すべてのおすすめ
宿命は銃弾のように生身に食い込んでいく、それをペンチで引き摺り出すみたいに取り除くには相当な数のポエジーが必要になる、俺が馬鹿みたいに言葉を並べるのはその為だ、小奇麗でおしとやかな世界を偽造するた ....
叫びも、怒りも、悲しみも憎しみも、愛も祈りもすべてはスピードの中へ―本当の思考はある種の速度が生み出す興奮の中で初めて意味を成す、それは俺の為のオリジナルのフローチャートであり、全貌は明らかにはさ ....
氷山の心臓に居るような凍てつきと遮断を感じていた、外気温は決してそんなに低くはなかったが…おそらくは俺の問題なのだろう、完全にシャッタードされていた、それはある意味で俺が望んだことだったのかもしれ ....
それでも血は流れ続けた、ひっそりと咲いたアカシアの上にも、俺は俺を見放しそうな意識をどうにかして繋ぎ止めようと不透明な頭の中で画策していた、頭上にはすんでのところで雨を押さえているかのような黒雲が ....
鼓動には0・5秒程度の誤差があるように思えた、真夜中のキッチンでシンクの側に腰を掛けて水を飲んでいた、現実感はあまりなかった、と、普通は書くのかもしれないが、それがその日の中では一番の現実として成 ....
じくじくと膿んだ傷の中に次の一行があった、指を指しこみ痛みに悲鳴を上げながらつまんで拾い上げると血で汚れてよく読めなかった、苛立って声を上げながらシャツの裾で拭くとどうにか読めるくらいにはなったの ....
知らないでいたって別に困るようなことはなにもないけど、余計なことをたくさん知っている方が人生は楽しいんじゃないかと思うんだよね、どんなに金を貯めても魂が肥えるわけじゃないからね、俺が欲しいのはいつ ....
緩く縛った紐ほどほどけ始めていることに気付けない、それはあまりメジャーじゃない真理だ、それは状態として変化していないせいだ、硬く縛った紐には緩やかな状態から変化した跡というものが見える、だから、そ ....
非常階段の先で光輝く太陽を見た、それは死にゆくものが最期に見る光景のように思えた、でもそれを確かめる手段なんか何も無かった、それを知るには俺はまだ強欲過ぎたんだ、衝動に従って―意味も分からないまま ....
この夜は戻らない、錆びれた運動場のフェンスに巻き付いた蔓の記憶のように、検知出来ない場所で発酵した感情を生み続ける、それはどこにも行かない、蓄積してやがて漏れ溢れ、内側から肉体を侵攻してゆくだろう ....
秋が重い腰を上げて、ようやく日も少しずつ短くなり始めた、空には一文字に切り裂かれたような雲が浮かび、そいつらを見下ろすように鱗雲が多足生物の足跡のようにぽつぽつと揺れていた、秋に生まれたせいかこういう ....
それはどこかにあるのか、それともどこにもなかったのか、違うやり方をすれば手に入れられたのか、近くにあったけれど見落としていただけなのか、要因なんて探せばいくつだって見つかるものさ、でもそんなことに ....
そんなもんだよ、なんて分かったような顔したって、飽きもせず生きていくことなんて出来るわけもないし、俺がやりたいのはただ、現時点での俺を更新し続けることだけなんだ、昨日よりもほんの少し違うことをしたい、 ....
本当に恐ろしいのは自身の存在とその周辺のすべてが本来あるべきはずの意味を失ってしまうことだ、豪雨に洗われた路面のように本質を剥き出しにして、けれどなにも語ることは出来ない、本当に恐ろしいのはそうし ....
テーブルに散らばったいくつかの破片と手紙の束、破片がなんだったのか思い出せないし手紙を開いてみる気も無い、わざわざやって来る知らせが重要なものだった試しはない、最終的に返信を希望するやつは必ず電話 ....
木偶の坊古びて肥溜めの中失笑、糞の臭い骨まで染みて夜通し風呂何度も入れ替えて浸かりふやけまくって朦朧、とうとう倒れ込むも目覚ましの餌食、半狂乱で壁に叩きつけて知らぬ顔決め込みたちどころに熟睡、糞食 ....
越えてはいけない線の先の方がずっと生き易い世界だった、厳しさが両手を広げて迎え入れてくれた、妥協なんか存在しない世界、それこそが俺の求めるものだった、たった一人でその日の最良を目指して躍起になる、 ....
チャコールグレーの夜、ローヒールの足音が窓の下を通り過ぎる時、インスタントコーヒーが少し喉を焼いて、イマジネーションのすべてに一瞬血が混じった、それはある意味理想ではある、ただ望む血じゃないという ....
