すべてのおすすめ
チェーンステッチで
四つ葉のクローバーを
刺繍した
クリイム色のやわらかなフェルトに
ひとさし
ひとさし
鎖をつなぐ
祖母へ
眼鏡入れとして
プレゼントした
祖母は
....
裏庭に佇む気持ち
(あまり陽のささない北向きの場所)
裏窓から外を眺める気持ち
(特に心浮き立つ景色ではなく)
何かに
裏をつけてみると
どこか秘密めいた香りが漂い
私は
つい覗い ....
食パンのみみが
初めて出会う言葉は
まだ星空が出ている時間から
働き始めるパン屋のおじさんの
「上出来だ」の嬉しい言葉だろう
スライスされる前は
全身が みみなので
工房の全ての音が ....
イマドキの女子にとって
バレンタインデーは
好きな男子にチョコレートを渡して
愛を告白する日では
もはやないようである
友チョコといって
親しい女子同士で
チョコレートを贈り合う日で ....
私が
こうして
文字を綴るのは
この
鉛筆の芯がなくなるまでのこと
あれ
もう芯がないや、と
気づいてしまうその時を
想像すると
やはり切なくなくなるけれど
きっとその朝は
....
あなたのことを 想うとき
天気雨が降ってくる
隅々まで晴れた蒼い心に
不似合いな
優しい雨が降ってくる
終わった恋を 想うとき
天気雨が降ってくる
微かな雨粒
泪じゃないよ
傘を ....
梅雨の晴れ間に射す陽光は、いかにも目に眩しい。この図書館の処々にはステンドグラスのはめ込み式の窓がある。陽が射さない日には、くすみ、精細を欠くその窓も、今日は冴々と色を発色させて美しい。ステンドグラ ....
光と影が突然交錯する、いくつかのトンネルをくぐる。電車に揺れながら、いつも不思議な感覚に囚われていた。
どちらかが現実で、どちらかが夢だとしたら、一体僕は今どちら側にいるのだろうか、と。
....
私がいるのは、
自ら吐いた
柔らかな絹糸で
紡いだ世界の中
境界線はカーヴを描き
命のように
絶えず呼吸している
薄闇は平安を呼び
孤独は瞑想をくれる
ひきこもりにな ....
ファスナーがいつも従順だと思ったら
それは思い込み もしくは 先入観みたいなもので
生地を喰うことがある
貞淑だった人妻が
何を思ったか豹変し
畏れをしらぬ 厄介なうえ 世にも面倒な 小 ....
ゆれる ゆれる
こもれび
かぜで このはが
ゆれるたび
ゆれる こもれび
まるい まるい
こもれび
それは おひさまのかたち そのもの
ひかり たゆとう
なもしらぬ ....
前世はおむつでした
その前は
朝顔を咲かせた藍染の浴衣でした
かすかに覚えているのです
あなたと
一緒に
縁側で線香花火をしましたね
華々しく燃えたあと
ぽたりと火種は落ちて
こ ....
凍えた掌あたためる
あなたのてぶくろに
なりたいのです
ミトンもよいけど五本指
指先ひとつひとつを
包むよう
ほどけた心を毛糸にし
もいちど編めば
よみがえる
凍えた掌あ ....
流れ着いた言葉たちは
ただ静かに 集う
そこは
言葉の渚
私はじっと佇んでいた
寄る辺ない 潮騒
波打ち際の 白い泡
心を探しにやってきました
吹き叫ぶ雪の心はどこにありますか
愛なんか信じた
己のしくじりを
怒っているのかもしれません
うつむいた水仙の心はどこにありますか
抑えても抑えても匂って ....
かがり火が灯る冬の夜
どこかで
誰かが泣いています
寒々とした出窓に置かれた
ピエロのオルゲエル人形
1ミリたりとも動くことはありません
ネジを巻かれたのは
いつだったか
もう思い ....
深呼吸したら
小さな虫まで
吸い込んで思わずむせた
むせて吐いた
吐いて笑った
笑い続けたら
可笑しくて
ついに涙が出てきた
ついさっきまで
悲しかったはずなのに
ほんとに ....
あいつは
今頃どこで何をしているのか
街角のどこかに捨てられて
涙も出さずに
冷たくなっているのか
夜のうちに降り積もった雪に
もしかして
埋もれているかもしれない
鍵をか ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
去年
義母が急逝した
晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
あおい満月さんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(140)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
チェーンステッチ
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そらの珊 ...
自由詩
5
12-2-29
裏庭/裏窓
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-2-26
みみ
-
そらの珊 ...
自由詩
26*
12-2-21
カレンダーに建国記念日と記されている日に思うこと
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
12-2-11
風の棺
-
そらの珊 ...
自由詩
20*
12-2-6
天気雨
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-29
金魚(散文詩)
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
12-1-26
サナトリウム(掌編小説)
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
4*
12-1-22
繭
-
そらの珊 ...
自由詩
5*
12-1-21
我が愛しき小娘(ガーリッシュ)
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-20
こもれび迷宮
-
そらの珊 ...
自由詩
6*
12-1-18
布讃歌
-
そらの珊 ...
自由詩
14+*
12-1-15
てぶくろ
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
12-1-12
渚にて
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-11
心
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-11
かがり火が灯る冬の夜に
-
そらの珊 ...
自由詩
16+*
12-1-10
不幸気取り
-
そらの珊 ...
自由詩
11*
12-1-7
ごめんよ
-
そらの珊 ...
自由詩
6*
12-1-6
溺れる人
-
そらの珊 ...
自由詩
13*
12-1-6
薄墨の絆
-
そらの珊 ...
自由詩
24*
12-1-1
1
2
3
4
5
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