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夜の街を回送電車が走る
まぶしいほどの明かりを点けて
中には誰も乗っていない
中には誰も乗っていない

遮断機の内側を
回送電車が走り抜ける
ごうごうと音をたてて
中には誰も乗っていな ....
街灯がちかちかと合図を送ったので
家へ帰ることにした

これといって何もない一日の
夕暮れの空はやっぱり綺麗で

一昨日 昨日 今日 明日 明後日
一直線に繋がっていく
ただ それだけ ....
あめあがりの

まちはしっとりして

やさしい

のうたんが

ひろがっていた

きみはときおり

みずたまりに

ぱしゃん、としずくを

はじけさせて

 ....
その目は空を見つめるばかり
見えない何かに追い詰められ
見えない何かを常に恐れてる
{ルビ孫娘=わたし}の声も届いているのかいないのか
間違いなく{ルビ嫁=かあさん}の声はもう届かない

 ....
不感無覚の大河を 大揺れに揺れ
流れ流れて年を越し あと二カ月と
迫りし時 苦楽隠居の夢破れ
空を見上げて大嘆息の浮かれ人

六道輪廻の迷いの果ての幕切れ
あっさりと これまた成行 ....
土に消える冬の後ろに
秋がひとり座っている
秋は川を呼ぶ
秋は 海鳥を呼ぶ



濡れた道に飛ぶ鳥を
声は薄く追い抜いてゆく
傾いだ空のむこうへ むこうへ
雪から目覚め ....
霧の間に差し入れられる
細く小さな指の雨
霧が一度震えるのを見る



傘ひとつ分だけ熱くなり
灯ひとつ分だけ冷えてゆく
線路から吹く風を歩む夜



あちこ ....
  


帯解寺の帰り道

奈良の盆地の五月晴れ

水田 若穂に 渡る風

あぜ道 道草 帰り道

生まれくるもの帰り道


生まれゆくもの帰り道
   


 ....
自転車に乗った少年が
風を引き連れ行き過ぐと
商店街のシャッターは
遅れがちにも皆ぐおんぐおんと歓喜の声をあげる


冬の夜空を引き裂いて
換金所のオババを引き裂いて
売れ残りの唐 ....
ぼくはさむ風を知っている                                     
ほどよくちぢこまる肉体が                                      ....
空へ落ちてゆく崖の前で
両腕をひろげなりひびく天使
すべての色が
すべての景が声になる
ひろげた両腕は
ひとつの陽に触れる
もうひとつの陽に触れる
西から来る無数の水無月を ....
並木道を走りぬけ
好きなあの娘にラブアタック
だけどちょっぴり ドキドキしちゃう
だって 僕は オタク だから
L!O!V!E!O!T!A!K!U!
オシャレの話をするよりも
ガンダム話が ....
ひとりで歩いた

ひとりで食べた

ひとりで笑った

ひとりで泣いた

そんな当たり前のことが
なぜか新しくて
またひとつ
自由になれた気がした
          こうず まさみ

 校長室の片隅に
 二つ切り大の洋画が 掛かっている
 その絵には画面いっぱいに
 二頭の犬が 描かれている
 描き手を信頼しているのか
 寝そべっ ....
みえこが                                   
おなかの赤ちゃんに話しかけ                     
仮の名を呼んでいる               ....
風と砂の町 その四つ辻を
吹きわたる口笛
マリンブルーの
めざめのきわに殺到しては
悔恨のようにひいてゆく魚影
ぼくの矜恃 ぼくの出自
そんなもん ありゃしないぜ
「何処カラ来タノ? 何 ....
ぬるい風が吹いて
緑の水面に細波が立つ
カメは首をのばして、こうら干し

すすき揺れて
赤い葉も枝で揺れて
カメは構わず、こうら干し
悲しい歌がひとつ終わり
静けさが喜びのようにやってきて
ふたたびはじまる悲しさに微笑む
雨の花に空は映り
空には雨の地が泳ぐ



水の歌が降り
歌の水が降り
鳥 ....
風があり 葉があり
木々はゆっくりと点滅する
空にとどまるもうひとつの空
もうひとつの深緑
風になれないふたつの風


一本の木が
朝をさえぎり
音をさえぎり
 ....
いずれは大河へ注ぐ源の
細い流れは
野を行く幼子のように
冬の透ける日差しの中を往く
冬枯れて覆いかぶさる
草の葉の下で
岩を乗り越え瀬を転がり
時と戯れる若者の気軽さで
ポクポクサラ ....
暑中お見舞い申し上げます
 今年は母さんの新盆だから
 せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
                  父より

   追伸
   そういえばクロがおとと ....
 カタコンブ片


地下墓地の奥に見つかった
女体がひとつ
乾き切ったほむらの形相で
蕩けた口の大きさで
己の生死を問うている

造物主に
世紀を越える時
女もこどもも兵士も一様 ....
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
夕焼けの頃)

机の上、広口ビンの透明な壁面には
「真空」と書かれている

私はただ、じっとそのビンを見つめているだけだった
あなたはそんな私を若かったのだと笑うだろうか
あるいは、 ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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降り来る言葉__Ⅷ- 木立 悟自由詩403-12-28
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カタコンブ片- 折釘自由詩403-12-19
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