冬
白い風が吹く
冷たいがゆえに
人は温もりを感じ
人に温もりを伝える
春
緑の風が吹く
新しいがゆえに
人は命の尊さを感じ
人に命の尊さを伝える
夏
青い風が吹く
活 ....
君は今幸せですか?
応答ナシ…応答ナシ…
君の声を聞かせてよ?
応答ナシ…応答ナシ…
昨日心を込めて作った料理が
手付かずのまま残されていた
あまり食べないと体に悪いよ?
応答ナシ… ....
あやおかしな男とはいるもので
月水金になりゃ
どっかに行っちまう野郎がおりまして
火木、土日は
わたしの寝床で
愛を囁くんですが
他日は何処へか行くんですよ
ある日 ....
見上げる空に鳥が舞う
思いのままのその翼
向かう先には白い雲
遠く果てなく飛んでゆく
空を夢見て眺めつつ
地に立つ我のこの足で
心を定めて歩みゆき
果てなき道を進みゆく
見つめ ....
友達が結婚します
招待状をもらいました
コンパで出会った建設作業員と
できちゃった婚しちゃうのです
ちょっと信じられない
おとなしすぎたあの子なのに
おめでと
仕事帰りにはいつも
....
僕の力では
雨を止ませることは
できないけれど
心の雨は
僕の力で晴らすもの
夢を持てば
心に虹が架かる
僕の力では
風を吹かせることは
できないけれど
心の風は
僕の力で流 ....
なんでかねェ
止められへんもんてあるんやねェ
唖っという間のことで
なんや悲しむ暇もありゃせんわ
痛かったやろねていうても
苦しかったやろねっていうても
後の祭りっちゅうのはこ ....
こんな自分にも意地があるから
誰から見ても
意味がないことをしていたとしても
それが自分であると信じる限り
誰から見られても
その意地だけは伝えたい
狭い自分がそこにある
小さい自分 ....
散文的であるかも知れない
晴れ間を見つける
こころはいつも
古くはならない
あたらしくもならない
それが空なら
繰り返すものごとに
少しだけ優しくなれそうな
そんな気が ....
今は
モノが壊れ修理に出せば
直されるのではなく
取り替えられる
しかも悪い部分だけが
取り替えられるのではなく
まとまり全体ごと
抜き取られてしまう
使える部分の方が多いというのに
....
あぁ、そうか
僕は僕だったんですね
気付いてしまいました
つまり僕は今まで
僕を演じていただけで
なんていうのか
僕自身が勝手に
ありもしないドラマを
でっちあげて
{ルビ存 ....
止まりますか?
進みますか?
アズユーライク
もしも進んだら
パトカーに見つかって
罰金を請求されるかもしれない
もしも止まったら
後続車に追突されて
鞭打ちに ....
コンシェルジュリーに棲む女
人は醜女の心を持つと言う
不能の旦那の種で生まれた
愛しき結晶を抱いている
コンシェルジュリーに棲む女
愛した人が手を差し伸べる
掴めぬのか
....
お昼時しか食べられない
よし牛の牛丼
なんだか
味が変わったような気がする
不思議だよね
東京タワーは郵便ポストより真っ赤だし
飯倉の交差点には
いつも機動隊の車両がとまっている
交差 ....
多くの詩が生まれ
同時に多くの詩が消えてゆく
誰にも読まれず
誰にも語られず
誰の心の中にもない詩は
もはや生きていない
生きている詩は
誰かに読まれ
誰かに語られ
誰かの心の中 ....
朝
君は 泣いて
朝
戸を閉めて
二人はもう一度夜を創造する
血 を ながして
朝
ひ か り
二人が生んだ夜を
野蛮な 夜を 漂白する ....
「進め」
そう言われると逆に尻込みしてしまう
「進んでもいい」
そう言われた方が気持ちが楽になる
「勝て」
そう言われると逆に力んでしまう
「負けてもいい」
そう言われた方が力が発揮 ....
【Starbow】DATA.1.
現在地球標準時 = 2160/02/25/13:28.15.138
DOCUMENT. date 2160/02/25
DOCUMENT. P ....
曇り空の畑を見ていたら
今まで忘れていた
今まで生きてきた辛い記憶を
なぜだか
思い出していました
鳥は元気よく飛んでいるというのに
薄暗い部屋の中でじっとしていたら
今まで忘れてい ....
女は金を持ち
有力な血縁を持ち
権力を持ち
奴隷を連れては
男を自由に取り替えていた
女はボロボロの服を纏い
両親は何一つ残さず死に
奴隷のような毎日を送った
彼女 ....
人は空を飛べない
けれども
人は空を見て夢を描ける
飛べなくても
しっかりと地面に踏ん張ればよい
人は宇宙を泳げない
けれども
人は頭の中で宇宙を創れる
泳げなくても
{ルビ颯爽 ....
ハンドルを握る君の横
喋らずに僕は目を瞑ってた
ラジオのボリュームを少しあげて
懐かしい歌に耳を傾けてた
きれいなメロディ 啜り泣くギター きっと君の知らない歌
あの子も好き ....
ここに書かれていることを読んでいる
これが君の現在
そして
ここに書かれていることを認識している
これが君の過去
ここに書かれていることは
まだ何もない
ここに書かれていることは
....
「女の人生はまるで芝居だ」と云ふ貴方
貴方は分かったように云ふけれど
命を賭けた名演技
貴方に添うその女も
科白をなぞっているだけよ
乞い買われて
飼いならすかのような錯覚 ....
農家のおばあさんが
小さな乳母車に載せているのは
自分の畑で育てた花だった
生まれながらにして背が低かった
歳をとり腰も曲がってしまった
それでも車いっぱいに花を積み込んで
今日も花を ....
春めくのか夜になると
もぞもぞするもの
それは
あなたのつくしんぼう
今夜のわたしは疲れているのに
背中を向けた闇のなかで
何かを探し蠢いている
辛抱が足らないから
貧乏なのか
芯棒 ....
冬の雨が上がって
しっとりと潤った空気に
小さな蕾が目覚め始める
春と呼ぶにはあまりに早く
陽射が弱々しく届いて
蕾の外側だけがほんのり白く染まる
冷酷な北風には
他愛もない出来 ....
悩みのない生き方は
悩まないことに悩む生き方で
その悩みはきっと
その人を弱くさせてゆく
常に満たされない現実が
次の課題と向かわせ
今日の努力が生まれ
たとえ失敗しても今度こそと
....
死ぬときって
今までの人生を思い出すって言うじゃない
君が亡くなるときに
君と出会ってからの いろんなこと
どんどん頭の中に浮かんできたんだ
君が亡くなったとき
もう愛することは やめ ....
にぎってみな
ほら
もうだめだろ
そのタマネギ
切ったら泣くぜ
ぜったい泣くぜ
半分ぐらい
腐ってたって
ぜったい泣くから
まあ座って
二人で剥こう
そうして
....
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