本屋で写真集を買って売り出し中のアイドルと握手した。
机の下で何度も掌をジーンズにこすりつけているのを目撃した。
私は負けない。
吉牛で奮発して卵をつけた。
おもいっきし卵の殻が入って ....
君が僕に別れを告げてから
君ソックリのロボットを作ったんだ
君と違って言うことを利くし
我が儘も言わない
だけどね 君ソックリの声が痛いよ
だけどね 君ソックリの笑顔が痛いよ
....
基本的に明日はないと思って生きてる
だから毎日いさぎよく生きてる
好きって思ったら好きって云う
キスしたいと思ったらキスする
声ききたかったら電話する
ためらっても実行する
…明日 ....
この世の大半はパズルであると感じる。大小様々なパズルが、細胞壁の溶けかかったCELLのように折り重なって全ての概念を構築する。ぐちゃぐちゃに溶けかかった細胞壁に時として苛立ちを憶えるが、そうで無くて ....
地図の上に鉛筆を立てて
転がった位置まで歩いてみると
道路の真ん中にアルマジロがいた
それから早幾年月
アルマジロの実の弟
ジローに出会った
普通の人間の形をしている
折り目正しくス ....
嗚呼 今頃 汗を流しているかな
こっちは 思ったより 風が気持ちいいぞ
生命の縷々 断ち切れぬなら
流れのままに 摂理のままに
嗚呼 今頃 笑っているかな
こっちは 思ったより 風が ....
指から零れ落ちた
割れたガラスの欠片が
熱で溶けてゆく
炉の高温は素手には耐えられず
赤くなった指先が
悲鳴をあげるまで
熱を発するガラスに手を翳す
心の熱に ....
いくら、
書いても、
晒してしまえば、
それで死んでしまう。
次の瞬間には、
なにも書けていない気分。
気が付けば、
また死体を漁って、
屍書き、
....
森の中では詩人達が集まって祭をやっている
皆豪勢な食べ物と酒を呑みながら自分の詩を発表して意見を交わし推敲してもらったりしたりしている
大抵の詩人はドワーフだ 美しい人間の女性の詩人もい ....
はるは蝶とささやきあい
なつには蝉とうたいあい
あきはむしとなぐさめあい
ふゆにはみみずと遊びあい
風とは笑顔でダンスしあい
光とはすなおに握手しあい
雨とは ....
タバコ屋のおばちゃん代わり販売機
テトリスかGoogleMapの僕の町
恋愛病。林真理子な女たち
山田くん家の猫が 一度だけ
家出をしたことがあるという
「うちのみーちゃんは、とってもいいこなんだ!」
と笑っていた山田くんの顔は すごくひきつっていて
大丈夫、大丈夫と なだめる
....
世界の終焉とか考えてたら
虚しくなった
そして 身近な悩みを考えたら
もっと虚しくなった
世界の事なんか考えてる場合か
そして力が沸いてきた
....
雲間に見え隠れする太陽が
時おり暖かな日差しをくれて
今日は暖かくなりそうだと
ラジオが言っている
私は
学生カバンの蓋を
開けたり閉めたりしながら
となりに ....
丸い形が ほんとの形 三日月も新月も ほんとの形 月触でさえ ほんとの形 日触でさえ ほんとの形 ....
バイト先に君臨する
みんなが女王と呼ぶあのお方
いつも凛として
一喝一瞥で皆震えあがり
誰も決して逆らえない
でも私は知ってるの
彼女が?クチュン?って
可愛いくしゃみを ....
ひとはそれぞれモノサシを持っていると思う。
それは時にいろいろなものを指すが、今ここで言いたいのは「常識」の類のモノサシのことである。
正直な話わたしは、大学に入るまで自分と明らかに違うモ ....
何もわからない場所の
何も知らない人の中で
小さな不安と大きな期待に
心、流れる うずくまる
伝えかたを知らない私は
今こうして挨拶をします
....
暮れかかる
陽の手は伸びて
居ならぶ雲を
染めあげる
夜の扉をひらくため
灯された
あかりのように
瞬き、
という行為の
間に間に見える
人と人を結ぶ
曖昧な影
「優しさ」 ....
とりとめもない、セックスのはなし
セックスは、好きでもないけれど
たぶん、嫌いでもないのよね、と
彼女は昨日見た映画の感想でもいうような口ぶりで
?
あなたとセックスした ....
終電が過ぎて真夜中
ひとりきり家路を辿れば
無音ばかりがこだましてやるせない
呼吸をするたびに白い息は空に溶けていくのに
うまく言葉にできない気持ちは
もやがかかったまま解けてはくれない ....
こころを耕す
お日様をあびて
雨をよろこんで
実りを願うんじゃなくて
わたしは耕す
わたしを耕す
いいことばかりはなくていい
やさしさはほんのひとつぶでいい
実ったものは
み ....
ぱっくりと割れた
蛍光灯の光が
あんたの足元に
突入している
あたしは足元に広がる地面を
かきむしり始めた
誠実な犬のように
驚いたあんたは
その場所から動けな ....
ぼくに少しだけ
愛をください
ほんの少しだけ
愛をください
多すぎる愛は
ぼくを殺してしまうから
雪崩式口説き落としでそのままフォールなんてしませんわたしはヒール。
ウェスタンラリアット一閃!西のホテルに消えゆくきみについてゆく。
入場テーマ鳴りやまぬう ....
それは只の憧れ
ひとつの夜の幻覚か
理想
思念することにより
創りあげられた
霧氷の幻人
緑の綺麗な茶碗に
お前が
今宵吸い込む
真実を集めよう
それは或いは悲 ....
或る若き詩人に
§
意味のある人生とは何でせう?
食べて、仕事して、セックスして、寝る。
これこそが、意味のある人生です。
詩は無意味です。
詩なんか、なくとも生きてゆけ ....
祈っている
在天の父や 慈悲の仏に
頭が痛くなるほど
体が浮いてしまうほど
祈っている
ほら
善良な魂が
悪を狩り出し
地獄の業火に叩き落している
清くあれ 幸いあれと響 ....
映画館のないその街の市民が
映画を観られる唯一の場所「公民館」
そこに私は技師として勤めている
あなたがレコードを出した
レコードで聴くその声はあの頃
そうパブで私とはしゃいでいた ....
私の道を阻むもの
それは
私を嫌う人か
それは
私を憎む人か
それは
私を恨む人か
否
それは
私
私の道を遮るもの
それは
環境か
それは
欠乏か
それは
....
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