現代そのものを浴びるほど飲んで酩酊し続けている、根幹の抜け落ちた人間どもが俺を不愉快にする、そこで生きざるを得ない以上仕方のないことだとはわかっちゃいるけれど釈然としないよね、ぶっちゃけた話、なん ....
瞳孔に刻まれた光景は必ず陽の当たらない場所だった、建物に張り付くように生え広がった羊歯、身を屈めで様子を窺う野良猫、酔っ払いの小便の臭い、行場を失くして蓄積する湿気、誰かが捨てて行った悲しみの名残 ....
無数の甲虫が這いずり回り鋭い牙をカスタネットのように鳴らしながら俺の皮膚を食い破り体内に侵入する、乱雑に食い荒らすせいで俺はまるで使い込まれて捨てられたズタ袋のように大小様々な無数の穴で埋め尽くさ ....
強奪者の化石を壁に張り付けたあとはエアガンで気の済むまで撃った、もっともそこそこ値の張るやつでも化石をぶち壊すことなんか出来やしない、せいぜい弱っているところが欠けるくらいさ、だけど、それがいった ....
狂った時計はそのままに、どうせ完璧な時間など無い、賞味期限の切れたレトルトを平らげて、終わりかけている繁華街へ繰り出す、夜に少し雨が降って、アーケードは埃臭い臭いがする、自転車の数人の若者たちが奇 ....
高波にさらわれた昨日までの俺が海のどこかで腐乱している、上空に見えた幻の飛行船の横っ腹にローマ字でそう記されていた、飛行船は俺がそれを確認した途端に燃え上がって落ちた、俺は慌ててそいつが落ちた辺り ....
昨日誰かと電話で話した気がするけどそれが誰だったかなんてもう思い出せない、たぶん身内の死に関することだった気がする、台風が通り過ぎて夏が少し項垂れた午後、歯医者の椅子に横たわりポカンと口を開けなが ....
酷暑の最中だったが、脳髄に氷水が流し込まれているみたいに冷めていた、体温や体調のせいなんかじゃない、俺がそこにどんな感情をも持ち込むことが出来ないせいだ、必要最小限の自分への命令、下手糞な機械の模 ....
時間は降り続ける針の雨だ、すべてが的確に俺を貫いては床を鳴らして消える、概念的な血みどろ、底無し沼に踏み入ったかのように身動きもままならない、それは痛みには思えなかった、それは傷とも思えなかった、 ....
放置された骨組みだけの車のそばには細やかな花が咲いていた、二十年も前にそこで中年夫婦の心中があったのだと聞いたのはつい最近のことだった、シートが二つしかない、クラシックカーのようなシルエット、車種 ....
朦朧と彷徨う午後を適切な言葉で語ればどうにか恰好がつく気がして、汗ばんだ肌の不快感は無視することにした、太陽はかろうじて顔を覗かせている程度で、圧倒的な湿度の高さがすべてを塗り潰していた、真っ当な ....
囀るな、囁くな、嘯くなよ、腐肉に群がる小蝿や蛆のような薄汚い愚民ども、俺の人生にお前らを相手にしてる暇はない、俺がこの世界で息をし続けている理由はただひとつ、容赦ないポエジーと相対するためさ…あら ....
atsuchan69さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
(85)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
言葉憑き
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-10-27
アクロバット・プレイ
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-10-25
Shattered
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
24-10-23
喪失というものにかたちがあるとしたら
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-10-21
大雑把なルーレットの上の夜
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-10-19
命のすべての闘いにおいて俺が語ることは
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-10-16
モノローグ・ギャングの照準
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-10-13
俺にDDTを
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-10-12
狭間
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-10-10
自分をも欺くために、すべて
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-10-8
今日の証拠
-
ホロウ・ ...
自由詩
4+*
24-10-5
それはきっと初めから出来上がっている
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
24-10-2
地の塩に乾杯しよう
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-9-30
水が絶えなければ循環は続いていく
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-28
バキューム・パック
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-9-26
スピードスター・スリーパー
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-24
結果や結論に付着物など無いものだ
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-22
誰かの為に鳴らされる音はすべて歪んでいる
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
24-9-20
革命なんか笑い飛ばすんだよ、実際の話
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-18
指先の足跡
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-16
なにかが寝床にやって来る
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-9-12
印に縛られて動けなくなっちゃったりしても駄目
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
24-9-6
風が俺を撫でようとするときに友達と居てしまっては
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-9-5
その腹にはいったいどんな言葉が記されているのだろう
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-9-3
路地に滲む夢
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
24-9-1
噛みつきたいのなら牙をまず綺麗に研いでおくこと、そして迷いな ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-8-26
途轍もなく赤いキャンバスが垂れ流す言語
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-7-21
怪談
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-7-7
PAC-MAN
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-6-30
sealed
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-5-31
1
2
3
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する