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屋根をつくった
もう雨が降っても
濡れなくてすむ
立ったまま目をつぶると
近くや遠くから
夏の音が聞こえてくる
いつもと同じなのに
いつもと同じくらい懐かしい
誰か早 ....
初夏の光
ひとつ前の駅で降ります
虫かごもないのに
+
栞はかつて
誰かの魚でした
本の中で溺れるまでは
+
夕日のあたたかいところに
古いネ ....
テーブルの向こうには
崖しかないので
わたしは落とさないように
食事をとった
下に海があるということは
波の音でわかるけれど
海鳥の鳴き声ひとつしない
暗く寂しい海だった
....