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わたしのやる気が逃げて行った
元気や根気も一緒のようだ
荷物をまとめ
手に手を取って
わたしのやる気が逃げて行った
追いかけることなどできはしない
途方に暮れて
薄闇の
終わりとも ....
春がやさしく微笑むと 
白く積もった嘘が融け
ぬかるんだわたしの心を
悲しい泥水となって流れ下る

ひび割れたアスファルトの肋骨
空に頭を踏まれたままの道あるいは時間か
仰向けに開いた記 ....
  ――なんの欠如を
    怖れているのか


 踊りたいから踊るのだ
 何が悪いか阿呆ども
 元来人は踊るもの
 踊って歌って
 笑って泣いて
 怒れるものが人なのだ

 鳴 ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
無骨な魂の素描をさらしたあの頃 
恋は糖衣に包まれた苦い薬
駄々を捏ねても得られないものがあることを知り
喪服を脱げない大人になった

今 砂糖とミルクを入れてゆっくりとかきまぜる
あなた ....
たまには自分の信仰について書いてみる

そいつはキャッチボールみたいなもの

この友はいつだって良い球を投げてくるのだ

「愛」とか「希望」とか「信仰」とかね

おれもそれなりに返すの ....
あなたはいつも雨降りで
子猫みたいに濡れそぼち
そのくせ強く匂わせる
刃物を当てた乳房のように


ぼくの真顔の疑問符も
蒼く滲んでインクのよう
何時のころから遺書めいた
ことば遊び ....
スーパーの立体駐車場に車を入れて
そのまま買い物に降りて行く
おにぎりとお茶は持参だが
ちょっと甘い物が欲しくなる
ねらい目は見切り品コーナー


 大きなシュークリームが一個68円
 ....
陽射しは澄んだ冷気を纏い
静かに微笑んでいた
病床から起き上がる母親のように

すると蒼白い時と仄暗い人の群れで編まれるはずの朝が
心なしか ふと暖色に染まり
視線は飛翔してはまた憩う 小 ....
あなたのかたい頬
思いのほかやわらかくて
その冷やかな瞳にも
熱い涙は宿るのだが

心の奥深くに一つの扉があって
それは故郷へと繋がっている
絶対零度の沈黙
この地上の何よりも冷たい場 ....
今が 日付を一歩跨いだのか
時が 向かい風のようなのか

昨夜から
     今朝へ
        光が溢れ

新雪積もって白紙に戻り
一文字人文字人間が
寒い眠いと起き出して
 ....
ラジオで誰かが言っていた
「小さなことからコツコツと」を
「小さな琴から骨骨と」なんて変換していた翌日
ご近所でお骨発見のニュース

家族すら知らないうちに家の中で骨になるのなら
たぶん友 ....
契約社員の給料は安い
だからアルバイトも必用になる
午前四時前 朝刊配達に出かけると
山のふもとの住宅地
時折いろいろ見かけるが

エゾシカを見たのは初めてだ
角ある雄と雌のつがい
街 ....
いつも猫ばかり見ている

静謐な佇まいに時を忘れ

衝動のまま自らを由とする様に息をのみ

猫という美しい獣に憧れ続けている

 わたしは悲しい犬

どれほど否定しようとも

 ....
山ぶどうに覆われた丘陵地沿いに車を止め
アキアカネの静止
止みきらない雨
昼から夕へ傾むいてゆく
キリギリスたちの単調なコーラスに
ヒヨドリの絞り出すような歌声が響いていた

この辺りの ....
 暗闇
日は陰り片隅に小さく蹲り
音は次第に存在を増す
そして閉ざされた門の中で響き渡る
かくれんぼの鬼のように
孤独に数えられる


何が見える(ざわざわと)何も(ごうごうと)
見 ....
読みつかれて ふと
雨音に包まれて

物思いに耽る蛙と
草むらに潜む

文庫の中は
土砂降りの文字
連なり意味成し物語り
意識下に滲み濾過されて

何を読みたいわけでもなく
 ....
焼却炉に捨てられた明日
すくいあげた夏の横顔に
毛繕いを済ました嘘が
気だるく黄昏る

あなたと壊疽した月曜に
遠い過去からの絵葉書が
陰気な紙ふぶきとなって
豊満な口もとを埋め尽くす ....
    窓を開け放ち
   空気を入れかえる

朝の訪れを遮ってだらりと垂れ下がる
 色褪せた思想を派手に揺らし
  この胸を蝕み患わせている
積もりに積もった誇りや死っけを吹き飛ばし
 ....
日傘を差した女の影が


歩道の凹凸を滑って行く



            踵を返す青い熱帯魚
            フルートの鋭い閃光
            アイスピックを ....
目覚め 
悪意が芽生える その刹那

化粧 
七色の砂嵐は旅人の死を覆い隠す 

時は
ナイフのように刻みまた削る 皺を 記憶を
残された心拍数を

図書館で
昼過ぎまで文字たち ....
朝日はね
特に良く晴れた日の朝日はね
そりゃあもう別嬪さんで
たったひとりで見ていると
もったいないような
独り占めできてうれしいような
不思議だね おれは
新しい朝と結婚したくなっちま ....
時折 背負った荷物をすべて下ろしたくなる
 そしてまぼろしの中の風のように
 異邦人たちの衣を揺らしながら
  何も持たずに消滅したい

時折 鳥となって旅路の終わりへと飛び去りたくなる
 ....
学園都市線の高架下
灰色の橋脚に二羽の鳩が仲睦まじく
寄り添ってはキスをして
激しく身をよじってはまたキスをして
やがては重なり 羽ばたきながら

気の早い春が固い雪を緩め
茶色く水っぽ ....
ない

時間がない

眠りがない

ことばがない

つく 嘘もない

打ち明ける 真実もない

積み上げる 思想もない

吐き出す 幽霊もない

絶叫する 空白もない
 ....
世の中に
いくら偽物が溢れているからと言って
悲嘆に暮れる必要はない
イミテーションや贋作があるってことは
ちゃんと本物が存在しているってことだ

 「 わたしは必死に探し続け
   祈 ....
アイビーが空間を探っている
感覚だけをたよりに 
つかまえて 己のからだを寄り添わせ
まだ見ぬかたちを具現しようと
精一杯手を伸ばし
探している

探している わたしも
この感覚だけを ....
神秘のヴェールを失った
月は一個の衛星
人類にとって偉大な一歩は
月を地面に引きずり下ろした
足跡をつけられ 征服ずみの旗を立てられ
凌辱されたかつての女神は
いまでは早い者勝ち
勝手に ....
たまりにたまったドロドロを
吐いたり書いたり出し続ければ
少しはすっきりするものです
だけどやっぱりドロドロは
またまた心にたまってふえて
苦しくなって苦しくなって
吐いて出さずにはいられ ....
乱太郎さんのただのみきやさんおすすめリスト(89)
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