おちてゆくとき 全景がみえた
滅びのあとも 日々のいとなみはつづき
死んでいるとも知らずに 人々が暮らす街の
道だけが いのちあるもののように
地平線へ向かって のびていた
悩み大きな入道雲
暗に光り輝いている
頭上の林檎に矢
ひらめきが待ち焦がれている
お祭りの哀しさ
出来合いの興奮癖に牙はそがれている

モクモクの雲はあの娘もあの青年をも ....
床屋の風船に
泡が乗っている
これから蟹に
初恋しにいくの
少年の雨宿り
ほんの一瞬

出たり入ったり

時が経つのを忘れ

出たり入ったり


声が、音が遠くなった。

目の前にできた水たまりが真っ赤に染まった


聞こえるのは ....
おじいちゃん

炒めるつもりも まるでなく
ただただ あなたが 刻みつくした
玉ねぎ一家から 飛び散った
汁の残霧が わたしの目にも ちょっとだけ しみます

でも、わたしは あなたが  ....
世界が急速に色褪せて

景色はぼんやりと滲んで

過去と現実の境界は曖昧で

夢と現は混濁する



浮かび上がる記憶の断片だけが

鮮やかに色付いて

現れる ....
黄色のチョークが
規則正しく
ステップを踏む間
 
私は目をふせて
逃避行を開始する
 
 
説明を模したような
子守唄が
耳に語りかけて
 
私の身体は空へと
浮かび上がっ ....
厚い雲の切れ間から

差し込む光を

ゆっくりと待つ。

そんな私の時間の贅沢。
梅の咲く 古都にうまれし 新しき珠  荒浪に翻弄されるような毎日を送る
 人は人
 我は我
 迷惑千万
 これも自分の心の反映
 自らの行いの不甲斐なさが反映されるんだ
 これからのことを思い
 途方に暮れながらも
 日 ....
ふるさとの夜

光り

ちりばる

輝き

時のかなたに


宝石にもみせてあげたい

星とあなたをあなたと星


ふるさとの夜

光り

ちりばる

輝き ....
母の筏に乗る子供を
クロールで追いかける
ときどき中州に立って
子供と手のひらを見せあう
中州を指差すと母は
あれはお父さんよとおしえている
また手のひらを見せあって二人笑う
筏が中州か ....
寝乱れて   残り香の   漂う
翌朝に    睡眠薬の   後遺症
やってくる  あなたへの  依存症
ふあふあと  歩いては   たどり着く
通勤の    満員電車   へばりつく

 ....
満員電車の中のつり革を
片腕を伸ばしたまま
必死になって握り締め
このつり革は自分ものだと
態度で主張する
そんなわずかな場所が
そんなに欲しいのかい
数分後にはみんな降りてしまうよ
 ....
家も無く
吾を知る者も
今は莫し
根無し草とぞ
人は言ふらむ


風荒ぶ
夜の旅路に
光差す
命の灯火
いざ、行きめやも


黎明に
はためく翼は
輝きて
火の粉振り ....
白と黒の密林
そいつがこのノートです
はあはあ
詩、
詩はありますか?
「ありません」
無愛想なおばさんが言う
白は詩
黒はそうじゃないもの
この詩は
白? 黒?
胡散臭い灰色? ....
その午後に
虹色の球体と
銀で縁取られた黒の正三角形と
無色透明の六角錐とが
話していたことは
宙吊りになった中庭に
置く角度を間違えられたまま
置かれている白い日時計のことであった
 ....
“三歩下がって付いてゆきます”

いつだって女は
そう思っているの

紅差し指に光る
永遠の絆

永遠なんて
そんな簡単に掴めるものじゃない
わかっている
わかっているから

 ....
駅までは歩いて十数分
雨の日は五分も待てばバスが来る
車と人の道も分けられて
目的地までは
黙ってまっすぐ進めばよい

この道は
多くの人のために作られた
そしてこの道には
多くの人 ....
北の北の大みそか

美香子はおこたでうす茶色の玉ねぎ一つ見つめてた
小さなめんこい玉ねぎを

電気きれた ガスもとまった お水もとまった
おさいふには一円玉が2つだけ 石油を買いにいけない ....
緑色いっそう深まり空曇りスズメさえずる朝の机に

わずかなる胸の痛みと音楽の耳にいりくる今朝の心に

マンネリか歌に心はずまずに昔作りし懐かしき歌

陽は上り妻の植えにしかわゆ ....
人生が一幕劇の舞台なら
あたしの物語は中盤を過ぎて
ファンファーレを打ち鳴らして
クライマックスを迎えても良いはずなのに
なんか、パッとしない

