片野さんはシステムで
片野さんはその前には詩を書いていた
片野さんがシステムを書き出したので
片野さん、システムですね と言うと
片野さんは、詩ですね、と答えたのだった

片野さんの最終ロ ....
しましまの囚人みたいな服を着て四角い窓から空を見ていた 朝のような
首すじだから
遠くから見つめている

階段をのぼっているだけなのに
人生だ なんて言っていいのか

自由と自由の間に
履物をそろえる

わたしを取り去った世界とは
ど ....
・国語

休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで

「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない


・算数

「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
 
 
凍りつく雪道を
自転車に乗ってたら
つつつーっと滑った

つつつーっは
るるるーっになって
滑っていく
斜めになった視線の向こうには
生まれたばかりの
 ....
いちがい
という音が好き

でも「いちがいという音が好き」と言ってる自分は
あと60年たったら確実に死んでる
それは動かしがたく
確定してる
一概に言える

すごくすごく好きなのに
 ....
生まれた季節は冬の冬
 年の最後のどん詰まり
 暮れ行く年の落し胤
 雪もはらはら降るような

生まれた街は底の街
 上の街のとなり街
 違っているのは人の色
 違っているのは家の ....
『罪と罰』
のちょうど半分を読み終わったところで
私はズボンと下着を上げようとした
そこは国内で広くトイレと呼称されている部屋で
しかしトイレと呼べば
必ずこの部屋を指すわけではなく
つま ....

青い、窓は6時台、大きめ自動車/の過ぎる音、宅配、動き出す鳥たち、
短いリズムで返答、背中に抱えてる物差しを長考、
誰を、誰が始めたっていいだろう、次の行く先では、誰だって、夜に、いなく ....
口の中に何もない 僕は
歩く 夢へ身をひとつに 抜けさせられていく
深海をそうさせられながらすり抜ける
そして 深海として あるがままだ

サメがいるのだろう
悩みには サメではないものも ....
小さな風邪をひいたらしくて
けだるくてひだるい
心臓と頭が酩酊メトロノーム
イ単調が異端を打っている

係り結びのおむすびころりん
マインドマップレスセンテンス
こんな日は託卵をたくらん ....
枕の下は断崖

愉しもう
どうせ夢なんだし
「ゴミ捨て頼んだよ。」

そう言い残し、君は着ぐるみを着て出て行った。

かわいいクマの着ぐるみ…

でも君はそんなのを被らなくったってかわいい

でも会社の上司がクマ好きだか ....
地球は宇宙にもうひとつ
見えない月を持っていて
カラーでいうなら緑のクォーク
日ごと夜ごとに呼ばれています

地球の緑は見えない月に
干満自在に操られ
冬至の頃には退いてるようでも
満 ....
マンションの上の階から落ちてくる別れの歌に擦りむく心

紫陽花の色に負けない薔薇の花新種生まれて華やかになる

児童等の笛の音色が漏れてくる故郷の歌口笛で吹く

降り積もる雪を見つめて白く ....
遅刻する夢を二度見た水曜日の朝 メイクの続きは会社で


寝癖が直せなかった悲しみを窓にうつして電車はホームへ


氷の粒を瞼に閉じ込めて今日も強く生きてゆけるように


今日はボー ....
ぽつんと小石みたいなカスタネット
青と赤の二種類
人類
未達の末の、ふたつ
月の光の終着点

光は反射して
青いビームと赤いジュース

ねじれ そよぎ
分かり合えない、ゆかり
 ....
目が覚めたら
ここは高円寺じゃないかなって
高円寺だったらいいのになって
そんなひどいこと思う。

傍らには布団をぐちゃぐちゃにして
気持ちよさそうに眠る坊やと
お腹には
小さい小さい ....
もうベビーじゃないこびとをのせて
ベビーカーを押している
愛しい生活にまみれた周辺を
いっぱいに抱えながら

秋は日に日に落ちてきて
車輪がとらえる枯れ葉の音が
肌の乾きを知らせてくれる ....
切り
開いた
現れた秘密
立ち眩むきみ
ただこれが信頼を顕せるのだと知っているわたし
ここは胡桃です
安心の窮屈です
近寄れないと知っているので
この膝小僧にキスをねだるのです
目配 ....
 
