さざなみを抜けたところに
その発現は在った
羅針盤に映るものは
葉脈のかたちをした
画一的な思考かも知れず
飽和した感性かも知れなかった
美しき花の影よ
僕はそこに
都 ....
駅東端の改札を抜け昔ながらの踏切を渡ると
南口商店街の低い軒先を飛び交うツバメ達に出逢った
桜は散ったばかりだと思ってたのに
あっという間に日傘手放せない季節となってしまったんだよね
....
となりの人が一歩踏み出す。
チュッパチャップスを舐めながら自転車並列で猥談するジャージ姿の男子中学生は信号を見ないし当然のように歩道に転がる真っ赤な苺にも気付かない。
明日が月曜日であるこ ....
最後に会った友人がマンゴーを置いていった
初めて口にしたマンゴーに君は感動していた
もっと色々な物を食べさせてあげたかった 僕は後悔した
どうかしていたんだ
弱っていく君を見ていられなかっ ....
軽い足取り
幼い照り返し
蹴飛ばしながら
進む
シャツの袖まくり
緑のさざなみ
産毛を立てながら
泳ぐ
弾む呼吸
迷走神経の舗道
気取りながら
急ぐ
....
見つめる眼
いつも共に
ゆらめく
私のかわりに歩き 飲み
酔わせてくれる
話し 聴き
二十
滑らかな腕
年季の入ってゆく
けっして来ない別れ
いつか気の休まるときまで
もっ ....
「おはよう」という一言で
心が軽くなる
この人はいい人と
信頼できる人と分かる
人の話しに
耳を傾け
気持ちを受け止める
何でも話せる
人を知る喜び
対等な関係
人が好き
....
朝、目が覚めたら
右の手のひらがチクンとした
キップだった
日付はちょうど1年前の今日
行き先は書いていなかった
チクン
今度は胸が痛かった
その日付を忘れるはずがない
忘れら ....
考えても
仕方のないことを
考えている
スターバックスコーヒーで
名前を
間違えてしまった
マクドナルドの
喫煙席で
あなた宛の手紙を破る
水色の 心はたぶん あなた用
菜の花の 黄色の真ん中 あなた向け
赤の紐 ゆるゆるたぐる あなたまで
片付けすら
進んでいない最後の夜
チキンラーメン
食い尽くし
財布の中身
使い果たし
片付けすら
進んでいない最後の夜
最後の孤独を思い返す
雨が降って
外にも出れず
盗まれ ....
ありがとう
そして
ごめんなさい
だけど
あいしてる
でも
わからない
なのに
とまらない
じゃなくて
とまれない
だから
ごめ ....
大切にしてきた心
ホラーは見ない
汚い言葉は使わない
嫌な人とは話さない
美しいものを見て
正しい食事
正しい考え
正しい人間関係
愛は出しおしみをせず
いつも笑顔で
今日 ....
風の中のミィ
押し潰されそうな
小さな体を
必死に支える
可憐な笑顔
憶えているかな
丸く小さな影
ただ泣いていた
小学校の下駄箱を
風の中のミィ
一瞬でアイド ....
芝生の上で
ファーストキッス
ラブレターの嵐
家の前に犬の散歩
マフラ
バインダー
ビーズ細工
チョコ
秘密の会合
フォークダンスで握った手
待ちぶせ
人造ルビーのお守り ....
喫茶店の窓で
貴方が来るのを待って
知り合いの店で
デザートをサービスしてくれた
大人になって
それぞれの好きな道で
ちまちまと稼ぎ
ストレスに弱い二人だった。
君は痩せ
僕 ....
ウゥーいくぜー!
怪我なんて何のその!
オーライト、カモ〜ン!
腹にサラシ巻く
歯を食い縛って
その時間を耐え抜く
笑顔ができない。
挫けそうになる。
そうしていつも
乗り越 ....
わたしの大好きな人の得意料理
潰れた玉子焼き
ホワイトデーのプレゼントだった
可愛い紙コップに
玉子焼きを
渦巻状に押し込んで
小さい子が好きそうな
ウサギの旗をぷつりと刺し ....
重いドスの効いたベース
重たいパンチの効いたバスドラ
ギターの超早弾き
元気の出るリズム
どんなに困難でも
突き進んでいく原動力
歯を食い縛って
腹に力を入れ踏んばる
サイドシ ....
晴れの日は
気持ちが軽くなる。
蜜を求めて
飛びまわる。
喫茶店に入り
{ルビ奢=おご}って貰う。
行っては、来て
せわしない。
お互いを誉めて
変化に気付き
お互いに気遣 ....
辛いね
ルーばかり食べるからよ
微笑んで
きれいにバランス良く
カレーを食べている
君と違って
ごはんばかり残してる
自分の皿を見て
恥ずかしくなる
子供じゃないんだから ....
あんたなんかね
あの時あたしを
見捨てればよかったんだよ
三十半ばを過ぎていた
あの時僕は妻と結婚した
僕の意思で子供をつくったために
安定した職に就いている
幼なじ ....
疲れた体に
すすむ一杯の酒
もうダメもうダメと言い
漕ぎつけた週末
漏れるのは溜息ばかり
すすむのは医療費のみ
体はもう空中分解寸前
ギシギシ悲鳴を上げる。
来たのは救命技能認 ....
僕は右に少し傾いている
君は左に少し傾いている
まったく逆に傾いているのに
傾き具合はほとんど同じだから
二人が向い合せになると
正確に見つめ合ってしまうけれど
僕は君の傾き方 ....
通勤途中
いつもの道を歩いていると木のいい香りがした
煙草に火をつけた瞬間消えて
ああもったいない事をした・・・
きみに話したいと思った
そんな事を思いながら歩き続ける
今 ....
・
木曜日
予備校の前で君と会う
MEGADETH止めてイヤホン外す
・・
君が言う
「スパゲッティがたべたいよう」
スパゲッティはありませんよう
・・・
水曜日腕を振るったごちそう ....
ココア姫マショマロ枕抱いてねる優しい人になれますように
サイダーの中に無数の星がある消えないうちにお願いしよう
黄金のリンゴジュースが飲みたくて急いで帰る夏から秋へ
....
優しさを貰うと
優しくなれる。
愛を受け育つ
愛を与える毎日。
感動すると
行動が産まれる。
優しくされると
元気が出る。
優しくされると
やる気が出る。
優しくされると
....
糊の効いた藍染めをくぐり抜けると
石鹸の香りがいらっしゃいませと迎えてくれる
散歩の途中でみつけたお風呂屋さん
モクレンの香りに誘われて迷い込んだ小路
朝夕通っている駅前通りとはさほど離れ ....
走り出して一年弱
開通フィーバーも
忘れたかのような
副都心線の渋谷駅
ホームの真ん中に
露出している線路
オブジェのように
まだ無意味に佇む
急行があることを
失念して ....
1 2 3 4 5 6 7 8