すべてのおすすめ
私の娘に出会ったら
どうか伝えておいてください
何一つ伝えるもの残すものはないのだと
ただそれだけを伝えてやってください

私が道のそこかしこに置いた石に
あのこが躓こうとも
教えられよ ....
シュレーディンガーの仔猫たちは
母を捜して彷徨っていた、
小雪ふる池のほとり、
量子の石榴をもとめる彼女は、
仔猫たちをみつけるたび貪った、

死ね、
さもなくば生きろ。
考えてみたら・・・オレオレ率と吟醸度は相反するものなのかもしれず、オレオレ率と吟醸度をともに低くするなんてすごく難しいんではないか。実作者はオレオレ率がひじょーに高くてもかまわないと思うし、逆に純読者 .... 青い桑の実に
はつなつの強風

続々と生まれくる
カメムシ
シャクトリムシ
ウリハムシ

今年はどうか
お手柔らかに、ね
ときどき図書室のゆめをみる
二階に保健室があったり
一階に玄関があったりする建物は
昔通った小学校の木造校舎に似ていて
でも階段はコンクリート製で
どの窓も大きくひらかれて
わ ....
約束した覚えが
そこはかとなく
ある

わたしんちには仏壇があって
歩いてゆけるすぐの距離に先祖代々の墓があって
春彼岸には野ビルが伸び
秋彼岸には彼岸花が咲く
いまは野ビルが伸び放題 ....
竹の子は
まだとてもやわらか

おはよう

小さな眼が見上げる
小さな空
夜更けにひとり目覚めていたり
残業のあと酒くさい終電にすわっていたり
まだ朝も暗い道を急ぎ歩いていたり
あるいは騒がしいファーストフードショップで
ふとお喋りがとぎれたり

そんなとき
 ....
柴田芳樹というマンガ家がいる。単行本二冊しか出していないマニアックなマンガ家なので、知らなくてもなんら恥ではない(どっちかというと知ってる方がおかしい)。アフタヌーン93年1〜7月号に『れっどまん』を .... 幻想された異国のどこかで
ゆらたのざんげまださらせえ
少女の舌がキーボードの上をさまよいます
なるさばどーえゆたなかさ
キーボードはよだれでべとべとしています
ふはなたまやはなたや ....
たくさん野次馬がいて
わあわあ騒いでいる
下りなのか登りなのかわからない坂道を
私は必死に歩いている
というか
這ってるみたいになってきた
インゲン豆が数限りなく空から降ってきて
今日は ....
男には三種類のタイプがあって
ひとりはイブに惚れる
もうひとりはマリアに惚れる
残るひとりはリリスに惚れる

というのを私は15歳のとき何かで読んだのだが
そのときすでにじゃあ私はダメだと ....
  氏ねと命ぜられて
  氏者よ
  おまえはどこに逝くか



輝く油膜を見つめている
四日頃の月が
黄砂にけむり
ここは沼のほとり

膝のうえにゆっくりおりてくる
天か ....
何日か前の朝日新聞朝刊の広告に、『不食−人は食べなくても生きられる』というおっそろしいタイトルの本が載っていた。数年ほど前にも同様の話を朝日新聞のコラムで読んだ覚えがあり、あまり驚きはしなかった(私は .... 朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯 .... 晩秋の午後四時
まだ夜ははじまらない
こんな時間に酒を飲んでいるのは
私の朝が今日は午前四時からはじまったからだ
ふつうと数時間ずれているのだと考えてほしい
ああそうだ
確かに
先月の私 ....
ブラジルサントスの珈琲は飲む人の注意力を増し
キリマンジャロだかブルマンだかは飲む人をリラックスさせるのだそうで
でもそんなことどうでもいいなカフェインが欲しいだけだよと
夜九時半の駅前ローソン ....
1 夜の庭で

白い米を
黒ずんだ木の升で三合量る

最初のとぎ水は
庭に撒く

立秋を過ぎたので
コオロギが鳴いていて
いるか座が光っていて

だから私はしばらく庭にいた
 ....
夏バテしちゃって
ソーメンばっかり食べていて
しばらく米を食べてなくって
米びつの米はほっぽらかしで

へんだなあとは思っていた
締め切りの部屋に小さな蛾が群れ舞うから
妙だなあとは思っ ....
青白い殺虫灯に
まっさきに誘われて
バチバチと音を立てて
まっさきに死ぬ。

