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あなたが海に沈めたノートを
魚のままで取りにゆこう
強い水と光のために
泣いていることがわからなかった夏が閉じ
ノートを手にとるころには
手足があり
波音はなく
....
お好きでしょう?
と、高みから言い下ろす、雨の
密かな祈りは
花と花の陰へ、葉と葉の陰へ
しと、しと、黙られてゆく。
紫陽花から立つ水の匂い。
後戻りできない蝸牛の渦巻 ....
傍にいてもとってくれぬ夜に、
わたしの赤いあやとりが、ゆるり、たわむ。
想像の余地を失った惑星の軌道みたいに明確に、
ゆるり、
たわむ、
床に、
指の、
床にうず ....