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{引用=からだの奥から
たらたらと
わたしが滴り落ちていく
産声とともに泣いた日の
わたしの初めの一滴を含んだ雨で
シーツを洗いたい

足跡にそって
てんてんと広がった池を
みじめな ....
{引用=


うばっていくんだろうとおもっていたんだ
記憶もにおいも痛みも。
酸素さえぼくらは不必要に摂取してしまうのだから
なにかを共有することなんて出来ない



ひとつのせか ....
それは黄昏れ時の一室                 夕、だった
蛇と蛇は見留め合い                  からまった
それは黄昏れ時の一室                 ふたり の ....
{引用=
嫉妬に狂った女が送ってくる
ヒステリックなメール
私が貴方の何かを奪ったのだという
よく分からないのだけれど
だとしたら謝らなくては?

ごめんなさい?
違う、もっと別の
 ....
君がすっかり冷ましてくれた空は
ベルベットのように濃紺
余映がまだ少しオレンジがかっているけど
その独りよがりだった熱も
直に消えてしまうでしょう

どうかしていた、
どうかしていたんだ ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
ハンマーふりおろしの際の微妙な躊躇は
表面を滑 ....
{引用=
約束の時間に間に合う為に道路に飛び出してきた子猫を轢殺す
目の前の死にそうな人間を救うより偉業を成し遂げる為に労力を使う
そんなあなたは時々泣いてみせる
苦しい重荷を一身に背負ったヒ ....
あなたの部屋にどういうわけか
一本の木が生えてくるでしょう

勘違いしてはいけません
それを自分の一部なのだと
脈を通わせてはいけません
それがたとえ同じ血をひくものだとしても

それ ....
きみんとこ、自動倉庫できるんだ、

ようやく工事物件の話をひとつ掴んだ
いまある自動倉庫を移設したいんだけど、きみやってみる、と現場のコガネイ係長が声をかけてくれたのだった

カタヤマの言い ....
耳の中、ゆっくりと流れ込んでくる群青色の金属音は
きりり、きりり、と子守唄気取り
前に進めば、曖昧なクラシックが見えてきて
立ち止まれば、冷えきったエレクトロニクス

遠い国か?     い ....
サイトーさんの常備薬のひとつに釣り針があって
咳の止まらない日にはそれを喉に引っ掛けてミチさんを釣り上げる
ミチさんは体長数ミリの小人で
だいたい寝ている間に鼻から入ってくる
ミチさんが何 ....
貝の中で眠る
エナメルに身を添わせ
なめらかな肌に
潮騒を聴きながら

貝の中で歌う
孤独とは空間原理
反響して丸く閉じていく
原初細胞の相似形

世界の外では日が昇り
また太陽 ....
{引用=
降りてくる朝の手綱を引いて
静寂の中にひっそり佇む戸口を叩く

小径を満たしてゆく血潮が瞼を温める
レンズの向うに産まれた半透明の結晶が
ぶつかりあって溶けてゆく

あらわれ ....
濡れた鋏の翼で ブリキの鳥が
夜を 透明に 幾重にも 裂いてゆく


路上の暗がりの奥と 知覚の裏側に
魂が 横たわって 繋がる 
そこに
黒い向日葵が咲き
黒い獅子が眠る
白鳥 ....
そうして
列車は燃え上がる火山の山腹を廻り
向かい合って座っていた僕たちの
車窓から美しく災害が眺められた
列車のドアから乗客たちが飛び降りていった
飛び降りては降りそそぐ炎のように水鳥を抱 ....
庭園を吹き渡る気流に乗って山脈を越えると
なだらかに広がる山腹の緑の森と
森に囲まれた湖
そして川があり滝があり
庭園を巡る園路は地形に沿って這い回り
緑の平原は地平まで広がり
その地 ....
やわらかい雨がいい
ふぅわりとしたメレンゲの様な
やわらかい雨がいい

雨は色々な事を思い出す
切ない事や、あたたかな事
沢山のくだらない事を思い出す

雨の音は沢山の匂いがする
さ ....
虻が一匹
蛍光灯に
絡みつく
飛び回る
明滅する光に
狂乱しているのか
落ち着くことなく
重くなったり
軽くなったり
僕の周りの重力は
気まぐれに変わる

差し伸べられた眠りに ....
こわい夢をみました
こわい夢はこわいものになって
私を覆っていきました

なぜこわかったのか
それは私にはかなわないものだったのです
私がなにをしても なにを言っても
言葉が通じなかった ....
先生は言いました
あなたも自分で選んできたはずでしょう


