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気付かない振りしてるだけで
わたし、とっくに気付いているんだ

夕食後の洗い物とかしている最中
わたしのバッグのなかを探っているのを

縁起良いからと買い求めたガマグチから小銭抜いたでしょ ....
冬の夜空ったら輝く星ひたすらまぶしくて

手編みのマフラーとか恥ずかしい思い出の数々

泣きながら破り捨てた一枚の写真
私の肩を抱いていた男の顔
なんて
忘れたような
未だ忘れられない ....
新宿駅連絡通路できれいなひとに呼び止められた
朗らか過ぎる白い歯並びと
しなやか過ぎる姿勢の妖しさと

「あなたがあなたらしく生きているとき人は美しい」

白い歯並びからのぞく跳ねるような ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
ここに一脚の椅子があって

それは懐かしいにおいのする木製の小さな椅子
小学校の教室にあるような椅子
揺らすとかたかた音がした

そんな椅子にあなたは腰かけている
手には一冊の詩集
マ ....
そそくさと去り行く夏の記憶を確かめようと
深緑色に澱むお堀ばたを訪れてみた

色とりどりのウエアでストレッチに余念の無い肢体は眩しく
人恋しさを見透かされてしまうようで
遠慮がちにちょっと離 ....
ガンダムってすげえよな

隣の席で男の子たちが騒いでいた

お台場に展示されている実物大のガンダムを見てきたらしく
それぞれ高揚した面持ちで身振り手振りが忙しい

ガンダムってモビルスー ....
鯵の開きってあのままの姿かたちで泳いでいるのかな
だなんて今さらながらにとぼけてみせても
私は私自身に過ぎなくて

迎え火で迎え
送り火で送る
ヒグラシの鳴く音に季節の移ろいを覚え

 ....
飼い猫と捨て猫の違いぐらい
こんな私だってわきまえているよ

あなたに甘えられなくて
ミカン箱の中で過ごした一夜

大輪の花火きれいだとあなたは言った
そんな花火になりたくて
この街へ ....
なにやら窓の外がやかましくなった
「今こそ」とか
「ともに」とか誰もが叫んでいるような

ここにしゃがみ込んで久しいし
一見自由そうで実は窮屈な姿勢にも慣れっこ

目を瞑っていれば何が起 ....
くちびるに触れるか触れないか
そんな軽妙さがおとなの分別ってやつだから
コミュニケーションの難しさとか真面目に考えてはいけないよ

古きよき時代であれば
裸足では歩けないほど灼熱の砂浜で
 ....
傘はどうしたの?
由紀さんに言われはじめて気づいた

昨日買ったばかりの雨傘
ガーリーとは思いつつも華やかなレースに一目惚れしたんだよね

教室に置き忘れたのじゃ無いだけは確かなんだけど
 ....
口喧嘩したとしても
仲直りの機会とか窺うでも無く
当たり前のように手を貸してくれる

たとえばそれは
洗濯物でふさがった両手のかわりになってくれたり
ちんちん鳴り出したやかんをコンロから下 ....
苦手ってわけじゃないんだけど
それでもやっぱし
う〜ん
苦手ってことなのかな


毎年この時期に行われるんだよね
以前は建物の裏口に横付けされた検診車のなかで行われていたんだけど
この ....
良く晴れた多摩川沿いに走る二車線の都道
歩行者用信号機は青へ変わっているに右見て左見て
みーちゃんの手を引きながら急いで渡る

轢けるもんなら轢いてみなよ…いつもならそんな気概なんだけど

 ....
パン作りに悪戦苦闘する教室の扉をそぉっと開くと
可愛らしい眼でこちらの様子を窺いだす

仲間外れされているとかの感情より好奇心が勝っているようで
親指を口に含みながらきょろきょろしてる
手足 ....
駅東端の改札を抜け昔ながらの踏切を渡ると
南口商店街の低い軒先を飛び交うツバメ達に出逢った

桜は散ったばかりだと思ってたのに
あっという間に日傘手放せない季節となってしまったんだよね

 ....
糊の効いた藍染めをくぐり抜けると
石鹸の香りがいらっしゃいませと迎えてくれる

散歩の途中でみつけたお風呂屋さん
モクレンの香りに誘われて迷い込んだ小路
朝夕通っている駅前通りとはさほど離れ ....
このところちょっと体調悪くて
なんにしても
弱気がちな自分に気付いてみたりする

元気なときなら
生になんて執着しなくて
潔い
そんなことばの良く似合う心模様だったはずなのに

具合 ....
よっこらしょ

そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る

白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
殺風景なガラス張りの待合室に覚える
独特な曖昧さを避けてみるのも一興と敢えて
乾いた風の吹き抜けるホームに佇んでみた

乗ろうとして乗らなかった準特急の走り去った先には
見覚えのある古い建物 ....
「死んでしまいたい」が口癖な君に
「生きていれば良いことあるよ」
と言いかけて言い切ることができなかった

それを時代のせいにしたところで何になるのだろう

夢とか希望を持ち難いこんなとき ....
つゆさんの恋月 ぴのさんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
抜くひと- 恋月 ぴ ...自由詩39*09-11-3
冬の夜空ったら- 恋月 ぴ ...自由詩21*09-10-26
ニベアなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-10-19
気付かされたひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-9-22
ラヴなひと- 恋月 ぴ ...自由詩34*09-9-8
円環のひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-8-25
ガンダムなひと- 恋月 ぴ ...自由詩33*09-8-17
覆水のひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-8-10
見つめるひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-8-3
線上のひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-7-28
suicaなひと- 恋月 ぴ ...自由詩26*09-7-21
はねるひと- 恋月 ぴ ...自由詩15+*09-6-23
憎めぬひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-6-16
モモなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-6-8
夢さわぎ- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-5-25
夢あそび- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-5-19
夢つばめ- 恋月 ぴ ...自由詩25*09-5-12
ぷかり- 恋月 ぴ ...自由詩33*09-4-20
ららら- 恋月 ぴ ...自由詩28*09-4-13
潮騒のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*09-3-17
次第のひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*09-1-25
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