すべてのおすすめ
屋内退避地区とは
外でなるべく活動せず
屋内にいることを勧めますということ
だれも訪れずひっそりと
家の一部となり過ごすこと
それでもマンションの家賃は請求され
社員の給料も支払わなけ ....
さみしがってもかまへんよ
そやけど けんかはあかん
おばあちゃんは よう言うてました
自転車こいでこいで
も少しこいだらついた
どこどこのこおやて言われたくないから
いそいでおりました ....
今朝からの気温
変わらない気がする
私の今日をふとふりかえる
足跡があると
思いたいのも認めて
暮れる空みる
みな帰れよ
それぞれに帰れよ
祈りとかくのもおこがましく
指 ....
ほんとはね
で始まる話しは
電車が通過する風にとぎれた
あれって枯れてるのかな
ホームの外側の木を指す
一瞬
春の景色がふたりを包むから
黙って乗り込む
同じむきにゆられて ....
ほめられることが少ない子どもでした
目立たない子どもでした
選べない子どもでした
得られないとあきらめていました
うらやむこともたくさんありました
少し
たくさん
泣いたこともありました ....
忙しすぎた日
やっと自分にかえる
おかえり よりも
ただいま って言いたいな
はやく君に帰ろう
ただいま 君が言ってドアがあいた
同時だね
君が私が笑った
あっ ....
神は奪うのなら
どんなになっても見捨てないで
その神の世界の
端にいる私を
神は与えるのなら
無くしても見捨てないで
その神の裾野にも
光りを当ててよ
理由なく
奪われてゆく ....
鏡をみると母だった
あれほど拒否していた
母の部分が顔にあった
どんなに顔をぬぐっても
私は確実に母になるのだろう
父は知らないけど
知らない父の今も
鏡にうつっている気がして
....
死を想う時
生があることに気づき
死は
詩を誘う
命は
だれから授かった?
両親のその先は
また命
かんがえろ
眠っているすべての
からだの
わたしのなかを起こせ
....
黒の夜が消えて
白い朝が届いてる
私の窓辺にはいつも
だれかの贈り物がある
太陽がまぶしい
冷えた空気はだれの心も
同じよに入れ替える
悲しみさえも
希望かもしれない
星をわ ....
勇気の貯蔵庫は心の
一番奥にある
琥珀の飲み物のような深い香り
だれにもある良心もそこに眠る
欺きたくなるよな夜に
手の先から悪事をする
謝罪は果てまで遠いので
夢を先に食す
....
果物をむく手つきで
言葉を探る
タダシイ方向へただゆきたくて
薄いカップで淹れる飲み物のような
少し冷たい感情ももっている
私の今日も北風みたいな想いがありました
このたくさんの星 ....
心の病で
眠り続ける君へ
すきなパンを届ける
細い目がパンをとらえた瞬間に
あがる口角とゆるむ頬をみた
君の肩をだきしめたくなった
外は寒いよと
話す私の顔をみないまま
頬 ....
知らないから呼んでみた
そっとお父さんと
声にだしてみた
お隣にも友達にもいたよお父さんが
どんな人なのかは見て知ってた
お父さんって子供を
どんな風にみるの
お父さんって子供を ....
長編の旅に出て心痛んで
引き戻す だって心細くて
夜に甘えようとしたのに
休日に慣れようとしたのに
混雑する帰路みたいに
押したり並んだり
そんな行間がこわい
必要にせまられたの ....
かたくなな心を
少し開放して
ほら風がふく
あなたのからだに触れてくよ
あなたが罪に泣いて
苦しむ気持ちは
話さないでいいよ
全部話すだけがいいってことじゃないよ
全部ってなん ....
夏の空に太陽が飛ぶ
大きな大きな太陽のひかりが
僕たちにふりそそいで
頭を地面に押し付けてゆく
車もぺしゃんこだ
自転車だけが空気を利用して
すり抜けてゆく
まるで海の中の魚みたい
....
深いところに降りていって
言葉を探そうとした
深いところなんてない
全部浅瀬で
貝だって
みえてるよ
大げさすぎる
網なんていらない
すくえるんだ
手のひらもなくても
言葉なんて
....
黒の陰から
太陽の中へ出てゆこうとするなら
透明なゲートをくぐらねばならないよ
どんな不正直者でもくぐることはできるけど
ああ
真っ白な雲の中に
一筋の黒をみつけて安心する
海のない ....
もったいつけてみたのに
りんごは赤かった
むいてみたら白い肌があらわれた
赤と白のはざまには昨日があった
とまどってみせたのに
だれにも発見されなかった
土色の顔には夕日は映えなかった ....
斜めがけしたかばんの中にいっぱいつめた希望は
重すぎるからがたごといって僕の首をしめました
電車の窓をあけたくなって
黙ってあけてみました 外の
景色の一部がはいりこんできて
だれかを連 ....
真っ暗な空に
両端が刺さりそうなぐらい尖った
三日月が横になっていた
なぜか 両側に霞がかかっていた
あれは だれかの曇った瞳なのだろう
心の4番目のドアをあけて中のものをぶちまけたよう ....
子犬が母犬にじゃれる様子が
かわいいというあなたをみる私
あなたという母親を見る娘の目で
あなたが私を生んだことは確かですが
私は私の意志で生まれたんですと
いう機会はない
あなた ....