すべてのおすすめ
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....


飲みさしのコーヒーの中に
砕けた夏を発見した
掬い上げようとしたら
逃げるみたいに砕けて沈み
底の方で銀色に光っている
人差指でかき回すと
跡形もなく溶けてしまった

 ....
いちごのキャンディなんかと正反対
この心臓のうごめきは
重く苦しい悲鳴だ

がまんがまんと生きてきて
人の一人も殺しやしない
命の大事さを知っているためじゃないのに
理不尽な結果だ

 ....
 
子鬼が
ざくろの実を食べた

僕はひとり
校庭で体育座りをしている

世界が夕暮れていく

どこかでまた
朝焼けをつくりながら
 
あなたが海に沈めたノートを
魚のままで取りにゆこう


強い水と光のために
泣いていることがわからなかった夏が閉じ
ノートを手にとるころには
手足があり
波音はなく
 ....
今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
俺はビールにしろ冷えたのが好きで
居酒屋などで冷えてないビールが出てると若干静かに腹が立つ
うちでは冷凍庫にコップを冷やしているので
うちよりぬるいビールや冷酒に金を払うと思うといろいろなものを ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた

たと ....
表面張力にゆれる
視界に

夏の 影が 
すうと足元から伸びて


あなたにもあるのだろう
この証は


重なり 離れることしか
できないと

叩きつけるよう 、に
わたしのバッグは黒色で
いつもぷくっと膨らんで
それで非常に重たいです
いつも利き手で持つ為か
右腕だけがだらりと伸びて
地面に付くほどになりました

バッグを持っていないと均衡が取 ....
なにもない部屋の中で
ぼくがひとつ
転がっている
さっきまでふたつだったのに
いまはひとつになった

夏の夜は蒸し暑い
指の間にも汗かいて
まぶたのまわりもしっとりしてて
ひざの裏が ....
(1)

明日と言う日の訪れを恐れるときがある
気を紛らわすことさえままならず
早々に床についたとしても
考えるのは埒のあかないことばかりで
苦し紛れの寝返りを打てば
人の気も知らず目覚 ....
排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめ ....
皆とサッカーをして遊んだ
ボールをまともに蹴ることなんて
高校の体育の授業以来のことだ

息をぜいぜい荒げながら
俺は必死に土の上を駈ける
全力疾走でボールを追う

だが日頃の運動不足 ....
「口さけ女」

{引用=
耳元まで、口が裂けて広がっている女性噂妖怪。
幅の広いマスクで口を隠しており、道行く男性に、「私、綺麗?」 と尋ねる。
答えた男性には、マスクをはずし、口を見せ付け ....
 赤色を失った消えそうな炎が
 ふたつに分かれて、絡まりあい
 絡まったまま僕を燃やす
 炎は愛し合い、僕は焼かれる

 見えない炎は、なにより暑い
 僕は少し泣いた
 泣いて足りな ....
人間は青い空がいつでもそこにあるような気でいるけれどもそれは違う
    空はいつも降ってきている
         降り続けているのになくなってしまわないのは
     絶えず生まれ続けている ....
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
疑うと詩が書けなくなる
あとは
幸せなとき


大げさな絵の具のような
ありふれたフォーム
曲線

誰かがうつむいて
指折り数えてる
それは
ノルマとか銘柄とかで

ほん ....
雨が抑えている
気持ちにふたをして
重くのしかかるのは
度の強すぎる眼鏡のよう

咳こんだところで
深く吸ったところで
するのはただ、土のにおい
しみてゆくしみてゆく
こころもぬれて ....
兎の模様にみんな病んだ
蝶に倒れた
病院は花園
看護婦さん三階で井戸堀る
注射を打つ廊下
点滴ぶら下げる香水
百日も紅が治らない
いいにおいのする
いいにおいだけのする
包帯は無地
 ....
顔のないつるっとした人たちがふいにに笑う声
風に巻き上がるコンビニ袋の不確かさで
枯れていく音があらゆる角度から無数にする
家と家のすきまでまぶたを閉じる
足元のアスファルトがめくれて ....
今、触れた、君の唇は
悲しい味がした (苦くてしょっぱくてすっぱいんだ)

