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底の少し剥がれた
スニーカーで、歩く
レンガに反射する光が
私をほんの少し
焼いている
 
とりあえず深呼吸
一回、二回
排気ガスは気にしない
それすらも
世界の一部だと
言って ....
層になった雲が
ゆっくりと、重さを増して
僅かに酸を帯びた
涙を流す頃
 
私は
地に足をつけながら
それを、一粒ずつ
掬いとっている
 
 
指で跳ねる雫に
唇を寄り添わせる ....
静寂が
哭いている、部屋の
隅っこで
うずくまっている
 
返らない電波を
無意識に、待ち望みながら
瞼を引っ張る睡魔と
戦う
 
 
汚れを知らぬ
白い壁に包まれて
私は寝 ....
湖の上
淡く、輝く光が
ちらちらと
飛び交っている、その横で
 
私は息を潜めて
空を
じっと、眺めている
 
 
儚く光る
空の、瞬きと
目の前を飛ぶものが
重なる
 
 ....
いつのまにか
溶け込んでいた、世界と
私との接着面に
体温計をさしてみる
 
ゆっくりと
開いた手のひらと
大気との間
握ることはせず
また、摘まむこともない
 
 
少しずつ ....
雨色の空気が
私の奥をノックする
深く吸い込んで
吐くだけの、仕草
 
名も知らぬ花に
小さく声をかける
雨音はもう
とうに止んで
 
 
水溜まりの上を
わざと歩く
波紋が ....
揺れる電灯を
膝立ちのままで、消す
扇風機からの人工が
生々しく
私の頬を通り過ぎる
 
茶色い光の下
飛び交う光がある
テレビを消してみた
全く
見えなくなって、しまった
 
 ....
指先だけで、そっと
窓を開いてみる
隔てていた向こう側には
空の海があり
 
紙飛行機を飛ばす
誰宛てとかではなく
紙飛行機を飛ばす
そこに、意味なんてない
 
 
ここは海だろ ....
オレンジの三日月が
細やかな雨を降らす頃
私は屋根の上で
うさぎを探している
 
時計仕掛けの空は
星を降らしながら
ただ、じっと
佇んでいる
 
 
床に落ちている苺は
まだ ....
ステンドグラスが光る
クラシカルな部屋で
私は無言のまま
珈琲を含み
ケーキを頬張っている
 
鏡張りの壁に
もたれ掛かる身体は
きっと、もうすぐ
溶けてしまうのだろう
 
 
 ....
まだ、淡い光の粒が
生温い風に乗って
私の目の前を
きらきらと通り過ぎた
 
限り無く空に近い
窓辺から首を出して
その、行く手を追い掛けても
追い付ける筈は
なく
 
 
  ....
爪先がそっと
水鏡を優しく犯して
小さな波紋たちが
ちゃぷちゃぷと揺れている
 
指の腹でなぞった
かたつむりの足跡は
今はもう
乾いてしまった
 
 
抜けるような空は
白と ....
君が僕に触れた
その指先から、ほどけて

僕の身体に巻き付く
見えない包帯に
なってしまえたら、いい


息をする度に
ひらひらと揺れて

いつか、二人の匂いが
一緒になっちゃ ....
ゆらゆらと揺れる
木々の間で
風に吹かれて
瞬きを思い出す
 
一つ、ぱちんと
音をたてて
瞬きをしてみると
風がそっと
頬にキスをした
 
 
吸い込まれそうな
深い、青の ....
カーテンと
鉄骨の隙間から覗いた
スカートを捲る
そこに、秘密はない
 
白く染まった床と
天井の間で眠る
ストッキングを破る
そこにも、秘密は見当たらない
 
 
ステンレスの ....
ゆるすことにつかれてしまった
ひとりのせいめいたいは
とけいのはりをおって
じかんをとめて、しまった
 
はりとはりのあいだで
だれかをまちわびている
そのまま
うずくまっている
  ....
バニラシェイクが
白く、あぶくを吐き出して
私の頬を
愛撫している
 
フルリレロと銘打った
ソフトクリイム
(キットカットフレイバア)
の、カップは
見て見ぬふりをして
壁の反対 ....
鼈甲色の
瞳孔を携えている
その眼は
 
暇潰しにと
塵を捕らえて
いたずらに、世界を白く
光らせている
 
 
塵と塵の狭間に
取り残された僕は
 
四方八方に飛散する
 ....
カーテンが頬を撫で
柔い夢を
そっと与える頃
ワタシという私は
教室と意識の狭間で
青インクを
走らせている
 
緑を模した声音が
頭上を掠め、そして
空へと還ると
ワタシは私に ....
たぐりよせてみれば
それは
余りにも細く、また
強い一筋
 
 (深い闇の中から)
 
まさにすがるようにして
誰もがその一筋を
必死に、必死に
自らの手中に
収めようとする
 ....
フロントガラスに映る
木漏れ日をなぞって
睡眠体勢をとる
 
外に出てしまうと
少し、汗ばむ陽気だけれど
一つ隔てた世界では
丁度良い感じだから
 
 
上昇気流に乗って
飛ばさ ....
真ん中に
するり、と
 
入り込んで
溶けきった後
 
成長を、開始する
 
 
君のその
心に根付いて
 
愛という
餌を貰って
 
大きく、なっていく
 
 
 ....
この街の何処かで
ステロイドの人形が
冷えた歌を奏でる時
 
私はきっと
あの、行きつけのカフェで
モカカプチーノを
ゆったりと
啜っている
 
 
帰宅途中の少女が
出かかっ ....
あの
光る目を盗んで
チョコレートを
口へと運ぶ
 
事実
今は授業中なのだけど
私は自分の
欲望に忠実なので
食べてしまう
 
 
生産者が
緑色の板に向かう間は
絶好の ....
指切り、愛し紡ぎ
離すのは勿体無いと
絡めたまま
 
指切り、愛し紡ぎ
切るには惜しすぎると
繋いだまま
 
 
小指同士の契りに
約束なんて
本当は、必要無くて
 
ただ一 ....
朝靄に隠された
乳白色の意識の中
息を潜めるだけで、聞こえる
それが終わりではなく
始まりであることを
裏付けするような
 
透明と不透明は
限り無く澄みきって
螺旋の配列を
組み ....
いつのまにか
こすもは、すぺーすへと
ぐれーどあっぷ
していて
 
ぼうちょうをくりかえす
この、これは
どうもとめどない
らしい
 
 
これを
あい、とよぶか
かがくげん ....
爪の間から
ぼろぼろと、溢すのは
何年も前からの癖
 
何が溢れているかなんて、
知ろうともしないまま
 
 
昔話の中で
お爺さんは呟いていた
 
その空白にこそ
全ての答え ....
瞳の奥で揺れる
至極、あやふやな
日付変更線を
 
片足ずつで跨いで
 
昨日と明日の間
本当の、本物の今日で
息をする
世界を知る
 
 
でも
 
ここには
日付なん ....
限り無く空に近い
水平線の向こう側で
少女は空になる、と
言ったもんだから
 
僕は黙って
海に潜るしかなかった
 
 
何処までも青いだけ
そんなことはもう
ずっと前から知って ....
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