午後 p.2
ロカニクス

あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は

今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り物静かでいる

ひとつの文字が段々と
意味のない線の集合に見えてくるように
何もかもに物静かを当てはめるのは
難しいと思うときがいずれ来る

そうしたら
感覚を動かしてまた別の
考えたいことを考えるようにしている

途中、あなたに会いたい、に
何度も躓きそうになるけれど
しゃんと背筋を伸ばして
再び景色があなたの元へ帰れるように
素直に努めてみる




自由詩 午後 p.2 Copyright ロカニクス 2007-05-20 00:36:24
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