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あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
私の部屋の
インスタントらーめん
横目に
小指を立てて牛乳を飲んでいると
どこかで猫がぎゃあぎゃあと盛っている
へそのごまが気になってしかたない夜に
誰もいない私の部屋の
らーめんのカッ ....
日本の子供たちの思いやりが込められた
膨大な量の千羽鶴が海を渡った
あばら骨の浮き出た子供たちは
弱々しく 震える手で
ひとつひとつ 千羽鶴を開けた

何も入っていなかった

     ....
文科省認定漢字検定準2級問題集
この一行でも明白なことではあるが
アラビア風の衣裳を着ている余所者
漢字ではないものが一人潜んでいる
それが我が国の文化的な特徴と誤解

    ....
最近ずっと夕焼けを見てない
柔らかな雨が頭に響いて痛い
稲光を何だか遠くの星の出来事のように聞いていた

知識の詰まった紙の束は
三枚の銀貨と交換された

片手におさまる一個の世 ....
くもり。非常階段へ続くベランダからは大き
な白いビルが見える。本当は白ではなく薄く
濁っているそのビルの外壁には大きなヒビが
いくつか、ひとつ、ふたつ、崩れ落ちるよう
な気配。ジェニファーの俊 ....
朝がまた地球を回し始めます おはよう
シャワーの朝をあびてわたしの土に春がきました
雪どけの下のかすんだ緑 その下の新しい緑
時間が春の模様替えを始めました
冬にあたためていた春を
遠くの太 ....
白 しろでした

私の見えるものといったら
白灰空と窓のがくぶち、それに白壁でした

目を閉じて開いてみても
空はしろでした
少し機嫌の悪い 使いふるされた絨毯がひいてあるだけでした
 ....
  カモメがなんばも飛んでいた
  船の周りを
  塊のように
  そうして沖で難破した
  ジョン・万次郎がいるのだ
  アメリカの船に助けられ
  アメリカにわたった万次郎
  日本 ....
冷静と冷たさは
別勘定だと思うけど


マヨネーズ舐める

から揚げ食って
マヨネーズ舐める


感情移入も優しさではない
五時を告げる
  鐘が鳴る
  まるで夢みる
  羊のように

  空腹が番犬である


      2004・12・26
  人間は
  一生をかけて
  彫刻刀で
  自分の名前を  
  彫りつづけるのだ

  死後にその
  印鑑は輝き始める

  だが彫り続けているときこそ
  花なのだ

 ....
   ニンゲンハ
   キノコグモノヨウニ
   ツライナア
   トオモッタラ
   ナミダガ
   コボレテキタ

  
            2004・12・21

今日母さんが入院する
手術するそうだ
首の春夏が神経に当たって
手が動かなくなってしまったから
腰の秋冬を削って切り取って持ってきて
首の春夏と入れ替えるのだそうだ


弟は今 ....
健全な太陽が
窓の外の林を眩く照らし出した
光は
優しく全てを温めてゆく

直視できなかった
きっと涙がこぼれてしまう
疲れ果てて
こんなにも痛んだ胸に沁みて

今わかった
尖っ ....
   灯油ファンヒーターが音立てて
   なっている   
   6時前の朝
   どこかから風がもれてのだろうか
   寒い まだカーテンは締め切きったままだ
   からすがとおく ....
僕たちが独りよがりだと信じて疑わないものは
多くの場合季節の風にさらされている
目や鼻や口
優しくしないでください、と懇願する未亡人の喪服に
しめやかな線香の香りがつく頃になると
 ....
  



  網膜剥離で二度手術するという
  {ルビ棘草=いらくさ}の枯れる頃
  順ちゃんはもとにもどるだろうか
  人間の情報は60%以上を視覚野が占める
  失明したら大 ....
一番必要なのは「お金」なのだそうです

防寒具や薬が足りないとか
被災地の人がニュースで言っていても
支援物資の仕分けという
二次災害が起こるとか

夕べそんな話をネットで見て
今日、 ....
ほら起きなさい、と
布団をめくったら
息子が石になっていた
くしゃくしゃパジャマの真ん中で

小さな石だ柔らかい色の
まだ磨かれも割れてもいない
服着せようにもサイズが合わない
 ....
 

ぐるぐるまわる世界で
立ち止まるなんてこと
しなきゃよかった
空が広がって



     何人もの君への想いを
     愛しているかもしれないこと
     と唇から綴 ....

 おなかがすいたらごはんをたべよう↓
 よ              そ
 た              で
 な              も
 か              い
  ....
スキップを置き忘れている
忘れえない蛹の心
乾く前に毟り取った羽
むせた猫にも
ピーナッツの殻まで
最近どう
とか、切り崩して
魔性の種を植え付けてくれ
ノート端の汽車に乗っ ....
100円玉2枚と10円玉何枚かを
レジのお姉ちゃんに渡して
ブランコの上で開けるプリングルスが
俺の中学校の時の夕飯だった
ある火曜日俺はいつものようにプリングルスと
その日はココアシガレッ ....
{ルビ医師=いし}らバス{ルビ停=てい}にいてすばらしい
{ルビ酸欠=さんけつ}さん{ルビ診察検査=しんさつけんさ}
{ルビ残念捻挫=ざんねんねんざ}
インテリ{ルビ庵癌=あんがん}あり{ルビ転 ....
そんなこんなで
私は今上空 3000m にいます。

30秒に沈黙の後
私は意を決して飛び落ちます。

その時少し左の口腔の辺りを少し噛んでしまいましたが
幸い切れていないようです。 ....
骨になるしあわせ
骨になる幸せを歌おう
骨になるしあわせ
骨になる幸せを想おう

苦しんだ夜
劈くような痛みの
苦痛に震える一人部屋の片隅で
伸ばすことの出来ない指先を開きながら
赤 ....
横たわった端整な顔が
眠っている 女だ

前景に
積もる砂粒がせり上がって
早く厚く 
それを埋めていく

呼吸のように耳へと覆い被さる風
急速に埋め尽くされていく 砂

もはや ....
安芸乃島関に似ているらしい私は両国へは足を踏み入れられないのだ。
カラダが自然に高脂肪食品へと向かうのは全人類の本能だと思っていた。
そんなのは現代人ではないらしい。それなら私は原人でいい。
本 ....
拝啓
自転車は風をさよなら過多に切りぬけて
そしてイヤホンの歌詞が
はっきりと飛び跳ねてしまう 不意の
踏みそこねたペダルに折り畳まれないように
ああ 忘れないように
妄想がイメージがスピ ....
あとらさんの未詩・独白おすすめリスト(57)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君に宛てて- Monk未詩・独白187+*05-8-29
肖像(五)- 前方後円 ...未詩・独白205-8-7
寓話_不可解な死_26_(千羽鶴)- クリ未詩・独白20*05-8-1
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すくらっく、すくらっく。- いとう未詩・独白9*05-5-25
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ほぼ即興筆記- 汰介未詩・独白104-8-17
骨になるしあわせを- まつお未詩・独白204-8-16
目覚め- まつお未詩・独白504-8-3
ファットマンマインド- マスイジ ...未詩・独白7*04-8-1
拝啓- nm6未詩・独白404-7-25

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