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はばたくばかりで飛べない暗がり
右目の奥を巡っている
音の無い
騒がしい動


葉の影がこぼれるなかに
歳をとらないものがいて
影をつなぎ 鳥を描く
少し離れた 冷た ....
夜が
片方の手に獲られる
片方の手に
片方の手が乗る
夜は
じっとしている


何もない場所にただ建てられた
何にひとつ隔てるもののない壁
霧の舟が ....
柱の光に触れては曲がり
道の入口に立ち 忘れてしまった
ひとつであり 向こうのもの
忘れてしまった


去っていった
また
去っていった
縦の響き
地図の作者
 ....
人のようにも
穴のようにも見える影が
石の壁に沈んでいる


黒を造る
三本の樹
黒より黒く
黒より低く


雨の日と揺れ
辺りの音と
異なる震え
わずかな ....
窓に映る窓に映る窓に映る窓の奥の
水も枝も光もひとつに
人の外からこちらを見ている


無いものを踏むたびにたちのぼる
生きものの夜
かがやきのない星に満ちた
小さ ....
行方満ちる目
未明ひとつ触れ
踊りかなしく


ひと呑みひと呑みが
耳につもり
うなじを下り


冬の馬が削る
原 崖 丘
かけらを ふりほどいて

 ....
涙が乾く音より高く
まばたきの音は昇りゆく
午後が午後に
耳すます午後


月への道に
擬態する羽
水は満ちて
器を呑んで


ばらまかれて
途方にくれる
 ....
鳥が月をついばみ持ち去り
別の月をどこかに作る
午後の舌を
午後にまみれた氷が過ぎる


ただひとつの音の他は
すべて重なり響く雨の日
ただひとつは道の灯に立ち
 ....
石のなかから硝子をひろう
いつのまにか消えている
手のひらに残る かたち
ふちどり


