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潮のせいでくちびるの端にこびりついた砂を噛む
違和感
そのついでに日記にも砂をかませる

八月はつめたい
指先で這った波の曲線は
私の中では体温を持たない

数 ....
朝帰りを深刻に走っていた

蝉でじぶんのたてる音が見えなかった

コンビニで妻に電話をする


三枚入りの食パンとサラダ

子供たちには漫画や玩具を

つかなくてはならない嘘を
 ....
目の届かないところで 何度も僕は殺されていた
気づかないままでいられたら まだ歌を唄えただろう

誰が見るわけでもないのに 淡い紅の線を引いていた
覗き込む鏡もないのに どういうつもりでいるの ....
あの時も
あの時もあの時もあの時も
あの時の努力も
無駄ではなかった
眠れない朝にあなたを思う


夜を通り抜けて
窓越しに出逢うあさやけは
そこはかとなくかなしい


あなたを抱きしめるだけの日々に
空で時を知ろうとしなかったから
この ....
はんぶんより

すこしいびつにふくらんだ

あかいつきが

駅前どおりにうかんでいる


重力をかんじさせている

胸のしずかな

熱いところに

線香花火のだまのようだ ....
部屋の中央にキューブが転がっている
クーラーに助けられ
凍えるキューブに赤いつぼみの花がある

凍った果物をひとつまみ
がりがりがりんと噛み砕く

つやつや光る氷の中に
かしゃりかしゃ ....
ひっくりかえって
おっこちて
少女 少年
死ぬまで おどる
こどもは みんな
目玉 ひんむき
そこから ぐるり
かわ うらがえる
骨肉だけの
ダンスはつづく
ひとよひとよに
ひと ....
アイタイキモチを結句に
歌えるようになったとき
恋が始まるのだと誰が言ったのだろう
2002年5月8日


あなたは今、幸せですか
リフレインしてやまない君の問いかけに
若 ....
一緒に高架下の雑貨屋さんでお揃いで買った大きなストール

今はもう 巻くことの出来ない季節だけど

また一緒に巻いて 歩きたい

メリーが青で あたしが緑

季節が

どうにか寒く ....
楽しいときほど
思い出してしまうのは
あなたと過ごした夏が、きっと
あまりにも輝きすぎていたから
あいたい、と
そんなき持ちに自分の笑い声で気がついた
だって二年前、あ ....
大気中に漂うチリが埃が

水中に潜むバクテリアに

恋をした

月夜に泣いていたわたしは

雨を降らせ

あなたたちをひとつにする

そうして世界がひとつになるのを

とお ....
オートクチュール
私ぴったりに、しつらえた愛を下さいますか?

遠き月が啼く夜に
迷子のままでキスをする
盲目のロストヘヴン

でも独りよがりではいけないね
一人で恋は出来ないね

 ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
今、きみ
東京都渋谷区
スクランブル交差点と呼ばれる
モノクロボードで
にゃー、と一声
叫んだと同時に
爆走を開始
早く早く
風より早く
器用に人の群れを避ける
そこら辺で一番の
 ....
さかさまな夕日のあと

街は裏切るように

鏡の星を浮かべている

環境破壊のキーワードは

未来

それをみんなのまえで

話せる時代だから

悲しみは暇つぶし

焼 ....
田舎のバス停は屋根があって、周りには木しかない。
屋根の下には、やっぱり木のベンチあって、
もう虫がぶんぶんしている。
だけど、真夏の蒸し暑い日でも、
空気はひんやりしているから
たとえバス ....
また会えるからサヨナラと言った
雪の残る街
いつものように見送った僕を
覚えていますか

赤いコートの裾が揺れ
乾いた風に凛と鳴る
あしたもきっと青空だね
ふたり信じていた
 ....
うずくまる腕に ひざこぞう、ふたつ
私の体に わんぱく坊主が 
ふたり

そっと「膝小僧…」って 呼びかけると
ひとりだけじゃあないことに ふと きずいたよ

どこかになにかを預けて い ....
一つの仕事を片付けて
わずか数十分のお昼ご飯
さっと席を立って
次の仕事へと戻ってゆく
仕事の段取りを考えている中で
そのご飯についていた土の匂いに
あなたは気づいただろうか

