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春の雨が
細く断続的に降る
風が吹いて
竹の葉が軽い音をたててはじく
雨の音は
こまやかに落ちる
しまい込んでいた
奥底の溝に
いつの間にか濡れる
銀色の針のようなしたたかな ....
すなおな気分だったから
つづったことばはとても
おさなくてかんたんで
だれにも見せられないとおもった
むずかしいことばばかりを
ひとは求めていないのに
すなおになること
....
いつまでもわすれられない
関係は
ちぐはぐ
縁がめぐる
輪郭がでこぼこの
わたしの愛は
どこにいても居心地悪そうにする
ふしぎな一体感をいつも求めて
わすれられないあなたへ
....
いつも電車の中から眺めていた
いちめんの菜の花畑
あこがれは日々つのって
あの黄色に身をうずめたい
私の何かが変わる予感がするから
電車は目的地まで
定めのままに運んでくれる
....
君は知性と権力を持っていて
だから私は君に惹かれたのかもしれない
実際私は君から知性を吸い取り権力を利用し
君を捨てて君から逃げた
あどけない私自身も置き去りにして
君がお金と美貌を持っ ....
私あなたに
告げてみた
「おやすみなさい」って
私そろそろ寝なきゃいけない
身体も疲れてしまったの
あなたと話して
笑って
泣いて
楽しかったけど
私すこし休まなきゃ
いつ起きるか ....
1.我求む 君の自由と
君の愛 君を狭めて 我を止どめて
2.夜明けまえ コートとブーツで
駆け出して また始まったよ 君を思う日
3.対話から すべて ....
手を離す 夏の始めの 陰りの日
見えぬもの 示し流れる グラス露
偽りも 悪も素肌で 夏の恋
刻まれた 風吹き起こす 女神像
熱に伏し 一鈴虫の 鳴く夜かな ....