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いらないと思ってたけどいらなくなかった
忘れられることが何より怖いくせに
忘れればかなしいことはひとつ 消える
わかっている
雪がとけるのは誰のせいなんだろう
明日の死と永遠 ....
冷たく横たわったそいつは
人間にもけものにも昆虫にもなれない
5ほん足のいきもののなれのはてだった
みみずにもからすにもこうもりにも馬鹿にされた
5ほん足のいきもの
「せめてここに居るこ ....
硝子張りの角の席で
ふたつ前の席の男の人の
袖にとまった蝿だけを見詰めている私は
硝子の向こうへ降り続く雨に
「 」、
溶けていきそうです
東京の薄暗い雑踏は
不意に割れ目から流れ ....
お医者に、
おめでたです と言われ
はあ。と答える私。
父親は誰だろう。パパかな。
そうのんびりと考えを巡らしていると、はい、とお医者から胎児を手渡された。
胎児には臍の緒と胎盤がついてい ....
{引用=
ずっとずっとずっとずっと
お天気なんて悪くていい
あたしの頭ん中みたく
ずっとずっと悪くていい
ずっとおそらが曇りなら
俯いて歩かなくたっていいし
ずっと雨がやまな ....
笑うな
あたしをわらうな
口を開けて{ルビ哄笑=わら}うな
目を開いて嗤うな
鼻の穴を開いて{ルビ嘲笑=わら}うな
あたしがわらいたい
お前をわらいたい
....
ここはそのむかしパパの書斎だった
むかしといっても2年ほど前までのことだ
その部屋
の真ん中
パパの回転椅子
の上のドーナツクッション
の上に
足をひらいてすわってし ....
この栓を抜いたら
この水は死ぬ
この栓を抜かなかったら
この水は死ぬ
私には関係がないことなので
チェーンにかけた人差し指をくっと曲げて
生まれる音をききながす
....
寝てる間に熔けて口いっぱいに溢れた金属のようなチョコレートが嚥下しても嚥下してもしきれない
私の前に横たわる地獄とはそういった種類のものなのです
うたをかくのがすきなんです
おは ....
きっとまだ、終わりではないのだ。
わたしは何をゆるされていて何をゆるされていないんだろうか
わたしはひとを傷つけることをゆるされていない、
ほんとうにそうだろうか
わたしはひとをあ ....
真っ黒いその人の手のフラスコから零れる得体の知れないものを
毒であってものみこみたい
唄うように喉の奥をひらいて受け入れたい
凶暴な意味に焼き殺されたい
美しくなりたい美しくなりたくな ....
わたしの自慰は時にとても静かで
他人の頬の弾力を確かめる為にある人差し指の
爪と肉の間に舌先を押し当てます
これでいいんだ
なんというか、お前らは美しい
どうしようもなく糞塗れーなお前らは
少なくとも私よりは!
素晴らしい生き物なのだ
虫けらだったころ私はぐちゃぐちゃに生きていたけど
あのぐちゃぐちゃは価値あ ....
その写真のなかに確かに僕らしきものはいる
その写真のなかに確かに彼女は僕らしきものを抱いて笑窪をつくっている
誰に訊いてもその僕らしきものは僕なのであって
しかし僕にそれを確かめる術はない
そ ....
川の水だらだら垂れ流し
みっともないくらい
あたしの住んでる川はこんなもんじゃない
もっとシャッキリしてて底が見えてる具合のいい川だよ
でも海に入れば一緒だね
川の上流れてく ....
beebeeさんの因子さんおすすめリスト
(15)
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
未だ降らない雪のとけることを思って空の向こうばかりを見る日々
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因子
自由詩
4
08-10-24
5ほん足のいきもの
-
因子
自由詩
3*
08-10-2
そと
-
因子
自由詩
3*
08-8-25
踊れ胎児
-
因子
自由詩
6*
08-7-15
くろぐろとした唾液はいらない
-
因子
短歌
2*
08-6-28
「笑うな」
-
因子
自由詩
2*
08-6-4
ここはそのむかしパパの書斎だった
-
因子
自由詩
6*
08-5-28
ごぽっ
-
因子
自由詩
6*
08-4-21
あたしのものではないこどく
-
因子
自由詩
6*
08-4-6
まっているのにまだ来ないひとかけら
-
因子
自由詩
2*
08-3-29
無知蒙昧
-
因子
自由詩
5*
08-3-27
自慰
-
因子
自由詩
3*
08-3-24
美しいお前ら
-
因子
自由詩
4*
08-3-18
鬼のいない場所
-
因子
自由詩
1+*
08-3-17
川の水だらだらたれ流し
-
因子
自由詩
6*
08-3-16
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