今、触れた、君の唇から
だらりと舌が伸びる (嫌いならほえてよ)

お菓子をください
笑っちゃうようなお菓子
 ....
            080625




(ろくろの革を膨らます)

騰貴マネーが
ブリリアントな
ダイアモンドを
投げるのだとさ
どこでと問えば
とろろとろろと
 ....
秘密基地を確保したくて
テキトーな名前を書いて申請を出した
球技かなんかと勘違いしたのか
あっさりと申請は通った

かくして我々
「ビスケットボール同好会」は
授業の合間や放課後の
憩 ....
世界があまりにひろいので
大陸のかたちをしたビスケットにして
電子レンジでチンしてやった

ひとつひとつの大陸を
口の中でかみくだいて食べた
僕はまだ日本という国しか知らない


 ....
ビスケットが落ちてる
道の上に
犬が申しわけなさそうに
それを食べた

ビスケットが落ちてる
皿の上に
人が申しわけなさそうに
それを食べた

人が落ちてる
土の上に
犬が申し ....
お好きでしょう?
と、高みから言い下ろす、雨の
密かな祈りは
花と花の陰へ、葉と葉の陰へ
しと、しと、黙られてゆく。


紫陽花から立つ水の匂い。
後戻りできない蝸牛の渦巻 ....
傍にいてもとってくれぬ夜に、
わたしの赤いあやとりが、ゆるり、たわむ。
想像の余地を失った惑星の軌道みたいに明確に、
ゆるり、
たわむ、
床に、


指の、
床にうず ....
入梅時
山脈青青波ないで
雲らはいっそう垂れこめて
空胞をうるおす
だけども日に焼けていた石らが
こけにむしてのどをかわかす
かたくなにしめきって
まつ毛をぬらす
写真機をのぞくまなこ ....
木屋 亞万さんの自由詩おすすめリスト(205)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
cresc.(_渡_ひろこ_/_rabbitfighter_ ...- rabbitfighte ...自由詩23*08-8-26
夏の終わり- 吉田ぐん ...自由詩1808-8-23
いちごキャンディ- naru自由詩108-8-21
ペーパー・シープ(夕暮れ)- たもつ自由詩708-8-18
課題図書- A道化自由詩608-8-9
夏のゆうげ- 小原あき自由詩30*08-8-1
落雷のイニング- 馬野ミキ自由詩35+08-7-29
(また)見えない人の話- 吉田ぐん ...自由詩1708-7-28
2センチ- 木崎綾音自由詩5*08-7-25
バッグの意味- 吉田ぐん ...自由詩1308-7-25
太陽- naru自由詩408-7-23
遠ざかるひと- 恋月 ぴ ...自由詩38*08-7-23
そしてシグナルタワー、女子- しもつき ...自由詩5508-7-22
転ぶ悦び- かいぶつ自由詩8+08-7-21
都市伝説- 吉田ぐん ...自由詩2408-7-7
きれたり- Ohatu自由詩308-7-6
るりら、るりたち- 小池房枝自由詩6*08-7-1
静けさを測る- rabbitfighte ...自由詩37*08-6-29
パラレル- umineko自由詩9*08-6-29
抑制雨- 唐草フウ自由詩18*08-6-28
カルテ- ふるる自由詩9*08-6-27
ビスケットボール3- モリマサ ...自由詩1308-6-27
ビスケットボール- そらの  ...自由詩7*08-6-27
ビスケットボール- あおば自由詩7*08-6-25
ビスケットボール- RT自由詩608-6-25
「ビスケットボール」- ベンジャ ...自由詩6*08-6-25
ビスケットボール- 小川 葉自由詩4*08-6-24
雨期の告白- A道化自由詩908-6-22
ひとり宇宙- A道化自由詩708-6-22
撮影- こしごえ自由詩3*08-6-3

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