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塩の寺院を映す川
流れの外に冬は来て
人のものではない足跡を描く


常に 既に
先をゆくもの
黒と緑
終わる午後


坂の曲がり角をのぼる影
だが誰も のぼっ ....
草陰の首輪
青には小さい青の花
はみ出てはこぼれ
午後に集まる


六つの爪が
頭を光に傾ける
ひらき 突き立て
つかみ 揺さぶる


二本足の飛べない生き ....
うつぶせに眠る広きもの
夢とうつつの燃えるさま
陽も月も星も遠のいて
目をつむり目をつむり行方を追う


空に書かれた余計なことから
目をそらしてもそらしても
響きは進 ....
岩をめぐる路
月もまためぐる
ひとつめぐるたび
消えては現われる


つむぎ 投げ出し
雨が持ち去る
夜が来ても
暮れのままの息


雨の手足
屋根の ....
雨の朝 鳥の声
傘を持つ手 昇る色
影の奥を
巡る色


水に呼ばれ
振り返り 見つめる
風の上をすぎる風
こすれては撒く光


お という声に
動く紙の森
 ....
縦に裂く指のひとつの行方には夕暮れのみの魚よこたわる



一歩めで柱二歩めで廊下燃し三歩で天地の境またぎゆく



「まとも」とは何を指すのかわからずにここまでは ....
かたく包まれたものを見ている
濡らすたびにかたくなり
ほぐしたくてもほぐせないほど
ぴたりとはりつき 包んでいる