とと

かか

ここ

ボタンから指をはなせば

なな


てて

折り畳まれた頭をもったの ....
  − エーリスに捧ぐ −


太陽が 沈む ぼくに 
巨大な 火焔 膨大な 熱量
太陽が 沈む ぼくに

太陽の 中の ぼくの 中で 太陽が 燃えている
若さ そのオクタン価の高い年 ....
延々と旋回して ぼくらが密集するのを 待っている 
銀の鳥群
あれは 狩りの前の儀式


狩る側も
狩られる側も
祈っているんだ




戦場へ行こう
両親を想って  ....
 ふくれる。頭をかきむしる。悪くない。これは悪くない。何をしてもどこまでも許される。母さんはそう言っていた。空腹。水ばかり飲んで、血の通っていない胃袋。越えてしまう。越境。満たしたい。頂点を迎える午前 .... そんなことはない、が
結局は開かれることなかった口の内側で吠えている

不便のないところでは
それがどんな狂犬だろうと
誰かしらがいい薬を処方してくれるでしょう
それで利口に生きていける
 ....
少年は向かい風に負けず
自転車を漕ぐ
徒労とは思わず
ひたすら前に進む

そんな彼も吐くことを覚えた
空腹に身をよじりながら耐え
むさぼった
それでも痩せほそる身体を
重く感じながら ....
二声鳥が 埋め尽くす
     公園

幻は幻でなく
現実は現実でない あいまいとした 抱擁

 潮曇りのような ぼんやりとした {ルビ核=コア} ― 中心

しえや、あらん
と発し ....
寒い季節に浮かぶ 旋盤された月 白く散った光の環
環光が
凍りついた街灯を弾き 音叉として響かせ
夜を宇宙の一角へ切れ込ませる頃


分母だ
物差し程度の尺度では敵わない
星の数ほ ....
となりのカプセルのアラームに起こされたユキオは浴場にゆき湯につかり頭を洗い全身を洗い歯を磨いて髭を剃りトイレを済ませてカプセルホテルを出た
8時まえにはメーカーに着き通勤ラッシュの正門まえに立った
 ....
くらやみのひかれた丘の上で
私は黙想している
近くに大きな河がある
冷たい風の向こうがわ
乳のように深くて豊かな河が
夜に寄り添うように
よこたわっている

河は今、水かさを増している ....
{引用=
夜と昼と海が三分割された世界で
神経や筋肉や骨格のことばかり考えていた
何を考えてるのって聞かれて
沈黙するたびに擦り減っていった何かに
ぽつんと謝る、

 (ごめんね い ....
真島正人さんの自由詩おすすめリスト(251)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
火群- 夏嶋 真 ...自由詩37+*10-4-2
そうか、これもきみとのものか。- あぐり自由詩6*10-4-1
金色のドアノブ、誰かがワルツを- 瑠王自由詩14*10-4-1
ハッピーエンド- 高梁サト ...自由詩10*10-3-31
君がすっかり冷ましてくれた空は- 瑠王自由詩9*10-3-31
鏨(たがね)- ……とあ ...自由詩6*10-3-28
鸚鵡返し- 高梁サト ...自由詩7*10-3-27
悪意- 瑠王自由詩6*10-3-26
蛇は転ばない- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-26
アクアマリンの憂鬱- 中原 那 ...自由詩1310-3-25
許せない春- いとう自由詩7*10-3-25
呼吸をするようにひらかれていく- 瀬崎 虎 ...自由詩710-3-25
最初の音- 高梁サト ...自由詩13*10-3-24
夜の涯て_/_****'02- 小野 一 ...自由詩7*10-3-24
大鉄道旅行時代- 片野晃司自由詩2810-3-24
大庭園- 片野晃司自由詩1810-3-24
雨の事- プル式自由詩5*10-3-24
深い夜2- within自由詩4*10-3-23
こわい夢- 朧月自由詩410-3-22
- イシダユ ...自由詩410-3-22
太陽の種_/_****'02- 小野 一 ...自由詩4*10-3-22
弾頭_/_****'01- 小野 一 ...自由詩9*10-3-21
殉死- within自由詩7*10-3-21
ありったけの花束を- 瑠王自由詩9*10-3-20
I_never_dance- within自由詩5*10-3-20
めまい- within自由詩3*10-3-18
諷狂_/_****'01- 小野 一 ...自由詩6*10-3-18
蛇の謝罪- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-18
メソポタミアの遺丘- 楽恵自由詩15*10-3-17
白夜時代- 高梁サト ...自由詩13*10-3-17

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