毎日の ....
   生成のサウンドを折りたたんでゆく
          たそがれが訪れると
       にぶくなったひかりのなか
   夕刊を斜め読みする紙音だけが囁く
                 ....
こたえ、という
ことばそのものは
とてもかよわいものです

だからといって
あきらめたりはせず
突きつけることもせず
こころは、そう
並んでいけたなら
じゅうぶんだと思います ....
普段は絶対に使わない漢字を
みんなはすらすらと書いている
そんなことぐらい
書けて当然らしい
でも手紙や作文の書き方を
ほとんど知らない

当たり前のことが
わからなくなっている
複 ....
ふとした瞬間に青い空
僕は心臓を砕かれた
あれほど危険と言われていたのに
ふとした隙間に青い空
僕は心臓を砕かれた

無心になりたい
真空に
舞い散る光に
目をつむって
無心になり ....
夕暮れ 
母校の校庭の隅に立つ 
{ルビ巨=おお}きい{ルビ欅=けやき}に額を押しつけ 
涙を絞って泣いていた 

この木のまわりに穴を掘り 
子供だった僕等の宝を入れた 
卒業前のあの ....
  一 「ミッシング・ピース」

手渡されたたった一枚の
欠けた切符のように
行き先でもなく
日付でもなく
空白のはずなのに
それ以上に大切なものを
どこかに忘れたまま
 ....
「観月橋」

せせらぎの音は
いつのまにか、ざあざあと鳴り
錆び付いた欄干が
しとどに濡れる紫陽花の、夜

ここには愛づる月もなく
ただ名ばかりの橋が
通わぬこころの代わりに、と ....
午後からは雨なので、
傘を持っては出掛けなかった。
昼食の蕎麦屋から出ると、
案の定、
雨が降り出した。

色取り取りの傘が、
街に花開く。
わたしは蔓 ....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る

ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い

ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
 ....
君の囁く何気ない日常だけが
僕を取り巻く全てだというのなら
どれほど幸せだろうか
名前しか知らない飼い猫の話だったり
妹との他愛ない喧嘩の愚痴だったり
二人交わす冗談っぽいキスだったり
お ....
紺野 夏槻さんの自由詩おすすめリスト(169)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂の栞*八月の日記- Rin.自由詩16*07-8-7
朝帰り- 吉岡ペペ ...自由詩307-8-5
ずっと- 北大路京 ...自由詩18*07-8-5
無題- 渡辺亘自由詩107-8-5
眠れない朝に_- Rin K自由詩39*07-8-5
花火- 吉岡ペペ ...自由詩407-8-4
キューブ- 暗闇れも ...自由詩107-8-1
まちがって暗黒童話- ピッピ自由詩407-7-22
40ページの手帳日記- Rin K自由詩38*07-7-22
メリー- 自由詩1*07-7-22
伝えるすべなんてないから- Rin K自由詩33*07-7-20
恋の雨- れんげ自由詩307-7-16
オートクチュールの愛- 朽木 裕自由詩5*07-7-16
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
同じ空- 倉持 雛自由詩907-7-16
計算機たたかれて- 吉岡ペペ ...自由詩607-7-4
田舎の初恋- 大小島自由詩307-7-4
雪の残る街_〜季節とココロの裏側で〜- Rin K自由詩27*07-7-3
膝小僧たちの歌- るるりら自由詩907-7-1
ご飯についた土の匂い- ぽえむ君自由詩5*07-6-24
落日- 信天翁自由詩507-6-24
生きて- 千波 一 ...自由詩34*07-6-18
できて当然- ぽえむ君自由詩19*07-6-18
青い空- ゆうと自由詩4*07-6-15
夜の校庭_- 服部 剛自由詩11*07-6-15
パッセンジャーズ- Rin K自由詩43*07-6-15
京都三橋_- Rin.自由詩40+*07-6-13
「_午後は雨。_」- PULL.自由詩13*07-6-13
ぎんいろ- 恋月 ぴ ...自由詩59+*07-6-9
B面- イヴ自由詩807-6-5

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