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現代そのものを浴びるほど飲んで酩酊し続けている、根幹の抜け落ちた人間どもが俺を不愉快にする、そこで生きざるを得ない以上仕方のないことだとはわかっちゃいるけれど釈然としないよね、ぶっちゃけた話、なん .... 瞳孔に刻まれた光景は必ず陽の当たらない場所だった、建物に張り付くように生え広がった羊歯、身を屈めで様子を窺う野良猫、酔っ払いの小便の臭い、行場を失くして蓄積する湿気、誰かが捨てて行った悲しみの名残 .... 無数の甲虫が這いずり回り鋭い牙をカスタネットのように鳴らしながら俺の皮膚を食い破り体内に侵入する、乱雑に食い荒らすせいで俺はまるで使い込まれて捨てられたズタ袋のように大小様々な無数の穴で埋め尽くさ .... 強奪者の化石を壁に張り付けたあとはエアガンで気の済むまで撃った、もっともそこそこ値の張るやつでも化石をぶち壊すことなんか出来やしない、せいぜい弱っているところが欠けるくらいさ、だけど、それがいった .... 狂った時計はそのままに、どうせ完璧な時間など無い、賞味期限の切れたレトルトを平らげて、終わりかけている繁華街へ繰り出す、夜に少し雨が降って、アーケードは埃臭い臭いがする、自転車の数人の若者たちが奇 .... 高波にさらわれた昨日までの俺が海のどこかで腐乱している、上空に見えた幻の飛行船の横っ腹にローマ字でそう記されていた、飛行船は俺がそれを確認した途端に燃え上がって落ちた、俺は慌ててそいつが落ちた辺り .... 昨日誰かと電話で話した気がするけどそれが誰だったかなんてもう思い出せない、たぶん身内の死に関することだった気がする、台風が通り過ぎて夏が少し項垂れた午後、歯医者の椅子に横たわりポカンと口を開けなが .... 酷暑の最中だったが、脳髄に氷水が流し込まれているみたいに冷めていた、体温や体調のせいなんかじゃない、俺がそこにどんな感情をも持ち込むことが出来ないせいだ、必要最小限の自分への命令、下手糞な機械の模 .... 時間は降り続ける針の雨だ、すべてが的確に俺を貫いては床を鳴らして消える、概念的な血みどろ、底無し沼に踏み入ったかのように身動きもままならない、それは痛みには思えなかった、それは傷とも思えなかった、 .... 放置された骨組みだけの車のそばには細やかな花が咲いていた、二十年も前にそこで中年夫婦の心中があったのだと聞いたのはつい最近のことだった、シートが二つしかない、クラシックカーのようなシルエット、車種 .... 朦朧と彷徨う午後を適切な言葉で語ればどうにか恰好がつく気がして、汗ばんだ肌の不快感は無視することにした、太陽はかろうじて顔を覗かせている程度で、圧倒的な湿度の高さがすべてを塗り潰していた、真っ当な .... 囀るな、囁くな、嘯くなよ、腐肉に群がる小蝿や蛆のような薄汚い愚民ども、俺の人生にお前らを相手にしてる暇はない、俺がこの世界で息をし続けている理由はただひとつ、容赦ないポエジーと相対するためさ…あら .... 伸び過ぎた髪を手早く纏めたら
企んでる顔でこちらへおいで
裁きを受ける覚悟なら出来てる
ひとつやふたつの傷なんて些細なことさ

嵐のあとの
老い先短い湖を飛んで遊びながら
朽ち果てた ....
静物たちは沈黙し続けながら俺たちの詩を見届けようとしている、きっとやつらにとっては一番興味深い現象なのだろう、そしてそれは余程の例外を除いては滅多にお目にかかれるものじゃない、当人の俺たちにしたっ .... 晴天の空に爆撃の幻を見た、川に架かる大橋の上で…川面は誘爆のようにあちこちで煌めき、目覚めたばかりの俺の網膜を何度も刺した、西からの強い風が身体を煽り、まるで何かに急かされてでもいるように向こう岸 .... 街に隠れた風を探して
暑過ぎる空の名はブルー
コカ・コーラの看板の前で
昔好きだった子を思い出す

