やさしい人がいる
生きることのつらさがわかるから
察してくれて
会ってくれる人がいる

めそめそと
泣いてしまうかもしれない
その人の前で
ほんとうは泣きたいのに
つよい男のふ ....
夜空を見上げていたんだ

真っ黒な夜だよ

幾千の明かりが灯った
クリスマスツリーの上
巨大なビルとビルの間の
ちっぽけで 真っ黒な夜空だ

星が一つだけ瞬いていた
明るい星だ
 ....
「死んでしまいたい」が口癖な君に
「生きていれば良いことあるよ」
と言いかけて言い切ることができなかった

それを時代のせいにしたところで何になるのだろう

夢とか希望を持ち難いこんなとき ....
               081218

古道具店に立ち寄ってみたら
昭和初期のラジオがあって
古民具のような顔をして
お雛様を見つめてた

並四ラジオを探す
メーカーものは
マ ....
先輩の女性職員が 
傘も差さずに 
雨の中、楽しげな小走りで 
施設の入口に入っていった 

来春寿退社する先輩は 
そうして幸せの入口へ 
姿を消してゆくだろう 

僕がまだ2年目 ....
忘れてください
と、口にした時から忘れられなくなる
ふいにこぼした言葉も
思いつめた頬の感じも


忘れてください
忘れたものは戻ってこないと知っている
ある日ふとまざまざと
風に揺 ....
気づいたときには
あたしの体は
小さい傷で溢れかえっていた

顔のかさぶた
剥けた唇
腕の切り傷
胸元のできもの
指先の逆剥け
へその横の湿疹
太もものかぶれ
膝の擦り傷
ふく ....
小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった

なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした

あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
 ....
グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎

美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ

今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられ ....
            081214



今日もよく晴れている
年末不況の寒さも増して
侍といえども無役の身
30俵二人扶持の昔を偲び
忸怩たる思いを胸に
内職の傘貼り、だるま貼り ....
神さまからひとつだけ願いを叶えてあげる
と言われたので

幸せになりたいとお願いしてみた

神さまはふむふむと頷いて
では、早速明日から叶えてあげよう
と言ってくれた

期待に胸膨ら ....
もしも、もしも、
お前がこれ以上「もしも」と言ったなら
俺はお前をぶっ飛ばすだろう
お前のもしもにはもううんざりだ
お前のもしもには夢があるようで夢がない
お前のもしもは全部過去についてのも ....
君は太陽なんだ

煌々輝いて
世界を光に染めて
命を育んでくれる

僕は影だ

黒々と形を作り
何も見えないように
形だけの存在


君は眩むくらい輝いていて

僕は其の分
色濃く形を残すから


君 ....
紅茶がぬるくて砂糖が溶けない
ぬるいままで わたしたち

ふわり ふわり


あなたのポケットで密航したら
見ちゃいけないもの
見えちゃったのよ

ふわり ふわり




 ....
心を投げた

思いっきり投げた

何度も何度も
あの人めがけて
投げ付けた


ぶつかり砕けた心の
小さく泣いてる破片まで
あの人は
ひとつ残らず拾ってくれて

まあるく丸 ....
 
十くらいはなれた
妹に
よく似た娘に
やさしくしてしまう

やさしくした後で
そのうかれた顔は何だと
誰かに言われたわけではないけれど
きっと僕は
そんな顔をしてる

もっ ....
吐息が
しろく曇るのを見ると
少し、安心できる

わたしの日々は
ほぼ偽りかも知れないけれど
熱だけは、進もうとする熱だけは
たしかに思えて
安心できる



いつだっ ....
観音さまは 
山に身を埋めて 
どんな時でも 
じっとしている 

人々の隠し持った 
哀しみを 
瞳を閉じて観るように 
じっとしている 

弱い私が 
揺らぐことの無いように ....
こんな寒い夜に
あなたは遠い所へ行ってしまった
こんな寒い夜に
あなたは誰にもつげず
一人で誰も手の届かない所へ
行ってしまった

あなたが産まれた日
おかあさんは
やさしく微笑んで ....
 
