言うけど
悪い事してないもん

師匠は何でも知ってるけど
言わないで黙っている。
孫悟空の ....
今日も今日とて自習室難民

テキストを開いている時間より
さまよっている時間のほうが長い
席の空いているスターバックスを
すわりごこちのよい席の空いているスターバックスをさがして


 ....
音楽の教科書の
バッハやベートーベンの顔にいたずら描きするのは定番
けれどもなぜか社会科の資料集が
消しゴムで消せちゃうカラー印刷だったのでした

それにふと気がついて
それでふと思い立っ ....
              100606


60サンチの艦砲射撃で街の中は大混乱
命が大事と逃げ出したくなるのを踏みとどまって
物干し竿を売りにゆく
20年前の価格ですと
ラウドスピー ....
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