エジプトから来たパフォーマーが
ピラミッドの精霊を真似ている元ダイエーの廃ビル
僕は百 ....
痩せた猿が誘蛾灯の下の小さな檻の中で陳腐な引用と比喩だらけの言葉を吐いていた、のべつ幕なしに並べ立てていたがそれは一言も俺の興味を引くようなものではなかった、生まれてこのかた名前も聞いたことが無い .... それは、どこから始まったのかわからなかった、部屋中に蚕の糸が絡みついているかのように白く、いつもそこにあるはずのものを認識することが出来なかった、いつもとは違うにおいがした、あまり適当な例えを思い .... 蒼い夜に沈んだ
あなたの真意が
しんとした空気に濡れるころ
空にはいくつかの言葉が
亀裂のように浮かぶ
渡り鳥は平衡感覚を忘れ
目当ての星を見失う
それは人の為にあらず
だからこそ ....
暗く冷たい夜の中に
きみはわずかな羽織ものだけで
どうしてそんなふうに
軽やかに歩いていくのだろう
止まったままの時計台の針が
過去に溺れて行くぼくのようで
見送るのもそこそこに
静 ....
ずっと鳴らしていた真空管ラジオが
ブツッと言ったきり黙り込んだから
彼の代わりになるようなものを探しに
電気屋に出掛けることにした
駅の近くの大きな店
ウンザリするほど照明の眩しい…
 ....
眼球を失った蛇たちが寿命を使い果たし住宅地の外れの冗談みたいに小さな公園の砂場に積み上げられていた、冷たく絡まり合った生体のピラミッド、その頂上には神などひとりも居はしなかった、シンパシー・フォー .... 床に落ちた鍵には手のひらの切り傷を、コーヒーメーカーは蒸気を吹き上げてる、心臓を病んだ老人の悲鳴のようだ、間接照明のひとつは切れかけている、無音の、ささやかな雷、空気は気象庁が告げたものよりは二、三度 .... あなたの指先に出来た小さな傷は
血が流れるまであなたにそれを気付かせはしないだろう
あなたの内奥に苔のようにこびりついた疲労は
夜更けのベッドの上で初めて口を開くだろう

聖なるものは狂 ....
どこからやってくるのか分からない鈍い反射を受け止める網膜は在りもしないものばかりを確信したがっていて、薄汚い言葉ばかりを口にしてはまた時間をドブに捨てる、昨日までの雨のにおい、溶解した記憶が隠れる .... 世界の糊代に迷い込み、四方八方、己の居場所とはまるで違う有様で、色の薄い一日が繰り返される、精神異常者が見る見境の無い夢のような日常の中で、思考は数十年放置された廃屋の窓ガラスのようにひび割れ、所 .... もしもあなたが詩人になるというのなら
その時点で未来はすべて捨てなさい
あわよくば名を上げて、などと
考えるのならはじめからやめておきなさい


もしもあなたが詩人になるというのな ....
十四歳のある日
ぼくは
あらゆるものが
きっとこのままなのだ、ということに
気がついた
ひとは、ある種の
限られたコミュニテイは
このまま
もう
どこにも
行くことはないの ....
うそつきな服を着た少女たちがすべってゆく表通り
中華料理店の裏口の窓に三度高く上がった炎
路面電車の停車音が精神異常者の断末魔の叫びを中和するダイヤグラム
ボサノバ気取ったニュー ....
壊れた夜の片隅に身を置いて
時間の概念を分解してゆく
捨てられたまま白骨化した子猫の死骸と
使われなくなった給水ポンプの中の
身元不明の腐乱死体
道端で見た光景 ....
atsuchan69さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト(67)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
革命なんか笑い飛ばすんだよ、実際の話- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-18
指先の足跡- ホロウ・ ...自由詩6*24-9-16
なにかが寝床にやって来る- ホロウ・ ...自由詩4*24-9-12
印に縛られて動けなくなっちゃったりしても駄目- ホロウ・ ...自由詩1*24-9-6
風が俺を撫でようとするときに友達と居てしまっては- ホロウ・ ...自由詩2*24-9-5
その腹にはいったいどんな言葉が記されているのだろう- ホロウ・ ...自由詩3*24-9-3
路地に滲む夢- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-1
噛みつきたいのなら牙をまず綺麗に研いでおくこと、そして迷いな ...- ホロウ・ ...自由詩3*24-8-26
途轍もなく赤いキャンバスが垂れ流す言語- ホロウ・ ...自由詩3*24-7-21
怪談- ホロウ・ ...自由詩2*24-7-7
PAC-MAN- ホロウ・ ...自由詩2*24-6-30
sealed- ホロウ・ ...自由詩3*24-5-31
ふざけた世界にさよならを- ホロウ・ ...自由詩5*24-5-25
散らばった骨はひとつところに集めておけばいい- ホロウ・ ...自由詩5*24-5-19
ホワイト&ブルー- ホロウ・ ...自由詩3*24-5-12
walk_away- ホロウ・ ...自由詩3+*24-4-30
痩せた猿が誘蛾灯の下で- ホロウ・ ...自由詩3*24-4-11
Rend_Fou- ホロウ・ ...自由詩2*24-2-10
永遠に消えてゆく- ホロウ・ ...自由詩2*24-1-26
Slip_Away- ホロウ・ ...自由詩5*24-1-10
ラジオが死んだ夜- ホロウ・ ...自由詩5*23-12-12
The_Essential_Clash- ホロウ・ ...自由詩3*23-11-4
彷徨いの計器- ホロウ・ ...自由詩1*23-10-29
寝不足- ホロウ・ ...自由詩2*23-9-5
ひとりで歩いた道のことしか覚えられない- ホロウ・ ...自由詩3*22-5-15
あぶれもの- ホロウ・ ...自由詩4*21-9-5
もしもあなたが詩人になるというのなら- ホロウ・ ...自由詩11*21-4-19
十四歳で死んでいったやつらに- ホロウ・ ...自由詩16*21-4-6
饒舌する不在(それが伝言板ならどんな言葉も読み取れることはな ...- ホロウ・ ...自由詩5+*12-6-6
そして誰かがお終いの合図を出すのを待つ- ホロウ・ ...自由詩2*11-2-20

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