燃え上がる火を見つけると
後先知らず飛び込んで
一瞬火の粉を吹き上げて
あっというまに死ぬ。

光に惹 ....
すい とやってきて
吸い と刺す
すい と逃げる
吸い とまた刺す

吸ってるのがわかりにくいんで
腹が立つ
痒くなったときにはどこにもいないんで
腹が立つ

いまどき
日本脳炎 ....
ぶちあたる。
とにかくぶちあたる。
光ってはいるけれど
安っぽい弾丸。

蛍光灯の傘にぶつかる。
窓にぶつかる。
壁にぶつかる。
いちいち音を立てる。

緑金色の背中は
あれでな ....
いつもあのひとのことを考えているわけではないから
たまには大目に見てやってほしい

外は爽やかに水色の夏の朝
汗で酸っぱいTシャツを脱ぎ捨てて窓辺に立っても
田舎の農道に車一台通るでもなく
 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
トンボならギンヤンマ
ぎらぎら青光りする腰
淡い緑の腹に飴色の尾
それからあのぐりぐり動く目玉

生まれ変わるならギンヤンマ
青々と輝く水田のうえ
セロハンの羽音響かせて
軽やかに飛ん ....
僕は十二番目の牢舎にゐる
僕は二零三と呼ばれる
僕は自分の名前を忘れつつある
僕は粗悪な食事に馴れつつある

君の庭の卯の花は
今頃はもう満開だらうか
此処にゐると季節が判ら ....
騒ぎ立てる目覚まし時計を手探りでなだめた。
カーテンを開けようとしたが開かない。
しょうがないから灯りをつけた。
俺の部屋はジャングルと化していた。

実をつけたヘクソカズラがカーテン全体を ....
花壇のマリーゴールドは
みごとにおひさまの色
おひさまを
いっぱいに吸いこんで

ハナムグリのベッドは
おひさま色の花粉
ハナムグリのごちそうは
おひさま色の花粉

夜なんか知らな ....
エアコンのない、
中途半端に古い家にいるものだから、
ほんとに蒸し暑くってかなわない。
料理なんかする気力ないし、
食欲ないし、
おまけに、
部屋のなかがへんになまぐさい。
生ゴミが腐っ ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
チアーヌさんの佐々宝砂さんおすすめリスト(53)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魔女の娘は- 佐々宝砂自由詩8*11-5-15
量子と猫と鬼子母神- 佐々宝砂自由詩10*06-1-13
オレオレ率と吟醸度- 佐々宝砂散文(批評 ...20*05-7-28
誕生を祝われもせず- 佐々宝砂携帯写真+ ...205-4-28
図書室のゆめ- 佐々宝砂自由詩405-4-21
The_other_side- 佐々宝砂自由詩405-3-19
啓蟄- 佐々宝砂携帯写真+ ...305-2-26
目覚めよと呼ぶ声ではなく- 佐々宝砂自由詩405-1-10
はてさて_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...405-1-7
ひざやにいらえんよごら- 佐々宝砂自由詩1*04-12-24
バナナフィッシュがバナナを食べる日- 佐々宝砂自由詩204-12-14
履歴書- 佐々宝砂自由詩804-11-16
聖餐- 佐々宝砂自由詩204-11-12
それこそ_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...204-11-8
どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...904-11-5
晩秋、午後四時、- 佐々宝砂自由詩6*04-11-2
ブラジルサントスの珈琲は- 佐々宝砂自由詩404-9-30
単純な喜びについての単純な唄- 佐々宝砂自由詩904-8-14
コクガ(百蟲譜46)- 佐々宝砂自由詩7*04-8-10
ヒトリガ(百蟲譜45)- 佐々宝砂自由詩6*04-8-10
アカイエカ(百蟲譜36)- 佐々宝砂自由詩104-8-6
カナブン(百蟲譜33)- 佐々宝砂自由詩7*04-8-5
夏の朝、午前5時半、- 佐々宝砂自由詩604-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
ギンヤンマ(百蟲譜27)- 佐々宝砂自由詩404-8-3
往復書簡- 佐々宝砂自由詩604-8-1
考える以上に萌え萌え。- 佐々宝砂自由詩204-8-1
ハナムグリ(百蟲譜25)- 佐々宝砂自由詩504-7-30
夏のナイフ- 佐々宝砂自由詩7*04-7-27
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16

Home 次へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する