過ぎる日常
ふく

雨にこんにちは 空にさよなら

夕暮れ オレンジの風味が細かく刻まれて雲へ 空へ
葉色がもう少しだと告げる 空高く上がる茶葉

道の長さが斜に感じるのは きっとお腹が空いたせい
カスタードクリーム入り 小さなまるいドーナツ
口に放り込む 頬と指が笑う

風にこんにちは 土にさよなら

コケが今日も青々と 誰にもわからぬまま生きている
鏡でベンチをのぞく 遠くまで続く世界
あの世界には風も空も生きてるのかしら

癖のある鳥が一羽 ビル街をゆっくり


自由詩 過ぎる日常 Copyright ふく 2004-12-06 00:27:02
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