ほんとにあなたに会いたくて
阿佐ヶ谷とアムステルダムが 草続きだったら
走って行きたい と思います

足をとられるのは
たんぽぽのつるではなく
カマキリの白い糸で
血が流れると
あなた ....
咲くものを追い
影は葉のように落ち
描かれた歌を隠した


ふと混じりあい
ふと離れ
振り向き
微笑む日


影は速く
光は遅く
まわりつづける


 ....
深夜、バスに乗る
乗客もまばらな車内
運転席をのぞくと
濃紺の制服を着た父が座っている

昔、一度だけ
大人になったらバスの運転手になりたかった
という話を聞いたことがある
どこかで何 ....
桜の枝を折ったジョージは
一生砂漠の砂を数え続けるという
罰を受けた

ああ、それならいっそのこと死刑にしてください
そう懇願したが

いやいや、罰とはそういうものなのだ
裁判長のこの ....
堂々巡りの話が止まらないのでいっそのこと
回り回って溶けてバターになってやろうかと思ったが
パンのカリカリの表面の上できれいに塗られずに固形のまま
押しつぶされたりするのが嫌だったのでとにかく反 ....
水たまりに映るいさかいと雲を
雨がゆっくりとかきまぜる
人は過ぎる
空は過ぎる
水たまりの底のむらさきに
次の空がやってくる


鳴き声のように震える音が
どこから ....
何処か知らない 浜辺
の砂の上に座りこんで ぼんやり
海を眺めていたようで
すぐそこの岩屋の蔭

から蟹が一匹
ちろっと動いた ように感じて
眼を凝らそうとしている
つもりが逃げ ....
 六畳の部屋には僕がいた
 君がいた
 ソファーもベッドもない部屋に
 僕らは日がな一日そこにいた
 そんな日がよく在った

 雲が空を覆う夜には
 僕は君の瞳に電灯の光を集めて月を ....
追い込まれた時に
真価がわかるなら
真価なぞ判らなくて
良いような気がする

もしもとか
万が一とか
無いほうが良いのに
現実には
何が起こるか
わからない

不幸を望まず
 ....
川の向こう岸にあなたがいて
手のひらにちょうど収まる薄っぺらい石を
丁寧に丁寧に磨いています
わたしは何度も手を振りながら
早くこちらへ投げてよこしてと
大声で叫びます
そのたびあなた ....
ずっとこうしていよう
いれば
いるか

ざぱーん

海に帰った
  ☆村野四郎「体操詩集」の場合




 次の詩を読み設問に答えなさい。

花のように雲たちの衣裳がひらく/水の反射が/あなたの裸体に縞をつける/あなたは遂に飛びだした/筋肉の翅で/日 ....
久しぶり

その言葉をいとも容易に繰り出す
君の派手な脳細胞に拍手

久しぶり

この言葉は
(少なくとも)
僕にはズッシリくるのですよ

またいつ会うやもわからないくせに「また ....
北京秋天
見上げる空はひたすら青い
空港へのびてゆくまっすぐな道
あかしや ぽぷら まつ 三重のトンネル

豊かにひろがる畑
樹木に囲まれた家
点々と
丸くなる地球

ビール 白ワ ....
時間は思い出からなる
思い出は同時に存在するため
(一回限りの、回帰不能な時間)
は存在できない

空間は寂しさである
寂しさは永遠という単位
で読みとられるため
(計測できる単位を持 ....
彼女からの手紙が
炊飯器の中で見つかった
もう
ほっかほかの
ぐっちゃぐちゃで

炊きたてのご飯はうっすら黒く
食べると微妙にインクの味がする
時おりぐにゃりと繊維をかんだりもする ....
一日じゅう
好きなことだけをして過ごした
だれとも会話をしなかった
台所に寝そべって本を読んだ
お風呂の窓を全開にして四回入った
泣いた
難攻不落の坂道を自転車で登りきった
技術の限 ....
 夏に捨てられた蝶が
 ひらひらと自転車の前輪に身を投げようとしている