水の音がする
さかさまの
水の音がする
もと ....
涙をつむり
歩くときには
薄い窓がみな
薄い空に歩き出す


夜の鏡に像はあふれて
すぎるたび ただ
うしろに寄せて


幻にはさまれ
揺らぎながら
道は ....
静かに明るい
夜の午後の朝
ひとつの曇から
すべてはすべてにはじまってゆく


花の窓に映る午後
通りには
黒い服の人々が立ち
じっと空を染めている


路地へ ....
音を持たずに水を切り
物語を捨てる
死神に無視され
今日を今日に置く


悲しみは増し
枠は増さず
光は増して
片目を覆う


朝は白に 朝は茶に
まばた ....
樹と水と夜
波の下の島
森のはざまの道
しじま 明るく


緑の行く末
曇は曇を視る
すぎる狼煙
高く細い声


丸い角が沈み
翳りのなか浮かび
遠い縦 ....
さらさらと
まとわりつくもの
ふりほどかずに
ねむる


首のまわり
言葉と鎧
うなじの角
避けられた 寝返り


粉より大きく
嘆きは浮かび
氷をほど ....
風が途切れ
銀は降り
野に鉱の手を
描きつづけている


冬の雨の指
砂と水滴
夜の右を
ついてくる光


階段は消えかけ
空を指し
夕暮れの匂いが
 ....
花で描かれ
置いていかれる
地獄に触れては
熱い耳たぶ
冬の冬の土を聴く


呼ぶ声は雨
冬と春の葉
水と夜の
はざま進む針


夜とは寸分違わぬ夜が
夜の隣に ....
水の子ども
鏡にしるしを
つける子ども
今日は 離れて


泡の手と手
ひともとの
すべてがすべてに
あきらかな夢


青と 次の色
半分の径
仕草 ....
三十五人のオーボエ奏者が
空へ空へ落ちながら
午後に銀を描き足してゆく



夜と雨
夜にうずくまり
入口の光を聴く


側道に 崖に
蜘蛛の巣に
書かれ ....
空から川へ
融け落ちる途中の樹が
水面で動きを止めている
野のむこう
そぞろ歩きの雨曇


穏やかに酷く
匂いのひかり
壁づたいに
曲がりゆく影


川から海 ....
心は刃
心はまわる
心は発芽
心は背骨
無いものの羽


泣き声が揺れ
振り返ると海に山に居る
空から直ぐに
降りてくる指
誰もいない街を描く


灯る ....
水は降る 冬は降る
銀と灰と
誉れなき晶
午後は降る 午後は降る


右手で右手をしぼり
流れ出るのは同じ色
痛みに混じる
あたたかさ


ななめうしろ つ ....
降りつづいては
落ち着いてゆく
肌の裏側
こがねの腺


無い手を透り
こぼれるもの
失くした姿を
響かせるもの


夜の土の上
たくさんの色が話している ....
小さな炎が鳥になり
葉の下の土を照らしている
傾く森
灰を数える


瞳に足りずに 瞳を足し
あふれるものは 金の浜になる
打ち寄せるひとつ
手のひらになる


 ....
白濁が白濁に午後つらぬいておまえを息に刻む刃の先




一時から一時半にてひとり縫う花の棘の指つぎはぎの指




夜が消え夜の代わりの夜が笑み早すぎる星に刺 ....
水にとける傷
とくとくと
しるしのように
書き換わる


何ものもなく何ものもなく
気付くと在った手のなかの音
微塵につづく
こがねの拍手


鳴りひびくの ....
霧の音を
水の音が割り
沈む虹を追う
流れない冬ばかりを
追う



ゆうるりとうすいまばたきが
冬の窓をすぎてゆく
内と外は
眠りながら見つめあう


火 ....
土のにおいの月がいくつか
夜から朝へと転がってゆく
鏡を造る鏡
暗い水と溝の道


星と星のあいだのむらさき
へだたりと境の腕
羽と羽のあいだに起ち
剣のように
 ....
棄てられた緑や白を
熱はわたる
ゆうるりと巡り
夜をつくる


川の
ひとつの波が逆らい
二層で居る
午後の空を
燃した磁石


冬と陽のあいだ
蒼 ....
暗がりが暗がりのなかを
剥がれながら落ちてゆく
滴が滴でなくなるまで
見つめ見つめ 見つめられてゆく


見えるものは そこにないもの
赤を隠した 白の毛糸玉
腕に咲く ....
実が実を噛んで
光は動く
うねるかたちが
午後をなぞる


あたたかい布
罪びとは
そこにそのまま
あたたかいまま


咽 骨 頬
まるい羽
かたち ....
顧みられない壁の横で生まれ
白も黒も知らずに白と黒になり
街を隠す羽を動かしている


冷たいにおい
曇を遠ざけ
冷たいにおい
手の甲を踏む


街に沈む街
 ....
曇を燃し
曇を鳴らす
無塵の街
暮れてゆく


滴の原にはじけるもの
風を風にする光
ゆうるりと倒れ 起き上がる影
うた 手のひら うた


 雨の左
  ....
高梁サトルさんの木立 悟さんおすすめリスト(69)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜へ_夜へ- 木立 悟自由詩411-10-2
降り来る言葉_LIV- 木立 悟自由詩211-9-15
いない_かたち_Ⅵ- 木立 悟自由詩211-8-8
いない_かたち- 木立 悟自由詩311-7-18
ひとつ_透る- 木立 悟自由詩311-7-12
水無月粒- 木立 悟短歌2+11-6-29
ノート(濡らし_濡らしても)- 木立 悟自由詩411-6-23
ひとつ_うつろい_Ⅶ- 木立 悟自由詩211-6-18
ひとつ_うつろい_Ⅵ- 木立 悟自由詩511-6-13
波のあとに- 木立 悟自由詩511-6-8
ひとつ_うつろい_Ⅴ- 木立 悟自由詩611-6-2
ひとつ_うつろい_Ⅳ- 木立 悟自由詩711-5-26
ひとつ_うつろい_Ⅲ- 木立 悟自由詩311-5-22
ひとつ_うつろい_Ⅱ- 木立 悟自由詩311-5-13
ノート(ひとつ_こども)- 木立 悟自由詩811-4-15
ひとつ_水彩- 木立 悟自由詩711-4-3
空と川(火)- 木立 悟自由詩511-3-28
ノート(ふるえのあとに)- 木立 悟自由詩511-3-21
けもの森の囚人- 木立 悟自由詩411-3-15
白と歩み- 木立 悟自由詩811-3-6
さかい_ひかり- 木立 悟自由詩1111-2-27
触れずに- 木立 悟短歌311-2-19
朝へ_傷へ- 木立 悟自由詩511-2-16
冬へ_夜へ- 木立 悟自由詩1311-2-7
ひとつ_約束- 木立 悟自由詩1511-1-19
夜と花- 木立 悟自由詩411-1-13
夜と径- 木立 悟自由詩510-12-29
ノート(ひとつ_けだもの)- 木立 悟自由詩410-12-15
ひとつ_こがね- 木立 悟自由詩510-12-9
降り来る言葉__XLIX- 木立 悟自由詩310-12-4

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