てんとう虫
ロカニクス

てんとう虫が
はじまりを見ようとしている

いつも黒々として
その目に届く瞬間
昨日の蝶のように青くなる

寂れた車輪の下
命の枝葉いくらでも伸びる

葉を噛んでみると
溢れんばかりに甘い

アリマキを腹に詰め込みすぎた後
自分がアリマキになってしまいそうで
この葉にしがみつく

家族をくわえた蟷螂は車輪のことを
はじまりと終わりの象徴と呼んでいる

てんとう虫は象徴の意味が分からず
ただはじまりは
大きすぎると受け止めている






自由詩 てんとう虫 Copyright ロカニクス 2007-07-05 19:47:49
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