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ふんぐるい
むぐるうなふ くとぅるう
るるいえ うが
ふなぐる ふたぐん

大雨の後で下水道が
おかしくなった

台所の水が流れる時も
洗面所の水が流れる時も
風呂場の水が流　.... これからの時代は
中卒だけでは
仕事に就けないと
頑固で怖かった親父に諭され
反抗することもできず
集団就職の夢を
敢え無く断念した

フォークシンガーになったのは
世の中に拗ねてた　.... 泳げなかった
けれども
病院の先輩に誘われ
三人で行った

一頻、海に入ったりした後
浜辺で各々、勝手に休んでいたら
浜辺が騒がしくざわついている

海で溺れた人が出たのだ

状　.... 玄関のチャイムが鳴り出てみると
「宗教勧誘の二人連れ」が
冊子片手に立っていた

うわっ！
厄介なことに扉を開けてしまった
と思う間も無く
妙に愛想良い笑顔を浮かべながら

昨年の震　.... 声帯の下から胃の入り口まで癌が拡がっていると
入院して一週間目の兄が一本目の点滴を受けながら
病室で静かに語る

声帯が大丈夫だったことに安堵した様子で
芸大の声楽科に入って声楽家として
　.... あたし一生、結婚なんてしないわ。

三日月に乗って夜を旅する
風の冷たさ温かさ
満月なんかじゃダメなのさ



１０円玉９９枚を用意して
告白の為にボクは
電話ボックスを探してた
　.... めぇだば
いたやんどこさの
おんちゃだべさねぇ

すんばらぐ
めなんだら
よぐさもはぁ
おがったもんだでなぁ

まんだ
ごんじょぱって
おどっさ
おがちゃのえごとも
あちゃむ　.... もう三十年も前になるかなぁ
当時、私も若かったから
オリジナル曲なんかを作って
弾き語りをしてましてね

倶知安町のフォークシンガーで
みきょうさんと同じ苗字で
「板谷」って知りませんか　.... 初めてプロレスを見に行ったのは
小学生の低学年の頃だと思う。
今はもう無いけれど
中島スポーツセンターに
とうさんが連れてってくれた。

三人兄弟だったのに
ボクだけを連れていってくれた　.... まるで、することがないみたいに
夜の間、ずっと満ち欠けの月の境界線を
なぞっていたのは
愛の国から幸福へ行く為じゃないの
報復行きの切符が買えると聞いたから

「都市伝説かもね。」

　.... 二十六才のお姉ちゃんが十月に入院した
おじさんはボクに
｢入院してから笑うことを忘れたみたいなんだ｡｣と
ポツリと言った。

ボクは、お姉ちゃんを笑わせることができないか
そんなことばかり　.... 眉毛は太くて下がってて　
一重まぶたの団子鼻
唇厚くて下ぶくれ　
良いとこ一つもないけれど

語り口調はおかしくて　
さっぱり解らぬ話でも
話下手でもどもっても　
心のきれいな人だから　....

salcoさんの板谷みきょうさんおすすめリスト（12）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
怪物	- 板谷みき ...	自由詩	1+*	12-9-8
おじさんは笑ってた	- 板谷みき ...	自由詩	8*	12-2-6
石狩海岸の海水浴場の思い出	- 板谷みき ...	自由詩	3*	12-2-3
年の始めの質問は	- 板谷みき ...	自由詩	2*	12-1-7
明治製菓のアポロチョコレート	- 板谷みき ...	自由詩	5*	10-11-30
思い出す雨雲の朧月	- 板谷みき ...	自由詩	3*	10-6-30
あんずましぐねまるばばえんた	- 板谷みき ...	自由詩	3*	10-5-17
ライブのあとで	- 板谷みき ...	自由詩	3*	10-5-11
プロレスとうちゃん	- 板谷みき ...	自由詩	4*	10-4-29
春告鳥と不如帰と鴉	- 板谷みき ...	自由詩	2*	10-4-3
お姉ちゃんのこと	- 板谷みき ...	自由詩	6*	10-3-29
あれはいつものこしゃくなびびんちょ	- 板谷みき ...	自由詩	1*	10-3-29

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