 
真昼に死んだ雀の葬式が埼京線内で行われた
ガタンゴトンと無機質なレクイエムに合わせて
小さく焼かれた雀がタレに漬けられて
綺麗な漆黒の皿に乗せられていた
 
 
電気の走った頬 ....
泳ぐことはいろいろと不思議だ
泳ぐためには
そこに何かが満ちていなければならない

水でなくてもいいし
冷たくても冷たくなくてもいいけど
なめらかに
位相を変えながら絶えず包み込んでくる ....
父と私は、海の底で蟹を捕まへようとしてゐた。蟹は絶好の釣り餌になるのだと、父は言ふ。釣りを楽しむためには、まづ蟹を獲らねばならない。小さな蟹が何匹も足元を這ってゐるが、触れることすらできない。逃げる時 .... 噛み付きたいようなお尻の彼の前で読む本は「ハンニバル。」


自称ヤリチンの彼へのオススメ本はアン・アンのセックス特集。


性癖は口に苦くザーメン飲ませた ....
 

屋根をつくった
もう雨が降っても
濡れなくてすむ

立ったまま目をつぶると
近くや遠くから
夏の音が聞こえてくる
いつもと同じなのに
いつもと同じくらい懐かしい

誰か早 ....
朝食は最近抜いてばかりです
睡眠の方を優先させたいんです
鏡も見ないで髪をセットします
時間はあるのに駅まで走ってしまいます

満員電車の窓に映る姿が
自分じゃないような気がしま ....
飛びたった時には
もう
崩壊は始まっている



風鈴が揺れる
背の高い向日葵が咲く
そう、夏になったら

命の灯火が少しづつ消えるんだ
外に出た瞬間から、ホラ

崩壊は始ま ....
 別れぎわに振ったときも軽い手
 その指さきから飛散する言葉の感じ/トン・コープマンの音に近いかもしれない

 差しのべた手が届かなかった空虚

 灰色の猫をかまうときの手の感触/そし ....
 ふと気配を感じた。とろりとろりとしたみずあめの海の奥深く、おおきな生き物の影が、ちらと見えた。息が苦しい。水が欲しいな。いっそあれに捕食されてもいい。おおきな生き物はそんな思考を察してか、ゆっくりと .... 顔のないつるっとした人たちがふいにに笑う声
風に巻き上がるコンビニ袋の不確かさで
枯れていく音があらゆる角度から無数にする
家と家のすきまでまぶたを閉じる
足元のアスファルトがめくれて ....
日月さんのおすすめリスト(76)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
片野さん- れつら自由詩11*10-3-6
いつか- sh短歌3*10-2-17
首すじ- 昼寝ヒル ...自由詩1310-2-9
教、育- 吉田ぐん ...短歌3710-2-9
雪道- 小川 葉自由詩410-2-7
いちがい- ふるる自由詩4*10-2-6
はじまり- ……とあ ...自由詩16*09-12-28
これほど美しい悲劇を見たことがない- 相田 九 ...自由詩2*09-12-16
はしばしからふるひかり- あすくれ ...自由詩7*09-12-15
服を崇めて- 番田 自由詩109-12-15
シエラザード自身のために- 海里自由詩1*09-12-14
高い、高い、高すぎ- 吉岡孝次自由詩209-12-14
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■- ひとなつ自由詩5*09-12-14
満ち潮の緑- 海里自由詩209-12-14
マンション- 夏川ゆう短歌409-12-4
カプチーノの泡のひげ- 七波短歌309-11-20
重ね手- m-rod自由詩3*08-12-11
バージンロードはロングヘア。- こころゆ ...自由詩3*08-9-21
夜のはじまり・多摩川土手ごしに望む- たちばな ...自由詩18*08-9-21
篭城- 伊月りさ自由詩7*08-9-21
ミスト- ゆるこ自由詩508-9-17
光の秋に泳ぎゆくもの- 海里自由詩308-9-16
海釣りの日- 三州生桑自由詩108-9-16
「_充血の秋。_」- PULL.短歌2*08-9-15
夏の音- たもつ自由詩1008-7-17
ほころび- 1486 106自由詩6*08-7-4
- 三奈自由詩5*08-6-29
ホムンクルスの大きな手- こんぺき ...自由詩1*08-6-29
涅槃- こんぺき ...自由詩508-6-28
ビスケットボール3- モリマサ ...自由詩1308-6-27

Home 次へ
1 2 3