こきざみな夢
菓子の弦
水は灯のそば
傷と波と壁


語りあいな ....
風のなかを
風になれない音がすぎる
到かない光が
夜を見ている


凍った川のむこう
動かない夜
音のいちばん熱いところ
炎の奥に鳴り響くもの


姿のうし ....
触れられぬ光のようにそばに居るそばに居るのに遠い宝石




濡れ髪をそのままにおく季のうちに夜の声きく朝の声きく




灰という名の舟のどに羽ばたか ....
実のつらなりが
水に映る
逆さになり
雨が来る


遠くと近くの震えが混ざり
小さな 音だけの雨となり
曇へ降る虹
曇から降る虹を見つめる


指のかたちの熱が ....
からだがからだを残して震え
雪のはじめのひとかけらを知る
もういちどの無い
もういちどに咲く


底まで呑まず
わずかに残る空を見つめる
青は低く
灰より遠く
 ....
夜のなかの 鳥と楽譜
路地の壁に またたく音
ひとつとふたつを
くりかえす白


氷のはざまが
碧で居る
あともどりできない
くちづけをする


かさぶ ....
  うすむらさきの川に指をひたしたまま
  舟が帰らぬことを願っていました
あなたは何故そんな
紙の花のようなことを言うのか


とうの昔に終わっていたのに
今がはじ ....
ゆうるりとただゆうるりとそそがれる刃から青とどろく夕べ




五の橋も四の橋もまた傾きぬ異なる生の軋みあう街




壁ひとつ扉のひとつも越えられぬこ ....
忘れては夏の水底のぞきこみまばたく広さまばたく遠さ



無音から無音に至る無音には尽きた灯の色ただ打ち寄せる



激しくも涼しき雨を走り抜け糸ぬぎ捨てる ....
灰が灰に手を回し
車輪のように夜になる
波が生まれ波を追う
鏡の裏に降りつもる
見えない星を聴いている


海を指す道
影の筆
水わたる光
夜を夜へ運ぶ手のひら ....
無音のたかまり
雨の明るさ
仮の明るさ


とりとめもなく
ふたつに増え
やがて無くなり
やがてひとつ増え


真横をすぎる
雨の遠さ
真上に至る
 ....
映らないわたしがわたしにそそぐもの



鳴り出せば鳴り終わるまで鳴るわたし



偽の水わたしとわたしを入れ替える



何も無い雪が雪を照らす夜 ....
絵の具の年譜
金の闇
渇ききった既視の風に
名を呼ばれては遠去かるもの


暗い霧をつなぐ虹
ところどころ消えながら
雨を照らし
雨を鳴らす


岐路の前の影
 ....
光は動き
樹は見つめる
はざまの前に立っている夜
はざまは風になってゆく


双子の夜の片方が
先に朝を知ったので
昼はななめ
夕はななめ


光が変える絵 ....
速さを速さに過ぎる文字が
すべてすべて骸骨に去る
平らな井戸よ
容れものの子よ


二重の息や光の帯
朝へゆく朝 止めもせず
ただ見送ればその先に
二重の雨の ....
降る暮れの火と刺さる樹と
青と蒼と青と蒼
うなずくように
言葉なくす灯


花間のなかの蕭索
舌の上の山茶花
冠 冠
手に手をわたる


影 にじむ影
海 ....
硝子瓶つかんだ手首鳴りひびき緑に映る偽りを燃す



月の角おのれを穿つかがやきのなんという蒼なんという蒼



からだから離れる痛み目の痛み光とまらぬ光す ....
ちぎられる紙
ちぎる紙
はざま はざま
せめぎあう

扉の前の
やわらかな不都合
光の前の
しじま つまさき

背のびをして しずく
背のびをして 白詰草 ....
巨きすぎる絵を
照らす拍手
また
照らす拍手


葉の影が
頬から動かない
音なでる指
なでる指


縦の水に沿い
三つの魂が立っている
渦の音 見えぬ ....
消えるのは私の階段消えるのは



雪は降り月を造りて雪は降り



一歩から季節を昇る一歩から



人の失い石と青空つづきゆく



乙女に ....
魚のような
布のような
白湯ひとつ飲み
眠りは消える


父が笑う 亡霊が笑う
見知らぬ女
洪水の街に
浮かぶ車椅子


右肩を軸に
部屋は回る
水 ....
涙を流し
目をこする
影のかたちは
去る季節への敬礼なのだ
無数に下りる遮断機を
無数に無数に越えてゆく音
額が受け継ぐ花なのだ
光の川を渡れずに
ひと ....
高梁サトルさんの木立 悟さんおすすめリスト(69)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつ_遠く- 木立 悟自由詩310-11-21
降り来る言葉_XLVIII- 木立 悟自由詩410-11-15
ノート(ひとつ_忘れて)- 木立 悟自由詩310-11-15
深夜_真昼- 木立 悟自由詩610-11-10
冬と息- 木立 悟自由詩410-11-5
午視- 木立 悟自由詩710-11-3
ノート(鳴陽)- 木立 悟自由詩810-10-31
ひとつ_水日- 木立 悟自由詩410-10-28
夜と白- 木立 悟自由詩610-10-21
ひとつ_ほとり- 木立 悟自由詩710-10-14
解と業- 木立 悟短歌510-10-4
夜と辺- 木立 悟自由詩1410-9-29
瓶天- 木立 悟自由詩510-9-14
夜羽行- 木立 悟自由詩310-8-21
ノート(紙の花)- 木立 悟自由詩7+10-8-11
めぐり_ふたつ- 木立 悟短歌510-8-4
めぐり_ひびく- 木立 悟短歌510-7-30
ひとつ_めぐり_Ⅲ- 木立 悟自由詩210-7-11
ノート(夜くぐる夜)- 木立 悟自由詩410-6-23
わたし__わたしたち- 木立 悟俳句210-6-20
夜めぐる夜_Ⅴ- 木立 悟自由詩410-6-2
虚明- 木立 悟自由詩610-5-21
夜めぐる夜_Ⅳ- 木立 悟自由詩610-5-15
夜めぐる夜_Ⅲ- 木立 悟自由詩610-5-10
冬と色- 木立 悟短歌410-5-1
夜めぐる夜_Ⅱ- 木立 悟自由詩710-4-29
穂明- 木立 悟自由詩9*10-4-21
ノート(詰音)- 木立 悟俳句410-4-17
ノート(47Y.4・15)- 木立 悟自由詩510-4-15
ノート(47Y.4・14)- 木立 悟自由詩610-4-14

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