ボーイ・ミーツ・ガール3
たもつ

 
 
夜の駅、少年と少女は
ベンチに座っていた
この町を出たかった
手の中には僅かのお金
二人だけで生活するには
あまりに幼かった
それなのに小人料金では
もうどこにも行けない
名前などいらない、と
少女がつぶやく
常夜灯でできた二人の影が
時々単純な命のように動く
 
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自由詩 ボーイ・ミーツ・ガール3 Copyright たもつ 2012-07-14 19:00:51縦
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