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浮かばない灰皿と程近い場所に 浮かぶ私がいる
沈まない煙を見上げた反動で 沈む私がいる
ここです ここです
私
ずっと
私のありかを伝えるために
耳のありかが知りたくて 知 ....
寒気団の
肺の
永続的な空咳が聞こえる
どこに辿り着けば的中と呼ばれるのかを知らぬまま発射され
自ら目隠しをしたまま直走るガードレールのスピードが
白い
苦しげな吐き方しか ....
雨上がりが
夕暮れに間に合ってしまい
その為に見てしまうもの、を
見ていました
結局は
全て冷えゆくというのに
明るみに出てしまったショベルカー、の関節
轟き続ける工場からた ....
まばゆさの
明かり障子 前にして
あらゆる形状の輪郭は
努めて 溶け
まばゆさの内にあり 薄く 美しい水墨のようで
それでいて
あらゆる形状は 悲しかった
思わせ振り ....
雨が降ってばかりの午後の終わりになって
雨が止んでばかりであること、感づいた
数億粒の喪失、愕然として足を止めた
ずぶ濡れのアスファルト踏みしめるゴムタイヤ
が群れ行き
音、が愛撫を ....
温い溜まりへ ひとつ
温い溜まりから ひとつ
蛇口の縁から
温い空ろ の余滴
そこから始まった
輪 は
瞬時に
洗面器の縁で
終わる
ほら
蛇口の 縁で
ふたつ目が諦める頃 ....
雨が降ってばかりの午後の終わりになって
雨が止んでばかりであること、感づいた
数億粒の喪失、愕然として足を止めた
ずぶ濡れのアスファルト踏みしめるゴムタイヤ
が群れ行き
音 ....
赤い衣服から
す と 引き抜いた
ほつれ糸
を
クルルルル
弄んで・まわして・弄んで
クルルルル
赤らんだ指の模様 切ながって
更に赤らんで・赤らんで・堪らないため
....
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