飛び散る落花生の殻を踏みつけて
ブレイク・ダンス、飛び散る汗と腋臭
縄張りを荒らされている

金持ちの阿呆が
でかい顔しとっても耐えられる
許せないのはガーデニングを笑われたこと
こちら ....
遠くの空に広がるだれかの写真の破片が、ちっぽけな田舎町の無色を担当する

(いるはずのないおかあさんの、おなかを、雨粒な赤ん坊は、とてつもない落下速度のなかで探します、が)

死のパレェドの中 ....
身体とこころが、一番遠い日


時計はひとつだけではない
空腹を知らせてくれるのも
まぶたに重みを加えるのも
呼吸を始めるのも終えるのも
全部がばらばらに針を向けていて
アラームはそれ ....
下降していくカラスが
田んぼの土手を
はいあがる虫を食べている

田植えの前に掘りおこされ
苗が植わるように綺麗にならされる土

地中から 土と共に掘り起こされた虫が
待ち構え ....
女の声は殆どが水で出来ている


舐めとればそれはひどく甘ったるくて
お祭りの屋台で食べた綿菓子みたいに
口がべとべとになってしまうんだ


男の声は殆どが煙で出来ている


吸 ....
空き部屋になって久しい一階奥の角部屋
いっこうに入居の気配感じられなくて
郵便受けはチラシとかで溢れている

ポスティングするのが仕事なんだろうけど
声をかけたとしても臆すること無く
ほん ....
蛍光塗料で
発電したような、
剥き出しのエポック

僕は感動して
いやらしくニヤけていた
ここが先端

ひき裂かれ
乖離した阿吽が
子作りをしていた

終焉の人々は
自由に蹂 ....
時にいじめられるようになってから
ぼくはずっと生きる方法を考えていた
道ばたのカエルのように
いらない知識は全部捨てて
ぼくはこころで生きるために
こころには生きていて欲しいから
今日こそ ....
十六夜の月は浅葱染まり 色恋の欠片埋める
薄明かり {ルビ髻華=うず}似た簪を照らし微笑む{ルビ郎女=いらつめ}

夜光の蛍 箱に押し込め 籠の鳥の嗤う

{ルビ淫佚=いんいつ}な浮き寝 鳴 ....
覚えているでしょうか
始まりはとても深い海の底
それよりも少しだけ明るい窓辺の椅子
の上に、小さい体を完璧な球体に近づけようとして
息を止めていた、午後の

そこでは、君と出会った

 ....
ラジオをつけると
聞いたことのある曲が流れていて
愛とか希望とか自由とか
そういったことを叫んでいた

壁に掛けてある絵は
何の絵であるのか解らなかった
右下の隅に小さな文字で
ユリネ ....
緑濃い{ルビ山陰=やまかげ}から
ひらりと紋白蝶がさまよひ出た
断崖の下は海の群青
湧き上がるすでに夏とはいへぬ
冷ややかな風を器用に避けつつ
蝶は陸に沿つて舞ひはじめる
波打ち際には
 ....
街灯
夜が膨張する
単に1つの影

それ
(それは終了(停止)

この人は私のために到着する
そして静かになる

そして1つの/影―発生
私は行く
{ルビ石仏=せきぶつ}のこけむした肌が
しゃんわりと日に照らされて
青く反射している真昼すぎ
山山は遠く波打って青白くかすんでいる
地際にひとり
うっすらと真っすぐに立つからだ
ポシェット ....
避けられ 切りとられた夜を
小さな熱の泡が昇る
風のなかの水の群れ
崩さないちからへ向かう群れ


壁の傷は洞のように
しずくのこだまのようにつらなり
やがてしたたるそのま ....
わたしのくびれを
無数の星砂がくぐりぬけ
今か今かと
あの人からの着信を待つ
動脈に溜まり過ぎた
星砂で
浮腫んだ下半身は辛いから
壁際でくるり
倒立でもしてみる
静脈を辿る星砂の勢 ....
盲目の道化がひとり
ごった返す真昼間の往来を
踊るような足取りで歩いてゆく

それを指差して嘲笑う子どもたち
囃し立てるように
手を叩いて大騒ぎする

皆がそれに気を取られている隙に
 ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処より話し声が漏れて
この街の闇は仄かに明るい
本当の暗闇
それは遠い日の感触
胎内にいたとき ....
?.


朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
 ....
まめクジラの水槽には
売約済みの札が貼られていた
まだ幼いのか
さざ波を飲み込んだり
小さな噴水をあげては
くるくる浮き沈み
はしゃいでいる

こっそり水槽に指を垂らすと
あたたかい ....
腕が水槽に設置される微弱な星座
踝の奥で言祝ぐ大きな鱸の顎
遮断機の在る海峡 剣、苔生した社
孕んだ白蛇が吐瀉し 漆の
蓋は不要な裂傷 耳を捨て
総ては潮の寛解 如来
肋骨の下を削る泡の様 ....
引っ越したアパートは
薬屋の二階だった
辺りには小さな商店しかなかったが
近くに大きな川が流れていて
君の心を支えながら
よく土手を歩いた

神社には大きな桜の樹があって
薄紅の季節を ....
あれは暑い日でした
いつも通りに長い坂を自転車で下り
数十年前に廃校の中学校を横目で見る
校庭は手入れがされてなく雑草が高く伸びているが
近所の小学生が野球をする場所はなにもない
ざ ....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
(でっかいのが、死んだ。)

風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
それは肢体のまわりから立ち昇って、存在したと確かに(それはパトス)、

薄暗に陰が頭をもたげるから、ながくひきのばされた刻、刻、刻、
 は消息を知らせてくるけれど、

不在の中で微弱に生動す ....
ラジオからはアフリカの音、マリとしか憶えられ
なかった歌は、その美しさだけをカーテンの隅に
残し、此処に、初夏に、近付く朝がしんと明ける、

よく晴れた日の昼間でも電気をつけないといけな
い ....
初夏の雫を集めた、里芋の
透明な葉脈の裏側で
夏風の子が
小さな産声をあげる
まだ、うまく飛べない

棚田の{ルビ畦=あぜ}に沿って
緩やかな曲線を描くと
早苗に浮かぶ蛙が
水かきを ....
僕は
今日も
身の内に孤独を飼いながら
このまちを歩いている


人として話す言葉が
僕という存在の上をすべり
君はあくびをしながら
空を見つめている

長く暗い闇が明けた時
 ....
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