妊娠悪阻ということで、
一週間ぶりに病院へ行くと、
点滴は、24時間で、
4本取り替えるらしい。
彼女は、ほとんど、口も聞けないほど衰弱している。


「なんか話して」と言うので、
 ....
台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい

人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の ....
すいへいの

ばらんすで

らくえんを

しっていた


きぎにふれ

いのちをみ

つちをかき

しごとみつ

ようようと

うみあふれ

おうこらも

 ....
涼し
涼しと
思うたら

わて
こんなに
なっとった

ホンマ
涼しいなぁ
きみがもし
しにたくなったら

ぼくがいっしょに
しんであげる

けれどもし
しにたくなかったら

ぼくがひとりで
しんであげる

そういって
ゆうひはうみに
 ....
いちばんだめでも
しぬだけさ
わらっていってたのに

あのとき
わらってあげれば
よかった
この夜はあかるすぎる
きみが上手に眠るには

だからぼくは
月も星も
希望もしまってしまおう

明日も
あさっても
きみのみえないところへ
しまってしまおう
あっ
   風の軋む音がします




母となれなかった女の子供が母となる

子を宿せば母になれる
そんな容易いものではなくて

幼子の抱く古びた操り人形のように
いつのまに ....
すっかり消えて
しまった
あとに、

思い知らされる
こころ細さがある


あれは
たいせつな
灯りであった、と

ちいさく震える
夜がある



 通りには ....
その橋の欄干から身を乗り出せば
清らかな流れの中ほどに石ころだらけの中洲

別段、川の流れに抗う姿勢をみせるでもなく
上流に夕立でもあればあっさりと荒くなった流れに呑まれ
ちょうど今ごろの季 ....
あなたは
決してわたしをゆるさなかった
はじまりの
隠しあう接触のぬくもり
黒くながれおちる髪を
手櫛でやさしく梳きながら
洩れる水を袖口に運ぶ


清潔な距離がくれた
まどろみの ....
ピアノたんたかたん
ぼくはひけないしうたえない
楽譜もよめないまま
ここまできちゃったのです

のぼりつめたの?
おちぶれたの?
ここがどこだかわかってる?ふりをして
とおくをみつ ....
夜の森は怖い
手入れされた花壇の植物は怖くない
花瓶の花は才能のない画家がデッサンの練習に使っている





アスファルトを突き破って出てくる双葉に村人は勇気をもらう
地球にやさし ....
覚悟してたつもり は

覚悟できてませんでした。



四角い画面の中は

平和な愛と大人の人

16歳のクソガキには

少し近く、かなりとおいい


どこかいつもと違っ ....
いたずらな風にでも煽られたのか
薄桃色の世界が一瞬目の前にひろがった
 



男のひとは女性の下着に恋するものらしい

くしゃっとした
小さな布切れなのにね

でもそれは男の ....
遠雷や影が連なる草の息 すぐ気づいても
遠ざかる距離が悲しくて
どこにあるって確信があった
なのに
その確信もプラスチックの虹玉のように
くしゃくしゃとしぼみ
ちっぽけな捨てられるガムみたいな
塊になってしまう ....
この坂道は君とともに上った坂道

ふたりして登坂の辛さにあえぎ
君の差し出した手のひらの熱さに驚きながらも
未来への扉が垣間見えたような気がして

したたる汗の交わる戸惑いと
きつく握り ....
ありったけの花を降らせて
撒き散らす、ふわふわとお菓子、きらきらしている!世界!
スカートスカート、それは紺色、
混じりけの無い白の脚が告げる残酷、
薄桃色の悪魔

つまらないものには ....
 .... ヒトラーと日本の首相を
入れ替えたって
気づかないぐらいの
危機感の僕らは

トータス松本が実験4号を歌ったって
いい歌だねって笑って済ませてる

代えのないものなんて無いよ、君だ ....
100日目の日記 (3) 5月

5月1日〜31日の呟きの中から,震災に関係すると思われるものを抽出,微調整したもの。
(注○)は6月20日現在での注釈。





2011年05月 ....
100日目の日記 (1) 3月

3月20日〜31日の呟きの中から,震災に関係すると思われるものを抽出,微調整したもの。
(注○)は6月19日現在での注釈。






2011年 ....
気のせいなら良いのだけど
こころなしか自分勝手なひと増えたような

今朝もわたしの背中を押し退けていった若い女性
謝るでもなく当然な顔してたっけ

あの日からなのかな

誰もが涙して
 ....
ふたりは密着している。お互いの鼓動が伝わりそうなほどに密着している。あいにく外では雨が降っていて、そんな微かな音は聞こえない。だからふたりはくっつきあっていることに気付いていない。どちらか一方は低体温 .... ちびっ子がちびっ子だった頃


男の子は半パンにランニングシャツ
女の子はノースリのワンピとかで原っぱを駆け回っていた

いじめっ子、いたことはいたけど
みんな等しく貧しんだって思いでお ....
 昔の帯地や

 古着などを見る

 大和の帯には

 夢が宿る

 芸者や上?や素人娘の

 身につけた小物など

 妻が蚊帳の生地を買った

 二千円

 庭には赤 ....
今ペポ丸は出航する
もやいを解いて
汽笛を鳴らして
ボンボヤージュ

右から来た船は避け
左から来た船は直進
船にはブレーキが無い
逆噴射があるのみ

右側通行のこの海路
右側通 ....
 
 ピンクの薔薇が
 いっぱい咲く
 街角にある
 知り人の家
 雨上がりの板塀に
 枝垂れて

 うす桃色にそろった
 花が笑っているように
 川端の知り人の家
 今日は留守 ....
立ち止まるのもありとは思うものの
夏らしさを感じる風の勢いに身を任せてみる

買い物帰りとかに立ち寄る近くの公園
このあたりは放射線とは多少なりとも無縁でいられるのか
小さな子供たちのにぎや ....
トキハ ススムさんのおすすめリスト(415)
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