ゴトーを待ちながら的乗りのおはなしより ....
このまま眠ったら気持ちがいいだろうなという気持ちのままで眠ってしまったらしい。
気持ちがいいだろうなという気持ちのまま、は一字一句紛うことなくその通りで、
文字の羅列は保存されずに まま のところ ....
 作曲家は空腹を誤魔化す為に暇さえあればずっと眠っていた
 それ以外は作曲に専念していた
 でも曲が売れなかった 彼の曲はこの時代に受け入れられなかったのである
 眠っている間 彼は実に様々なこ ....
それはいつまで経っても明日にならない
俺は始まりからずっと遠くてもっとぶ厚くて
お前の衰弱しきった太陽が忘れられない
明ける夜に挿された首のひやっとした
どの空も拒んで傾いた
それは動く ....
夜の匂いとか、別れの前の静寂とか、
劇場の空気や匂い

月にかかった雲、夜の街灯

朝方のピンははりつめた空気
夕焼け真じかのの紅いろのそら

暖かいお茶、
まだ色がついていない白い ....
黄色い、アジサイが咲いている。
黄色いアジサイは、
ホントは泣いているのだ。
土が汚くて、水が汚くて、と
泣いているのだ。
私はそれを哀れに思ったけれど、
あちらこちらに黄色いアジサイが咲 ....
夜の飛行場には
サヨナラが点在する
携帯電話のキーのような
小さな光の形をして

滑走路を疾走するもの
引き離されるもの
雲に呑まれるもの
星になるもの
僕らの住む街 ....
滅びの唄をジュラルミン・ケースに詰めて歩く。


血がさんざめいて、夜。


吊るされた男と目が合って、

その目の中に死神を見た。


「貴方ノ狂気が見タイノデ、
夜に閉ジ込 ....
こえ。
こえがたまっていた。
くだらない、つまらない、と
いわれるものでも
たまるのだった。
どうしよう。
たまっているけど
みつけちゃったから
じょうはつ
していく。
じ ....
村木正成さんのおすすめリスト(286)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そろもん(鳥瞰の話)- みつべえ自由詩1007-6-6
- ヨルノテ ...自由詩107-6-6
眠い昼- ペタ自由詩307-6-6
錯乱坊- 戒途自由詩107-6-6
足音- 池中茉莉 ...自由詩9*07-6-6
モノクロの喧騒- あずみの自由詩5*07-6-6
白昼夢- 山中 烏 ...自由詩10*07-6-6
休息- 來稚自由詩2*07-6-6
- 池中茉莉 ...俳句3*07-6-6
ダンサー- 山崎 風 ...自由詩307-6-6
星とあなたをあなたと星- 吉岡ペペ ...自由詩207-6-6
日曜日- 小川 葉自由詩607-6-5
愛憎劇場- yoyo自由詩5*07-6-5
悲しい占領地- ぽえむ君自由詩26*07-6-5
旅人- 秋桜短歌10*07-6-5
ゼブラノート- おるふぇ自由詩807-6-5
空白的な午後- 塔野夏子自由詩7*07-6-5
紅差し指- 小原あき自由詩18*07-6-5
都会の温かさ- ぽえむ君自由詩13*07-6-5
玉ねぎ一つ- 池中茉莉 ...自由詩7*07-6-5
二人できよく- 生田 稔短歌8*07-6-5
*戯曲*- かおる自由詩8*07-6-5
悔悟- clef未詩・独白1*07-6-5
夢を信じ続けたら- はじめ自由詩4*07-6-5
いきづく花- soft_machine自由詩19*07-6-5
頽廃と軽薄は美しい肉体に宿る- 自由詩107-6-5
黄色いアジサイ- 麻生ゆり自由詩4+*07-6-5
夜の飛行場- Rin K自由詩43*07-6-5
迷ひ路- 朽木 裕自由詩3*07-6-4
こえ- 花平すり自由詩107-6-4

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10