すべてのおすすめ
県道に 甲羅せんべゐ へばりつく 河で泳いで いればいいのに
あとだしをするのに負けるきみだから 最初はぐーでちょきを出す恋
気がつけば最初はいつもぱーを出す きみの恋はただしくやさしい
わたしたち最初にぐーを出すわけを 話し合わなきゃな ....
セーターを忘れたことを思い出す
戻るべきか残すべきか
その部屋がこの部屋になる君の部屋
あのセーターが君の部屋着に
レコードも本もおかしな置き物も
君の部屋に残し ....
昨日まで君と呼ばれた肉塊をを小刻みにしてトイレに流す
コンクリで足首巻かれ沈む海溺死ランドのJAZZが聞こえる
側溝に死んだカラスがつんのめる僕らの歩くいつもの舗道
ドブ照らす場末の ....
若き日に帰りたりけり今日もまた午睡の夢のしばしの間
雀たち囀りておりにぶき陽のさしこむ路地に水無月の風
体力の弱りを知れど負けるなと言い聞かせては七十路半ば
パラソルの陰に座りて ....
水を打ち水滴の付くあお葉見て妻の居ぬあさこころなぐさむ
知り人が不治の病に伏しおりてしきりに願う良くなることを
今朝もまた陽は昇りゆき風は吹く良き一日をすぐさむと思う
スズメバチ ....
三本のアジサイの木はふくらみて六月に入り咲きいださんと
豊かなる朝の陽を受け今朝もまた歌書きつまに贈らむとして
出勤す妻のこころをはげまさん朝食ととのえ漢詩紀行をみる
今日も ....
朝の風気持ちよく吹き庭に在り妻のことを考えている
光満ち彩りの良き花々を眺めて今朝は過ぎてゆきつつ
頬にふる光とかぜの圧力に春が夏へと向かうを知れり
微かなる鳥の声して風そよ ....
プリントの
連絡網の保護者欄
君のところも
女親だった
緑濃き妻の花壇のアジサイは蕾ひらきて咲き出でむとす
チャイコフスキー?悲愴?響きて朝の花壇は潤いており
春風に風鈴が鳴る朝日さす椅子に坐しておもいはおおし
妻が植え吾は運びて共になす ....
アジサイの蕾ふくらむ真昼どきふと戦争の頃思いいず
公理さえ定理もいらぬ人もいる健全に過ごさねば滅ぶ
妻ととも来年からは二人して新しき人生はじめむかな
まださむき五月のあさの机にて妻まだ起きず吾は聖書を
風邪をひき咳と痰とに悩まされ五月の連休初日過ぎゆく
愛そそぐ人をえたとのメイル受け子の幸せを神に祈らん
春かすみ藍色の水鳥が舞う湖の架け橋渡りけるかも
枯れ葦の水辺たわむる鴨の群れ飛び立つ音に心騒げり
浅みどり新芽つけたる木々を見つ心新し空を仰ぎて
黄みどりの芽と花が合い桜咲きける ....
風温しさがし来てみた野っ原に土筆採るなり妻と友らは
早春の枯葉まじりに青草と前景にある杉の林が
喫茶「風」心は浮きて妻と共トーストとコーヒー
山際の店にいて人五・六人薪ストーブ窓辺の ....
陽の照る日おにぎりを二人して勾当内侍の塚の前にて
友くれし水仙の花しばしの間さびしい色に妻の花瓶に
ソロモンの言える如くに空しかり花も吾らの愛でさえをも