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散らさなくとも
散りゆくもののそのままだから
    浜辺
    知らせ
    島を生んで
同じ高さが
同じ高さのままで違うから
    猛り
    迎え
     ....
木々のはざまに見える鉄から
遠のくことのない冬の星から
ひとりはひとりを指さしながら
凍るように降りてくる


潮騒に似た
生きものの音があり
坂の途中にかがやき
のぼる ....
左目の蜂
音を運び
ひとつふたつ
鎖骨に沈み
水音になる
心音になる


傷は多く
果実の匂い
口でふさぐ
はばたきの色
外へ 外へ
去ろうとする色


水 ....
降りつもる首しめるよに降りつもる信じることのできぬしあわせ



ひとつまみふたつまみして倒れゆく小さな夜の集まりの塔



家の背にあふれはばたき打ち寄せる星に至る火 ....
しあわせに触れたら次はふしあわせお手玉の唄うなじ香らせ




あやとりの糸たぐるうちたどりつくふたつの胸のはざまのひかり




遠くをば見つめることすらでき ....
名を忘れ鴉にもらう夜明けかな



戸惑えど戸惑えどただつづく道



灰と種そのどちらにもなれぬ我



けだものに寄り添いて笑む夜風かな



終わりへ ....
薄ぺらな詩ばかり飯がまずくなる



だいじょうぶ毎日うんこ出てるから



「痛風だ」「酒を飲むな」と母の声



{ルビ腐=ふ}の足に手を{ルビ接=つ}ぎ足 ....
硝子と氷を踏みしめて
夜は土に息を吐く
解けては昇る渦の音
交わりをひとつ隠し持つ


なにもない洞
失くした名前
夜明けのままに
ちぎるうたごえ


うるむ目の先 ....
雪原の風たぐり舞う銀髪にあるはずもない笑みを見ていた




くりかえし光の行方追いつづけ雪の背骨を駆けてゆく子ら




道に棲む{ルビ静寂=しじま}に映る水の笑 ....
眠ることのできない緑の音が
雪の上にかがやいている
わずかな甘味を
鳥はついばみ
金のうたを聴きながら
粉の明るさを上下する