金曜の夜
僕は誰かを探しに行く
誰もいないその街へ
つめたいビールが飲みたくて

土曜の朝
知らない誰かと眠ってる
眠りから覚めれば
またひとりぼっちになるから
夢を見つづける ....
季節のせいだろうか
皮膚がうろこみたいに剥がれてゆく

少し前まで自分の一部だったものが
まるで別の存在に思えるのは
過去の自分を愛せず
そして許せないのと似ている

(あるいは受け止 ....
最近何故か 
夜の道で 
片目のライトで走る車を 
よく見かける 

日頃の僕が片目でしか見えてないのか 
最近出逢ったひとは片目の女なのか 
どちらの暗示にせよ 

人は誰もが両手 ....
上司の言葉に傷ついた先輩が 
辞表を出そうとしていたことを 
打ち明けられて 

床に広げた模造紙に 
クリスマスツリーの絵を描きながら僕が 
見上げた先輩の背後にぼんやり浮かぶ
十字架 ....
カキ氷が溶けた後の 蚊の乱舞
 床に描かれた光の窓を 開けようともがいている

犬達は皆 昼間は外にでない
やつらは 過ぎ去った陽光の中を
 影を伸ばしながら歩くのが好きなのだ
独りぼっちの部屋



冷たくなった指先は

よく動かない


ふと
甘い空気が欲しくなって

厭に重いカーテンをひくと

氷の窓ガラスに映る



真っ白な光



蛍光灯か
向かいの街灯か
はたま ....
耳を塞いで
鳴らすように駆け登り
落ちていく
落ちて行く途中さ、
すくわれて
ゆっくりと地上へ立つ

飛び出して
飛び込むように、
そこには
何もなかった

拾った
歪な四角 ....
{引用=
末摘花


何が、愛されたのだろう

美しいという言葉も
華やかなものも

この手にはないのに


{引用=
末摘花



夜に耐える
想う人の背中が ....
大したことはもう出来ない
袋小路で袋の鼠
だから袋ひとつ背負ってどこかへ行くんだ
大したものは入ってない
聞かれたら「ボーリングのボールだ」って  ※
答えるのさ
明るい11月の終わり
 ....
 
かくしごとなんて
はじめからなかったはずなのに
生きてると
知られたくないことの
ひとつやふたつあるものでした

できることなら
椅子に生まれて
何も思わずにただ生きて
人を支 ....
いつかみたのは幻なのか彼女の手を
握った夢をみた

夢をみた

小さな手 空
澄んでいた

蒸気があの空中を縫って漂うように
あの頃散っていった一つ一つ
澄んだ空に散らばる小石を拾 ....
フミタケさんのおすすめリスト(419)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
やさしい人- 小川 葉自由詩508-12-23
メリークリスマス- rabbitfighte ...自由詩13*08-12-22
がらんどう- 恋月 ぴ ...自由詩34+*08-12-18
空以外の空- あおば自由詩6*08-12-18
幸せの入口_- 服部 剛自由詩208-12-18
忘れるということ- 石瀬琳々自由詩14*08-12-18
ヒビ入りミラー- 愛心自由詩7*08-12-17
いつか、約束の- 夏野雨自由詩49*08-12-16
夜に堕ちる- 未有花自由詩14*08-12-16
段差のない家- あおば自由詩3*08-12-16
きづくひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*08-12-12
もしも- 新守山ダ ...自由詩308-12-12
シルエット- 愛心携帯写真+ ...15*08-12-11
ふわり- 自由詩7*08-12-10
貴方だから- 舞狐自由詩10*08-12-10
- 小川 葉自由詩21*08-12-8
雪が混じる- 千波 一 ...自由詩20*08-12-7
観音さま_- 服部 剛自由詩308-12-6
こんな寒い夜に- ばんざわ ...自由詩4*08-12-6
つめたいビールが飲みたくて- 小川 葉自由詩4*08-12-5
うろこ- タマムシ自由詩10*08-12-4
(無題)_- 服部 剛自由詩308-12-4
背後の声_- 服部 剛自由詩108-12-4
- 佐藤伊織自由詩4*08-12-3
似て非なるモノ- 愛心携帯写真+ ...4*08-12-2
気が付けば、紺の- アオイリ ...自由詩308-12-2
末摘花- 自由詩4*08-12-2
創書日和【袋】_ショルダーバック- 大村 浩 ...自由詩7*08-12-1
椅子- 小川 葉自由詩21*08-11-30
- 佐藤伊織自由詩5*08-11-30

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