ねぇ 作り笑いは嫌いなの
ねぇ 愛想笑いは得意になったわ
ねぇ 胸が苦しいの
ねぇ 泣かせてはくれないかな
つんつんと
たっているのに
どこか愛らしい
君に似ているよ
大人ぶってつんとしているのに
どこか愛らしい
どこか愛らしい
テレビが湿っている
ただで人からもらった
のだから仕方がないけれど
水分をたっぷりと含み
少し軟らかい感じがする
付属のリモコンも
ただで人からもらったから
同じように湿って
チャンネ ....
永遠なんてないっていうけれど
かわらない景色がここにはあって
なんだか目頭があつくなった
瞳の湖には魚が住んでいる
普段はのん気に暮らしているが
ときどき湖が氾濫して
涙の滝となりそんな時には
湖から流れ落ちぬよう
人知れず遡上しているのだ
この事実は案外知られていない
つら ....
あの日の雨は
小さな川になりました
ときどき私はその川へ行き
釣りをします
ときどき私はその川で
見たこともない美しい
小さな魚を釣ります
私は家の水槽で
その魚を飼います
しかしな ....
空が揺れている
だから
風が吹いている
その風はとても暖かい
どこまでも翔けて行けそうだ
空が揺れている
だから
心が浮いている
その心はとても明るい
どこまでも飛んで行けそうだ ....
二人がかわした約束は
もう叶うことはないけれど
あの瞬間は私の中に
ずっとずっと残るだろう
思い出すと懐かしく
そして胸がしめつけられる
それでも私は忘れない
たったひとつ残された
....
なつかしい
あの日の朝を
少し色褪せた
あの日の朝を
キャンバスに
あざやかに
描いたような朝
鳥の声だけが
あの日のままの
朝
止まない雨
消えない雲
見えない気持ち
気付かぬ想い
晴れろ空
照らせ太陽
届け ....
排泄された
コトバたちが
都会の
ドブ川を
流れてゆく
コトバに
裏切られ
届かない
想いは
心に
沈殿し
ナミダは
羊水となり
コトバは ....
人は時を渡り行く渡り鳥
出会いと別れを繰り返して
寂しくなんかないと
頬をつたうのは涙か雨粒か
風にかき消された言葉
微かに耳に届いた
?
目覚めたとき、そこは閉鎖的な暗闇だった。この嘴でつつけばいいということは本能でわかった。しかし、新しい世界への不安、未知への恐怖がそれを拒んでいた。どんなことが待っているかわからない。それは ....
見上げた空は雲が浮かんでいた
僕が君を見つめていても
たぶんきっと空は青色でしかないのだろう
高鳴りする鼓動は
空の色も変えてくれるのだろうか
だとしたら君は
笑ってくれるだろ ....
真っ白な紙の中に
何でもない文字が
単純に並んでいる
けれども
そこには
見えないものが見え
聞こえないものが聞こえ
何かを訴えて
人の心を響かせる
真っ白な紙の中で
言葉は響いて ....
臆病者だけが
乾いている
磁石のにおいの
ひどい穴ぐら
窓の外では
アスファルトが
黒曜石に濡らされている
仕切の向こうの笑い声が
うるさくてちょうどいい
そんな時刻 ....
人間のようなものが
目の前を通り過ぎていく
皆仮面を被っていて
何なのかわからない
果たして人間なのか
それとも天使か悪魔か
はてそういえば
自分は何だったろうか
今夜は
さらに遠く
水の音も
ガラスに砕け
落ちて
また落ちて
雨のむこう
古家の奥から
弱い風の声
待っている
ほおずきの頬
待っている
遠まわりの道
破れたページに
隠 ....
生まれて来た、ことばに感謝。
綺麗に使えなかった、ことばにごめん。
聞こえた、ことばに涙。
汚した、ことばにキスを。
あなたにくっついてると
なんだかいつも眠くなるの
あなたの匂いは眠くなる匂い
とっても安心する匂い
私のいちばん好きな匂い
今日は入浴剤のかわりに
思い出を溶かしてみることにした
みるみるうちに水が染まっていくが
どうもうまく混ざらない
思い出にも種類があったらしい
やわらかなパステルカラーとかたいモノクロ
....
鐘が鳴る
1つ
2つ
夕日がやけにまぶしい
帰ろう
伸びた影とウチまで競争
いつも同着
大切なライバル
明日は負けないぞ
聴いてますか。
聞えてますか。
届いてますか。
流れてますか。
街の中。
この世界の中。
零れ落ちますか。
救われてますか。
踏み付けられてますか。
....
もう、冬だね。
ほら、世界も白くなってきたよ。
手、繋ぎたいね。
あったまろ。
君の心の中はとても青く深い海だから
僕は小さな潜水艦に乗って行こう
潜って初めて知ったよ
静かに見える海の中は
本当はとても様々で
速い流れも遅い流れもあるって事
だけれども大丈夫 ....
突然の通り雨で 乾いた心が潤えばいいのに
突然吹き出した風で このもやもやが吹き飛べばいいのにって
そう思いながら 窓の外をずっと眺めている
笑顔で居たいって思えば思うほど
うまく笑えなく ....
我ら、お節介し隊!
勝手に棚を整理する。お節介し隊!
他人の部屋でも勝手に掃除する。お節介し隊!
他人の家にコロコロローラー持参でお邪魔する。お節介し隊!
トイレットペーパーは三角に折らなきゃ ....
永遠が永遠じゃなくなるのは
心から永遠を望んだ瞬間(とき)
心から永遠を望んだ瞬間(とき)
永遠は終わりを告げる
こすもすもくもく
ゆけむりもくもく
おはなむずむず
おなかゆるゆる
よかぜぶるるん
こすもすゆらゆら
あかトタンやね
くずれておちた
いつかわらった
こすもすころころ
みづ ....
鬼灯が耳をそばだてている
あなたの声をききたくて
夜な夜なおもいつのらせて
あかくあかく重く秘めて
口にふくむ
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