雨がふたつ
手をひらき
流れるもの ....
窓を揺らす透明を
娘たちの時間はすぎて
雪のなかの双つの道
どこまでも淡く
双つの道


青に添う手
剥がれる陽
いとおしさ 望みのなさ
左の目にだけ降りそそぐ

 ....
ふるらふらるる
風うごかして
冬の晴れ間の
{ルビ鈍=にび}のたびだち
雪に隠れた原おだやかに
駆けても駆けても
昼のお帰り


てててて まわる
うたのかたち
鳥が ....
互いに背を向け
曲がり またたき
空と波を
指おり数える
月が隔てる言葉たち


手のひらの海
無数の帆
とまどいは澄む
濁りのあとさき


透明でもなく鏡でもな ....
わたしのふたつ
かくりとまわる
わたしにつもる



くちびるがおもいだされる
くちびるがおもいだされる
そのおくをもとめたくなる



とどまらぬ冬
とどま ....
触れて触れて 粗く
肌が肌に 痛く
どこまでも拙い指きりに
耳をすます


{ルビ白湯=さゆ}の林
そよぎささめき
花を織る熱
冷えて 冷えて


波 海鳥
山の ....
音は高く
鳥の背にのり
光はにがく
水をつぶやき
道にこぼれる
日々の花房
砂の花 花の乳
うすくくゆる みどりの


建物は泣き
門は目をふせ
かつての幸は
 ....
ひかりとひかり
あしおとといき
たどりつく波
ひらく手のひら


水に溶けぬ火
沈みつもり
水面に映る
底に棲む泡


ひとりきりで
かがやきを増し
いつか冷え ....
火の向こうに
もうひとつの火があり
さらに向こうの火に重なり
ひとつのようにじっとしている


一本の木が
雨を呼びつづけている
丘は近づき
わずかに崩れる


 ....
何かが去ったあとの高鳴り
大きなひとつの花になり
たくさんの小さな羽になり
微笑みながら消えてゆく


ひたされたとき
見えるかたち
雨はすぎて
胸とくちびる


 ....
ひとつの炎がてのひらにいて
手のひらのかたちからあふれては
熱も音も伝えずに
あふれつづけるそのままでいる


蒼い羽とむらさきの矢が
吹き荒れていた夜は明け
白い髪 白い ....
かわいた中洲は
鳥に埋もれ
流れはただ
飛沫の跡を運んでいる


望まれぬものが橋をすぎ
影は明るくひろくなり
音や色に梳かれては落ち
にじむように流れを濃くする

 ....
音をつまみ
降りてくる
曇の端に
奏でられるとき


わたしのなかの
水であるもの
いつわりをとく
筆を洗う


ふりつもる底
浅い水紋
沈みひろがる
音を見 ....
避けられ 切りとられた夜を
小さな熱の泡が昇る
風のなかの水の群れ
崩さないちからへ向かう群れ


壁の傷は洞のように
しずくのこだまのようにつらなり
やがてしたたるそのま ....
誰もいないようでいない家から
窓が飛び去ったあとの暗がりに
にこやかな家族を
はめこむ陽がある
雨が来る
雨は去る
屋根は
何も変わらない


陰の色の石があり
誰も通らぬ道があり
雲がひとつもない日にも
常に陰のままでいる


花は風に放られて
雨をつかま ....
夜を知らぬ服を着て
夜を歩けば
夜は増す



夜は触れる
夜は浮く
夜はうたう
夜は{ルビ清=す}む
父去りて夏去りて今日ほどく紐



熱を捨て陽は降り急ぐ石の丘



涼やかな花には寄らぬ鳥と虫



触れるほど水はすばやく風深く



誰ぞ置く錆びし{ルビ ....
あらかた片づいてしまって
のどが渇く
コンビニの廃墟の前で
自販機ばかりが新しい


削る自分に
どこか遠くから
別の何かを削る音が降り
崩れそうに震え重なる

 ....
酒呑んで見よ!なだらかに腹の出る



真面目すぎ優しさのない体重計



「わたしにはあなたしかいない」馬鹿が見る



自分から自分を取れば残る馬鹿
 ....
菩提樹の上で交わるけだものの系譜の果てに立ち尽くす我



吼えるものただ自らに背くもの震えるけもの響くけだもの



膨れては刃のごとく雪を斬る寒さ忘るるための憎しみ
 ....
水在らあらあさんの木立 悟さんおすすめリスト(53)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
降り来る言葉_XXIX- 木立 悟自由詩1107-3-27
ひとつ_ゆれる- 木立 悟自由詩807-3-18
降り来る言葉_XXVIII- 木立 悟自由詩907-3-6
夜未記- 木立 悟短歌807-2-16
冬戯- 木立 悟短歌1107-1-30
冬鴉- 木立 悟俳句907-1-30
冬身- 木立 悟川柳5+07-1-30
ノート(外歌)- 木立 悟自由詩407-1-24
冬業- 木立 悟短歌1907-1-23
冬鳴_Ⅳ- 木立 悟自由詩907-1-19
冬鳴_Ⅱ- 木立 悟自由詩607-1-13
ノート(ある冬のうた)- 木立 悟未詩・独白406-12-12
洞輝- 木立 悟自由詩1006-12-10
ノート(43Y.12・6)- 木立 悟未詩・独白406-12-7
降り来る言葉_XXVI- 木立 悟自由詩706-11-30
ノート(庭)- 木立 悟自由詩506-11-28
夜のまぶしさ- 木立 悟自由詩706-11-27
降り来る言葉_XXV- 木立 悟自由詩906-11-19
ノート(一夜)- 木立 悟自由詩906-11-15
ひとつ_かぞえて- 木立 悟自由詩606-11-13
ひとり_海へ- 木立 悟自由詩806-10-30
ノート(ひとり_うつわ)- 木立 悟自由詩706-10-26
生まれ_生まれて- 木立 悟自由詩606-10-25
ノート(43Y.10・25)- 木立 悟未詩・独白206-10-25
みどり_みどり- 木立 悟自由詩706-10-21
ノート(43Y.10・19)- 木立 悟未詩・独白206-10-19
ノート(風にあれ)- 木立 悟俳句9*06-10-18
ノート(木曜日)- 木立 悟未詩・独白3*06-10-18
ノート(朝・昼・酒)- 木立 悟川柳3*06-10-18
系譜- 木立 悟短歌706-10-16

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