 これ以上ペダルを重くしないでおくれ と
 黄色いはねをかわす

 崩れそうな空
 地響き
 空鳴り
  ....
舞台の中央には透明な攪拌機がありまして
僕によく似たピエロが登場します
ピエロは無言で虚空を凝視めると
両手をひらひらさせて様々な八月を取り出します

粗末なリュックに詰め込んだサツマ芋 ....
だっていいじゃん、女一人たたかって生きて行くって

すっごいさみしいもんなんよ

男の数? 数えた事無い

いい事いっぱいあったよ、本当だよ

タクシーに乗ってディズニーランドまで行っ ....
高校時代といえば
一九五三年 一五歳から
一九五六年 一八歳までのたったの三年間なのに

そこには僕のカオス 大袈裟にいえば 
天地創造の混沌があった
頭の中は吉川英治から太宰治へと

 ....
いきなり
目の前に飛び込んできたのは
黄色い蝶です
秋に向かって明け放れた
私の窓から

季節なんてと
挑戦状をたたきつけて
不敵にヒラヒラ舞っています

私だって
この生にバン ....
流されるように
従ってきた
働くとは
こういうものかと
思ってきたが
部品はいつか壊れるように
許容量にも
限界がある
出張先から
帰ってきての
報告で
笑いながら
居てもいな ....
ひとひらの花の舞ひ来ててのひらに希望のやふにそっと息づく 大橋川近くの酒場で
降る雪を
窓越しに見ていた
街灯の灯りの向こうを
大きな海亀の甲羅が流れていった

哄笑と囁き
古いジャズのスイング
青いソフトに降る雪は・・・
触れ合うコップの ....
膨らんでしまった
地球の半分の大きさになった

わき腹に インドネシアがささるし
南アフリカからドイツまで腕をのばすと
陽が射さないと 苦情がくる

こんなに大きくなったのに
考えるの ....
締め切った部屋
風のない時間
友達の彼女の前髪が
ゆらゆらと
そよいでいる

本能と言ってしまえば
あまりにも簡単で
あまりに悲しすぎ
なにか意味が欲しくて
新しい名前を探してみる ....
何年かぶりに現代詩手帖を買ってみたのは、85年からこっちの詩を振り返ってみようという特集に惹かれたからなのだけれど、それはちょうど、俺が詩を書くのを休んでいた25歳から35歳までの10年間の空白期間に ....
岡村明子さんのおすすめリスト(178)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
草続き- 山内緋呂 ...自由詩703-10-7
奏者- 木立 悟自由詩603-10-7
約束- たもつ自由詩603-10-7
砂漠- たもつ自由詩603-10-7
ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ- nm6自由詩903-10-7
冬と光- 木立 悟自由詩803-10-6
コレスポンダンス- 狸亭自由詩603-10-6
ルーム- マッドビ ...自由詩203-10-6
ろくいち- ねなぎ自由詩203-10-6
- アンテ自由詩7*03-10-5
Depas_20錠- 黒川排除 ...自由詩203-10-4
風のオマージュ_その2- みつべえ散文(批評 ...1703-10-3
紙のように軽い君は決して沈まない- 山本リョ ...自由詩203-10-2
北京—東京三時間半- 狸亭自由詩303-10-1
踊る石- まんぼう自由詩303-10-1
置き場- たもつ自由詩1803-9-30
日曜日- アンテ自由詩203-9-30
オウタム- マッドビ ...自由詩403-9-30
八月のミックスジュース- 狸亭自由詩603-9-28
鎮魂歌- do_pi_can未詩・独白303-9-27
一七歳の僕がいてー高校時代-- 狸亭自由詩303-9-27
秋のステップ- まんぼう自由詩403-9-26
あもっく- ねなぎ自由詩603-9-21
短歌- にゃんこ ...短歌4*03-9-15
(酒場)- まんぼう自由詩303-9-14
大陸- 山内緋呂 ...自由詩1003-9-11
a_sin- スネ夫自由詩103-9-7
山田せばすちゃんショウ番外編「やんのかこら、現代詩手帖?」- 山田せば ...散文(批評 ...803-8-13

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