モクシモッカ 風の上
ヤノエヤノマタ 春の空
カクレカザミノ 坂の端
カムイカムタチ 詠の域
何万年かの後
私は
泥岩の一部となり
ばらばらになった
私達は
組み立てられて
私になるのかもしれない
全く新しい名前をつけられて
全く新しい人生を
与えられて
母を持たず
産声 ....
魚がいることをじっと夢にまで見る
そこに何かがかかることを想像する
すさんだ景色をアスファルトに流す
誰もいないままに
ああ釣り糸を垂らし続ける
わからない自分を知る
海があって
車 ....
昼下がり
引き潮の森まで
麦わら帽子に麦わらトンボ被って
森林浴なんて
セミ浴びですねこの季節
血行がよくなるってもんです
音波じゃわじゃわじゃわじゃわ
昆虫はあれで
栄養価高 ....
囁く甘い言葉に
隠された戸惑いを
知っていながらも貴女は
優しく微笑む
ひねくれた冷たい心
溶かしてあげるって
貸してくれた左肩が
僕の全てになった
ひとりで行かされた小沢健二のコンサートで
愛されることを感じていた
インディーズ時代の情熱は
どこに行ってしまったのだろうか
もう彼はアイドル
僕の元を去っていった
僕のカラオケに ....
電気を消すとわかること
目を閉じるとわかること
真っ黒に塗りつぶすとわかること
そういうことで世界はできてるんだと思う
ヘッドフォンから聴こえるメロディーからわかること
僕は最近よく自分が天使になる ....
1
僕の背中に飛び付くのは止めて下さい
爪痕が残ると彼女が誤解しますので
2
網戸の天辺を目指して登るのは止めなさい
其処に網戸があるからなんて言わないだろうけど
3
喉が渇いている訳で ....
回せよ回せ
輪廻の風車水車
其処で玩んであげようぞ
罪人殉教処刑無罪水掛
約束されない運命の環
回せよ回せ(蓮の上で歌おうぞ)
廻れよ廻れ(蜘蛛の糸は細く)
世界は我が手の内 ....
入口と出口
どこにも入口はない
出口すらない
つまり解決はない
解決すべき問題もない
ただ座っているだけだ
もうこうして幾年になるのか
皆うれしそうだ皆しかるべき
入口から入 ....
僕がまだ幼かった頃、"うんこ"すら愛おしいと思う母がいた。
僕がまだおじいさんだった頃、"うんこ" ....
いい加減な気持ちで
好きだとか好きじゃないとか
そう口にするのなら
熱されて爆ぜる
種子のように気持ちが
重く澱む リノリウムに
真夜中 澱む バリウム
一回りして夏 そして
....
まっくろな海食べたら
ちいさな島は大きな背中
涙に沿って走ろ
ハロゲンの輪っか
僕は対岸の
町あかりの一つ
ビーチボールが萎んでぐずった
もうそれすら
無いんだね
おなかがす ....
自分に現れたような目覚めを巡らせられながら
手を振られた街に進み続ける
風となった未来を拒否するように
他者へと宇宙の空間の中身に思いを巡らして
ひとつに眠ろうとした
走られることを ....
あなたの目は人間に狙いを定めるために焦点を合わすのではない
あなたの指はピストルの引き金を引くために折り曲がるのではない
あなたの胸は誰かに狙われるために膨らんでいるのではない
あなたの肌は鉛の ....
いくら僕が最低の人間と呼ばれようとも
本当に大切な人については
大切にできるらしい
じゃなけりゃ あの夜の行動は 理解できない
自分らしくない
1ミリだって離れちゃいない
そんな距 ....
仲間たちがいとしい
漫画で
謝りたいと感じている、
これを感謝と言うのだろう、
というのがあった
だから仲間たちに感謝している
この仕事をフィニッシュさせるために
....
ミニトマト
まだ緑のうちに落ちちゃった
風が強い日に
鉢がひっくり返ったので
まん丸なジェードグリーン
まがたま型がよく似合いそう
それからずっと
ころりと
テーブルの上
....
泡からうまれたヴィーナスは
実はまほうつかいのおばあさんだったので
大きなホタテ貝の上で
少女に脚を与えます
少女を好きだった生きものたちが
ヴィーナスをうらんだので
少女の恋はかな ....
きっと
体の中の 心の臓と 言われる場所には
純白の 純白の 繭があって
そして
繭の中には 子供の時の私がいて
膝をかかえて かたかた 震えているんだ
いまも
膝をかかえて ....
いくつもの網膜に
いくつもの炎が
張り付いた
夜更け
焼け焦げた臭いが
漂う
黒い本に
大粒の雨が
無表情に
降り注ぐ
誰のものでも
なくなった
無機質の
思い出が
流れ出 ....
牧場の匂いがする
牛がいる
馬がいる
羊がいる
柵がある
のではなく
わたしが一人
ここにいる
限りなく広大な影の中を
私たちは飛んでいる
安らかな地を求めて
大地を駆け巡る狂気を眺めていた
とっても とってもすきだったから
いっぱい いっぱいすきってゆったんだ
すきなときに すきってゆったんだ
すきなだけ すきってゆったんだ
すきかってに すきってゆったんだ
すきほうだいに ....
抱き合ったり
殴り合わなければ
医術が進歩しないのです
解るかい?
彼方はそう言って
幾つものモルモットを
解剖したのですね
判りますよ
言葉を尽くして
語り明かさない限りは ....
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる
ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
....
誰にもなれないきみがすき。
誰にでもなれるきみがすき。
たとえ、誰になったって
たとえ、何にもなれなくたって
きみはきみで、ぼくはぼく。
....
クラヤミにココロ浸して。
コートの裾ひるがえして突っ走れ。
ウジウジしてても埒はあかないね
いつまでも
僕はキミへとひた走る。
うけとめてね?
さみしくなったら、此 ....
あたしの
こころの
キレイなとこだけぜんぶ
あなたにあげるよ
受け取ってくれなくても
わたし
かせきになって
ねんりょうなのか
いつかの
そらに
もくもく
わたし
かせきすって
かせきなのか
しばらく
ほねほねの
....
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